あなたの猫、お預かりします (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408551265

作品紹介・あらすじ

家賃未払いでアパートを追い出されそうになっている大伴。友人の安部と結託し、自分の飼い猫を利用して一儲けしようと企んだのだが、その驚きの手口と仰天の結末は…表題作ほか、喫茶店"フラット&シャープ"に集うペット好きの人々が遭遇した奇妙な事件の数々。ペットも読者もハマる、仕掛け満載のユーモア・ミステリー、いきなり文庫で登場!!

感想・レビュー・書評

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  • カワイイ動物たちと、それを取り巻く人間たちの連作ミステリー。

    個人的に可愛い動物が登場するだけで嬉しいので、
    参考にはならないかもしれませんが…。

    #ホットドッグが好きな犬
    行きつけの喫茶店の娘さんとお近づきになりたい”おれ”
    将を射んとすればなんとやらで、
    モモちゃんに気に入られようと必死に努力するも…。
    特製モモドッグ(塩分ゼロの豆腐ササミバーグ)がやけに美味しそう♪

    #あなたの猫お預かりします
    人間が勝手にロロちゃん、クーちゃんと名付け、
    自分のうちの子だと思っていた黒猫ちゃん。
    「二股?」猫ちゃんにそのつもりはないですから(笑)
    「あなた。他にも隠してる家や名前があるんじゃありませんか?」あはは~

    #うちの猫を責めないで
    どうやらクーちゃんが、色々とやらかしているらしい。
    「悪気はないんだ」「いたずらだ」「冤罪だ!」
    動物たちに振り回される人間たちが愉快です。
    彼らは本能の赴くまま行動しているだけなのにね~。


    登場人物に、なんとも理解しがたい部分も多少ありましたが…
    ミステリーの謎解きだとか深く考えず、かるーい気持ちでどうぞ♪

    • koshoujiさん
      私は犬派です。犬の従順で単純なところが好きです。猫は孤高で変な威厳をもっているようなところがどうも……。
      ところでついに、風呂場で歌うシリ...
      私は犬派です。犬の従順で単純なところが好きです。猫は孤高で変な威厳をもっているようなところがどうも……。
      ところでついに、風呂場で歌うシリーズを始めました(笑)。
      今回は、勝手に師と仰ぐ小田和正氏の東北大学校友歌「緑の丘」です。
      何故か歌詞を一カ所間違えて歌ってしまったのですが……。
      お聴きいただければありがたく。<(_ _)>
      https://www.youtube.com/watch?v=sBU9n_19dNg

      2015/11/02
    • 杜のうさこさん
      koshoujiさん、こんばんは~♪

      私ワンちゃんも、もちろん大~好きですよ♪

      以前はずっとワンちゃんと暮していて、
      お別れし...
      koshoujiさん、こんばんは~♪

      私ワンちゃんも、もちろん大~好きですよ♪

      以前はずっとワンちゃんと暮していて、
      お別れしてから二度と動物は…って思ってました。
      それがある日突然、子猫ちゃん達が我が家にやってきて。
      わ~こんなに猫ちゃんって可愛いんだ~と!

      それからの十数年、子供がいないせいもあって、
      まさに猫っ可愛がりしちゃいました(#^^#)

      兄妹弟だったから、お別れも立て続けで…。
      いまだにメソメソしてます(^_^;)

      ”お風呂場シリーズ”
      楽しみに拝聴させて頂きますね。
      リクエストもありですか?(*^-^*)
      2015/11/02
  • 表紙に騙されて明るいお話なのかなと…でも意外にちょっと暗い感じ。
    ペットのお話なんだけど、蜘蛛だったり、捨てられた犬だったり、飼ってるけど貧乏で食事を与えられなかったり…
    短編集でそれぞれ繋がったお話で、こういうの結構好きなんだけど…なんとなく…そこはかとなく…暗いf^_^;
    残念。

  • 近所の人達による、ペットミステリー。

    近所のみで話が完結しているので、主役だった人が
    脇役で登場したり、逆だったり。
    ちょっと出てきただけの人が、別の所で主人公をしていると
    まったく印象が違った地が出てくるので、予想外だったりで
    面白かったです。

    恐ろしいのは犬の話かと。
    自業自得にさらされていますし、いいのですが
    同じ時間帯、やられればいいのに。
    そもそも己も持っているのに実行するというのが
    そこしか考えていなかったのが協調されてます。

