総理の夫 First Gentleman (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
3.78
  • (75)
  • (176)
  • (112)
  • (17)
  • (5)
本棚登録 : 1175
レビュー : 165
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408553184

作品紹介・あらすじ

20××年、相馬凛子は42歳の若さで第111代総理大臣に選出された。鳥類学者の夫・日和は、「ファースト・ジェントルマン」として妻を支えることを決意。妻の奮闘の日々を、後世に遺すべく日記に綴る。税制、原発、社会福祉。混迷の状況下、相馬内閣は高く支持されるが、陰謀を企てる者が現れ…。凛子の理想は実現するのか?感動の政界エンタメ!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 池井戸潤著『民王』、中山七里著『総理にされた男』、室積光著『史上最強の内閣』『…の大臣』。
    今まで総理大臣を主人公にした、あるいは登場人物の小説は、総理がすべて男であった。
    この作品で初めて、女性の総理大臣が登場した(未読の小説で女性総理があったらごめんなさい笑)。
    しかも、才色兼備眉目秀麗で、その弁舌はごまかしの一切なく、熱くそれでいてどこまでも爽やかで、その言葉に絶対の責任を持つ。
    彼女は、「お先真っ暗の日本のために、政治に無関心になってしまった日本国民のために、率先して道筋をつけられる、真のリーダーとして」、財政赤字、消費税増税、少子高齢化問題等、喫緊の課題に骨身を惜しまず努力する。
    これ以上ない理想的な総理大臣!
    痛快で、読後爽やかな、政治小説のエンターテイメント。

    そして、総理お抱えのスピーチライターとして、『本日はお日柄もよく』の久遠久美が顔を出すのも、原田マハファンにとっては、たまらない魅力だろう。

    解説を、現総理の奥さんが書いているのが、何ともユニーク。

  • 私も何か出来るんじゃないだろうか…若くはないけれど残りの人生をもっと必死に生きる何かがあるんじゃないだろうか…せっかくここに命があるのだから全うしなくては…笑
    年甲斐もなく青臭い事を素直に思ってしまうほど、勇気と元気と前を向く力をくれた1冊です!

  • タイムリーに森友学園のことがあっから、興味を持って読んでみたけど、実際、日和氏のように総理を信じ、清廉潔白で私欲のない人間じゃないと総理の夫、妻は難しかろうと思った。
    解説、読まなかったけど、安倍さん…。
    途中、一次内閣の頃の凛子には、イライラさせられたけど、重大な発言を撤回していいものかということもあるから、完璧な終わり方ではないけど、ほんわかした夫目線なのが良かったかな。
    森博嗣の博士のシリーズっぽい感じがした。

  • 相馬凜子(そうま りんこ)・42歳は、日本初の女性総理大臣となった。
    その夫で、同じく日本初の『総理の夫(ファースト・ジェントルマン)』となった、相馬日和(そうま ひより)・当時38歳は、激動の日々を日記に綴る。

    外国ではすでに女性首相も誕生しているけれど、日本の精神土壌ではまだ先のことかもしれない。
    頑張りが必ず報われ、いいことばかりで夢物語かも、と思える話だけれど、未来への希望・期待という気持ちで★5つつけました。

    政治には疎いので難しい部分もあったけれど、夫・日和さんの優しい文章で、楽しく読めました。
    そう、“激動の日々”なんだけれど、日和さんにかかると、なんだかほんわかした気持ちになってしまう。
    根っからのお坊ちゃんは悪意というものに縁がないというが、まさにそのとおりで、鳥類学者として毎朝、野鳥観察を続け、鳥類研究所に勤務しているというところも、なんとなく賢きあたりを髣髴とさせてしまう。
    そして、凜子さんに対する愛が半端ない。
    彼の目に映る凜子さんはスーパーガールすぎて、ちょっと現実味を感じないのが惜しいところかもしれない。

    お茶目で腹黒い大物政治家・原久郎、意外に幼稚で俗っぽいソウマグローバル総帥である兄・相馬多和(たより)、政財界に幅広い人脈を持つ、日和の母など、素敵に濃い人たち。
    身近な陣営、秘書の島崎君や、日和付きの広報担当・富士宮さんといったキャラも、好感が持てる。

    解説が、現総理夫人・安倍昭恵さん。
    思い切ったところに頼んだなあ~

  • 夫の日記の中でストーリーが次々と。
    今のタイミングで読むとなかなか面白い!
    夫のお母さんがだんだん存在感が出たきたのもよかった。
    こんな総理だったら、消費税増税も協力したくなるかも。

