空飛ぶタイヤ (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 945
レビュー : 92
  • Amazon.co.jp ・本 (848ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408552729

感想・レビュー・書評

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  • 映画館で予告編を観て。ぐぐっと胸に迫ってきたものがあったので、即本屋さんへ。文庫本は、ぶ、分厚い。ずっしりとした重さ。
    でも、最初の一文からスッと入っていきました。ゴールデンウイーク中に読めたらいいか…なんて呑気なこと思ってたけど、そんなこと出来ませんから。途中で止められませんから。一気に最後まで読んでしまいますから。
    もうね。赤松社長の真実を求める泥臭いまでのがむしゃらさに、その熱量に熱くなっている自分がいました。彼は勿論のこと、敵対関係となる大手自動車会社の沢田だって、その資本系列の銀行員である井崎だって、各々自分の揺るぎない信念のもと仕事や真実に迫っていく姿が格好いいのです。
    そして、赤松社長の背中には彼のもと一致団結し困難に黙々と立ち向かう社員たち、彼を支える妻や、父の姿に勇気をもらってイジメに立ち向かう子どもがいます。彼らがいてこそ赤松社長は倒されても倒されても立ち上がることが出来るのですよね。人はひとりでは生きられないというけれど、愛する人が一人でもいれば、人は何度も立ち上がることが出来るのでしょう。
    わたしはこの小説を読んで一番強く思ったことは、仕事をするということ働くということはこういうことなんだということでした。今、日本の社会では働き方や社員の形態、AIの導入とか変革期を迎えているけれど、働くということがこんなにも、熱くて夢中になれるものなんだという気持ちはなくならないでいてほしいし、そんな気持ちになれる魅力的なものが仕事であってほしいなと思いました。

  • 2020年1月25日、読み始め。

    池井戸潤さんの作品を読むのは、初めて。
    『下町ロケット』で直木賞を受賞されている方です。


    2020年2月2日、読了。

    走行中のトレーラーのタイヤが外れて、通りがかりの母子を直撃。
    整備不良が原因か、それとも車体の構造的欠陥が原因か、で、展開していく作品。

  • 良かった

  • 2018年6月に長瀬智也主演で映画化されたのに合わせて読書。池井戸小説はこれまでもたくさん読んできたが、今回はその中でも最大級のボリューム。特に実業之日本社文庫版は上下巻を一冊にまとめているので、本の厚さ的にもぎっしり。

    三菱自動車のリコール隠しを題材に描かれていると言われているが、本作で描かれているホープ自動車の「大企業の驕り」は、実際の日本の大企業にも当てはまるだろう。赤松社長の奮闘記としても面白いが、そういった日本的組織への批判の書として読んでも十分に面白い。

    池井戸潤の小説は「半沢直樹」シリーズあたりを境に文体が格段に読みやすくなるが、本作はまだその途中あたりの手触りがする。PTAのくだりなど、物語の枝葉の部分に多くのページが割かれているのが、私にはちょっとまどろっこしかったので、★は3つとさせていただいた。

  • たくさん出てくる登場人物たちが、それぞれの立場で「会社とは」「出世とは」「正義とは」で翻弄されている姿を描き分けていて、非常に面白い。得に大企業の社員の感情は、痛いほど共感できた。そして財閥系企業だと、さらにしがらみが多いのか。。。
    ホープ財閥「御三家」の社名や業種を現実に忠実に書いている点も、この物語のリアリティを増す要素になっています。本当に面白い。始めて「星6個付けたい!」と思った作品です。
    あと、巻頭の「登場人物チャート」には随分助けられました。作ってくれた人、ありがとう。

  • 予備情報なしで読み始めました。「空飛ぶタイヤ?」航空機のタイヤかな?などとのんきに構えていましたが、車の事故に端を発したストーリー。東京人物の対立構図が非常に興味深く、また見せ場もそこここに用意されていて池井戸色満載の読み応えのある作品でした。人生先は何が起こるかわからない、その中でこそ人間性が問われるんだなあ、今更ながらですが頑張って人間性を磨いていこうと思いました。


  • 脱輪したトラックのタイヤによって人が亡くなった。
    悪いのは運転手か、運送会社の整備か、自動車メーカーか。

    途中本を投げつけたくなるくらい、腹の立つ登場人物がたくさん。実際の社会にいそうだと、キャラクターがはっきりイメージできる言動や行動に、作者はどんな仕事をしていた人なのだろうと思った。

    赤松社長と一緒に泣いた。

  • タイトルからだけだとなんか夢のある内容なのかと思いきや180度そのイメージは間違ってた。
    やっぱ最後には主人公サイドが救われるんだなーというのは池井戸さんの作品のなかでは(今まで読んだなかで)テンプレートだけどそこまでの道のりは全部違って全然飽きない。解説者さんの最後の一文には共感した笑沢田の奥さんは素敵すぎる...

  • すごく分厚いけど読み始めたら一気に読み終わりました。途中どうなるかと思ったけど、最後は「良かった・・」という感じで、全体を通した感想とすると「痛快」。主人公のまっすぐさと熱血も気持ちいいし、悪事が暴かれ悪人(ホープ自動車)を懲らしめる様も気持ちいい。でも自分が主人公の立場だったら、ここまで戦えるだろうか。ホープ自動車の立場だったら、同じ様に振舞ってしまうのではないか。大企業ということにびびったり踊らされたり奢ったりしてしまわないだろうか。いろいろ考えさせられました。

  • 2019(H31)2.18〜2.19

    一気に読んだ。
    面白い!
    池井戸潤の作品だから、パターンはある程度分かる。分かるが、ハラハラして続きが読みたくて仕方なくなる。

    この人の作品を読むと、「物語」というのは、特別な人たちではなく、市井の、普通の人たちの、日常にこそある、という気がしてくる。
    この物語の主人公の赤松だって、エリートコースに乗りかかる沢田だって、特別な人ではない。

    私たちの身近にいそうな人々が、思いもよらない出来事に巻き込まれ、苦しみながらも踏ん張って生きていくその生き様がカッコよくて、私たちは池井戸潤の作品にハマっていくんだろうと思う。

    これまで池井戸作品をあえて「ハズして」きたのは、「勧善懲悪・水戸黄門ストーリー」という予定調和的なところであるとか、登場人物がやたら多いとかいったところがその理由だったのだが、
    予定調和だろうが、勧善懲悪だろうが、やっぱり面白いものは面白い。
    と至極単純なところに着陸したワタシは、これから積極的に池井戸作品を楽しんでみようと思う。

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著者プロフィール

池井戸 潤(いけいど じゅん)
1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学文学部および法学部を卒業。子供の頃から本に親しみ、作家を志すようになる。『果つる底なき』で江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。以降、2010年『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞、2011年『下町ロケット』で直木賞をそれぞれ受賞。他の代表作に、半沢直樹シリーズ『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』、花咲舞シリーズ『不祥事』、『空飛ぶタイヤ』『民王』『ルーズヴェルト・ゲーム』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』など。多くの作品がドラマ化・映画化されており、特に「半沢直樹」と「下町ロケット」は非常に高い人気を誇った。 2019年6月21日、人気作『陸王』が文庫化される。2019年7月開始の大泉洋主演ドラマ『ノーサイド・ゲーム』原作を担当し、6月14日に単行本化。

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