  • (収録作品)ホットドッグが好きな犬/あなたの猫、お預かりします/メダカたちは見ていた/鳥の気も知らないで/うちの猫を責めないで/いつも犬がそばにいた/帰ってきたペットたち

  • 〇 概要
     町のペット事件が大集合。喫茶店「フラット&シャープ」に集うペット好きの人々が遭遇した奇妙な事件の数々を収録した短編集

    〇 総合評価 ★★★☆☆
     ペットが登場する作品をそろえた短編集。蒼井上鷹の作品らしく,ある作品の登場人物が他の作品にも登場し,フラット&シャープという喫茶店と大伴という男が住むアパートの二つを舞台として,数々の事件が起こる。ユーモア小説風に仕上げられている軽い作品だが,ミステリ的な面白さは希薄。蒼井上鷹らしい面白いドタバタやブラックなラストが用意されている作品もあるが,全体的に見て,それほどレベルは高くない。これも,通勤途中や寝る前などにさらーっと読むのが最適か。★3で。

    〇 ホットドックが好きな犬 ★★★☆☆
     喫茶店のオーナーの娘である結花(離婚間近)を狙って喫茶店に通う獣医の小諸先生や,主人公を描いた短編。結花のペットのトイプードルのモモは,なぜか主人公に懐いて,獣医の小諸には懐かない。主人公は,犬用ホットドック(人間も食べられる)を,モモと分かち合いながらモモをさらに懐かせ,結花を狙う。しかし,ある日,日向という男がやってくる。モモはやたらと日向に懐いており,日向がくると主人公も相手にされない。結花を狙う小諸は,モモが食べているホットドックに薬を入れ,体調不良にさせて診察することで,ペットの危機に瀕した飼い主を落とすという卑劣な手段を取る。しかし,モモは味が変わったホットドックをほとんど食べず,主人公が食べてしまう。証拠隠滅のために主人公を襲う小諸。モモは主人公を助け,小諸の悪事がばれる。日向は結花の夫の兄。モモの小さい頃の飼い主だった。結花は,モモの人を見る目に改めて感心し,モモが最も懐いている夫とよりを戻すことを決めるというオチ。軽く読める作品だが,ミステリ的な謎は薄い。★3かな。

    〇 あなたの猫お預かりします ★★★☆☆
     家賃の支払いにも困っている貧乏学生の大伴が,友人の安部と手を組んで,自分の飼い猫(いろいろなところで餌をもらっている)の誘拐事件を起こすという話。大伴の飼い猫であるロロは,クーちゃんという名で宗像姉妹に可愛がられていた。そこで,大伴は,宗像姉妹から身代金を得ようとする。計画は安部が交通事故に遭ったり,アパートの鍵が壊れ,宗像姉妹の妹,美鶴と一緒に大伴が閉じ込められたりして,失敗に終わる。最後は,大伴がアパートの窓から飛び降りて,ドアのカギを開ける。ロロは,大家にも飼われていたので,家賃の支払いを待つということで,ロロを連れていかれるというオチ。ドタバタコメディという感じで,軽く読めるが,ミステリ的な面白さはない。★3かな。

    〇 メダカたちは見ていた ★★☆☆☆
     種島千沙の家に盗聴器が仕掛けれられていた。犯人は,かつて同棲していた雀谷(スズ)という男だと思われる。スズは,こっそち忍び込んでメダカに餌をやっていた様子である。警察に勤める,管理人の暮林のいとこ(姪といってもいいほど年齢は離れている)の七瀬友世にそのことを相談した。千沙とスズにメダカをあげた乾さんという男も登場。乾は千沙と付き合い始め,スズが乾を襲ったと思われる事件が起こるが…。実際は乾はスズに襲われていなかった。警察が本気でスズの行方を捜すように芝居をしていたのだった。その後,乾と千沙は分かれ,千沙はスズのもとへ向かう。乾は友世と付き合い始めるというオチ。これはイマイチ。ミステリ的な面白さがないだけでなく,ただの小話としても面白みに欠ける。★2で。

