私の生活流儀 (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408551234

作品紹介・あらすじ

偉大な学者でありながら、巨億の富を築いた哲人が説く、健康・家庭円満・利殖の秘訣。時代を超えた先人の知恵、いよいよ初文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • お金ではなく、自らの生活の中で意識していることをエッセイのように、まるで孫にでも話しかけるように伝えてくれます。特に二宮尊徳を例に出した草むしりの話は現代においても、今後人として生きていく中で変わらずに存在する黄金律のような言葉だと感じました。この言葉や本多先生の考えに触れられるだけでも一読の価値は大いにあると感じました。

  • 自分よりも100年前に生まれた人が、その時代のクセに影響を受けることなく書かれた本という気がする。「この御義理と申すのが、どうも文字通り義理に適っていないのだからはなはだ困りものである」この面倒さを昭和26年に言い、かつ「社交生活の眼目は相互の実意を通わせ合うにある。一切はその精神を主にし、形式は従に」とまで言い切る。これは立派である。令和の時代になっても形式が重要視されるケースがいかに多いか。最近そういう考え方と戦ってばかりいる気がする。「人生即努力、努力即幸福」という処世観、これが86歳時の結論、到達点なのだろう。自分は現在55歳。無理はしないが、だからといって成長を拒むような遠慮はしない。前向きに、貪欲にやっていこう。

  • 多少内容に雑なところもあるが、有名な成功者だけに成功するために必要な原理原則が押さえられており、大変参考になる著書でした。

  • いつの世にも、根本的な重大問題は山積している。個人の力ではどうにもならぬ 難関が立ちはだかっている。しかしながら、各人各個の心掛け次第で、それも 順次に取り崩していけぬものでもない。

    せいては事を仕損ずるというが、せいてしなくともすむ仕事を、ゆっくり、先へ先へと手際よく片付けておけば、やがてせく必要もなければ、せいて事を仕損ずるのともない。先へ先へと片付けた仕事には、いかなる場合もほとんど手落ちというものがない。仕事の大きな手落ちは、あわてて片付けようとする際にのみ起きるようだ。

    人間は老衰するから働けぬのではなくて、働かぬから老衰するのである。

    生じッかな学校卒業生は、その学校出ということにとらわれてしまっていかん。美術学校を出たって、必ずしも初めから一家の生活を犠牲にして、金にならぬ絵を描いてなくちゃならんというわけはない。学校の先生になれるなら、一応学校の先生になって、それから絵でもなんでも、改めて勉強すればよろしいではないか。わずか3年や四年の学校生活で、長い一生の方向を、自分自身でせばめようとするのは実につまらん。

    本多流の致富奥義
    第一に、常に、収入の四分の一を天引き貯金すること。(平時収入の四分の三で生活する)
    第二に、いくらか貯まったところで、巧みに投資に回すこと。
    第三に、ムリをしないで最善を尽くし、辛抱強く時節の到来を待つこと(十割益半分手放し)

  • 処世に関する賢人の知恵が虚心なく書かれている。本書を含む3部作は社会の為にと余す無く書かれたのだろう。それにしても60-70年?前に書かれたものと思うが内容が色褪せていない。また当時はインフレだったようで、現金価値の低下などデフレ育ちの僕にとって馴染みない心配事も垣間見えて面白かった。

  • 早朝希望に起き、深夜感謝に眠るが1日の理想。
    真似しよう!!毎日そう思ってみよ

  • 「わが処世の秘訣」がピックアップできないので、似た内容のこの本をチョイス。
    生き方・考え方を変えた本。

  • 3冊すべてよんだほうがいい!

  • 図書館で借りて読んだが、1冊購入して手元に置いて度々読み返したいと思った本。

    約70年前に当時86歳の方が書かれたとは思えない、今でもとても参考になる仕事への姿勢や日々の生活の中での心の持ちよう、おかねへの考え方などが、読者への親しみが伝わってくるような文章で書かれている。読みやすい。読みながら、なんとなく前向きな気持ちになり、無理せず頑張ろうと思える本。

    ただ、育児をしている女性・妻の立場で読むと、育児への関わり方がどうだったのかは分からず、本多氏の仕事や勉学や趣味の生活も、妻の働きがあったからこそできていたことであったのではと思いながら読んでいた。(もしかしたら当時は使用人などもいて、育児はそういった方が支援してくれていたのかもしれないが、分からない...)

  • 本業に集中!っていうのがメインテーマなのか?
    この方は、大学教授とは思えない他人についてよく考えている方だなと思う。部下とどう向き合うか等書かれている部分が、会社て働く人をイメージする内容。大学教授って、もっと自分の事しか考えてない変わり者のイメージあるけれど、色んな人がいるものです。

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著者プロフィール

1866(慶応2)年、埼玉県菖蒲町(当時は河原井村)生まれ。苦学の末、1884(明治17)年に東京山林学校(のちの東京農科大学、現在の東京大学農学部)に入学。一度は落第するも猛勉強して首席で卒業。その後、ドイツに私費留学してミュンヘン大学で国家経済学博士号を得る。
1892年(明治25)年、東京農科大学の助教授となり、「4分の1天引き貯金」と1日1頁の原稿執筆を開始。1900年には教授に昇任し、研究生活のかたわら植林・造園・産業振興など多方面で活躍するだけでなく、独自の蓄財投資法と生活哲学を実践して莫大な財産を築く。
1927(昭和2)年の定年体感を期に、全財産を匿名で寄附。その後も「人生即努力、努力即幸福」のモットーのもと、戦中戦後を通じて働学併進の簡素生活を続け、370冊余りの著作を残した。
1952(昭和27)年1月、85歳で逝去。

「2023年 『マンガ 本多静六「私の財産告白」 伝説の億万長者に学ぶ貯金と資産の増やし方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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