    〇 鳥の気も知らないで ★★☆☆☆
     七瀬友世の小さい頃の思い出が描かれる。両親と離れ,祖父母の家で暮らしていた頃の図書館の思い出として,ベリンダという名前のミドリガメを飼っていた男に出会う。友世はムクドリを拾い,しばらくの間,飼っていたが,そのムクドリはピップという名で,「おいで」といってトイレをさせたい場所を叩くとそこでフンをするしつけがされていた。祖父は,このしつけを利用して知人の警察官にいたずらしたりする。ミドリガメの飼い主に振られた女性がモデルガンでミドリガメの飼い主を撃とうとしていたが,その弟がそれを心配してみている。最後は,ピップのふんを友世にさせることで女性の犯罪行為を阻止するという話。これは,少しだけ意外性はあるが,ミステリ的な面白さも小説的な面白さも希薄。★2かな。

    〇 うちの猫を責めないで ★★★☆☆
     ベリンダの飼い主の男(尾中)が登場する。大伴も登場。大伴のアパートの大家の保丸も出てくる。ペットの写真展を開催するが,保丸の娘の仁亜の写真(ロボットの犬を抱いている)に蜘蛛が映っていた。また,大伴が何者かに襲われる。大伴の部屋が荒らされ,大伴は高価なギロチンを持って倒れていた。大伴が襲われた事件の真相は,蜘蛛を仕留めたロロという猫が大伴のアパートに足を延ばし,蜘蛛を大伴に見せた。大伴は驚いて倒れ,いろいろなものが落ちてきていたというオチ。ギロチンは安部に持っていかれないように持っていたのだった。また,仁亜は,その蜘蛛をペットとして写真を出していたというオチ。蜘蛛を猫が退治したことを知って,父親である保丸に何かをしたのか…というブラックな終わり方をする。これはなかなか面白い。とはいえ,★4には届かない。★3かな。

    〇 いつも犬がそばにいた ★☆☆☆☆
     平井瞳(モモがいた喫茶店のオーナー)が動物愛護センターから犬の「ダル」をもらってくる。しかし,犬アレルギーを発症してしまう。ある日,ダルは行方不明になる。隣人と折が悪かったので隣人が殺害したようにも思えたが…。真相は,家族と思っていた隣人が家族ではなく,愛人(鈴木武)とその弟(鈴木豊)だった。女は千葉カンナといい,重度の犬アレルギー。ダルを利用して嫌がらせをし,財産を得ようとしていたのだった。これはあまりに荒唐無稽な話で,面白くない。駄作。★1。

    〇 帰ってきたペットたち ★★☆☆☆☆
     第1話の主人公が再登場。イズミという女性の子どもにそっくりとして,愛されていたが,その「子ども」とはハムスターだったというオチ。結花,乾,尾中,大伴,インコの飼い主なども再登場する。これはおまけ。ハムスターというオチもこの短さならなんとか。★2で。

  •  動物が係わるミステリの短編集。
     だからといって、ほっこりするような話でもなく、しかも各話の主人公が悪事を企てたりするし、結末も何となく後味が悪かった。
     裏表紙の紹介文に「ユーモア・ミステリ」とあったけれど、決してユーモアはない。あるとすれば、ブラックユーモアだと思う。

     前の作品に出て来た人が、他の作品にも登場してて、『ホームズのいない町』みたいな感じで伏線なのかと思ったのに、全然そんなことがなかったので、ちょっと拍子抜け。
     ラストの話も、何かよく分かんなかった。

  • 連作短編集/ペット/ミステリー
    「ホットドッグが好きな犬」
    「あなたの猫、お預かりします」
    「メダカたちは見ていた」
    「鳥の気も知らないで」
    「うちの猫を責めないで」
    「いつも犬がそばにいた」
    「帰ってきたペットたち」

    初めの3作は微妙だったが、それ以降はなかなか。
    特に、「うちの猫を責めないで」と「いつも犬がそばにいた」のラストは面白い。

  • 連作というか同じ人が出てくる程度。ムクドリってしゃべるの?

  • 2014/06/26
    移動中

  • 猫や犬が出てくるので楽しいが、話としてはややこしい。

    なかなか評が難しい・・・

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著者プロフィール

1968年千葉県生まれ。大学卒業後、会社勤務を経て執筆活動に入る。2004年、「キリング・タイム」で第26回小説推理新人賞受賞。同年「小説推理」掲載の「大松鮨の奇妙な客」は、第58回日本推理作家協会賞・短編部門の候補作に選ばれた。同二作を含む短編集『九杯目には早すぎる』でデビュー。著作に「4ページミステリー」シリーズ、『ロスタイムに謎解きを』『最初に探偵が死んだ』など。

「2016年 『お隣さんは、名探偵 アーバン歌川の奇妙な日常』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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