  • 日本初の女性総理として選ばれた、賢く美しい女性、相馬凛子。その夫である相馬日和は日本初の「総理の夫」として、妻を支える決意をする。凛子が総理になることを機に、歴史の一部を後世に残そうと日和は日記をしたため始めた。この作品は、日和が後の世を生きる人たちに向けて語りかけるように記した日記だ。

    ただでさえ多忙な国会議員で夫婦の時間の少なかった二人だったが、凛子が総理大臣になることでますます疎遠になる二人。世論を味方につけて活躍していく凛子と、彼女を総理大臣の座から引きずり下ろそうと卑怯な工作をする者たち。その罠は日和にも忍び寄る。

    二人に度々危機やハードルが訪れるが、その都度凛子の快活さ・聡明さと、日和の憎めないおめでたさ、そして何より凛子をけなげに支えようとする実直な愛が感じられて、読者を幸せな気持ちにする物語でした。

    女性が活躍するストーリーなので、特に女性が読めば勇気がわくことでしょう。日和のでしゃばらず陰ながら凛子を支えようとする姿も、社会で活躍する女性には羨ましいものだと思います。

    以前読んで私も勇気をもらった『本日はお日柄もよく』の登場人物、スピーチライターの久遠久美も、今回は凛子総理のスピーチブレーンとして友情出演(?)していました。お仕事小説シリーズとして、どちらも必読書ですね。

    文庫では「総理の妻」である安倍昭恵夫人が解説を書しています。凛子への共感する心や、自分の場合の違いなど。凛子総理は圧倒的支持率で国民を導く「他に類をみない総理大臣」として描かれているのですが、その作品の解説を担うのはなかなか難しかったのではないでしょうか。作品にとっても、今後の安倍総理の動き如何でマイナスにもなりうる解説かと思いました。なかなかの勇気あるコンテンツ。

  • 日本初の女性総理大臣と総理の夫を描いた小説。
    総理大臣となった凛子は素直で真っ直ぐ。
    女性ならではの柔らかさと誠実さで、国民の心を掴む。
    総理の夫の日和もまた、優しく真っ直ぐな人物。
    そのせいで弱点を捕まれ、危うく凛子の足を引っ張ってしまいそうになることも…
    とにかく、生き生きとして働く凛子の姿が眩しすぎる!
    働く女性に力を与えてくれる。

    2017.1.28

  • 面白かった!
    軽いノリながらも、ちょびっと熱くなる政界エンターテイメント!
    読み終わると元気になる物語です。
    「本日は、お日柄もよく」で出てきた伝説のスピーチライタ久遠久美の名前も出て来ます。

    史上初の女性総理大臣を支える夫の日記と形で、妻の怒涛の日々を語るストーリ。

    相馬凛子は42歳の若さで111代総理大臣に就任。夫は鳥類学者の日和(ひより)。大企業の次男坊ということで、世間離れした天然ボケのキャラです。
    この日和の日記形式で、総理の周りに起こる様々な事象を語っていきます。

    総理になるまでの経緯
    総理になってからの環境変化とその日常
    記者達に追われる日々
    二人の馴れ初め
    そして、案の定、陰謀
    その陰謀に巻き込まれる日和
    そうした状況の中、凛子の理想が実現するのか?
    といった展開です。

    凛子の日本を改革してく本気の姿が心打たれます。凛子の国民へ訴えるメッセージが熱くなります。
    そして、政界の黒幕も心動かされていきます。

    この手の都合よいベタなストーリ展開は好きです(笑)

    また、総理大臣を支える配偶者っていうのは、こんなにも制約を受けるんだなぁっていうのが、男性(夫)の視点で描かれているのが面白い。
    さらに、解説は安倍昭恵さん。日和とは対照的な方です(笑)

    といことで、ユーモアありながらも、熱くなれる物語でした。
    とってもお勧め!!

  • 最後退任しようとしたのは、議論巻き起こすためにわざと?清々しい総理。おじさんの中の誰かが担いでくれることで実現してるのがリアリティがあってよかったなぁ。また、途中から、先を予想できてしまったのが、楽しさ的に残念だった。

  • どっぷりと小説の世界に浸りたいとき、原田マハの作品は優しく、スーッと引き込んでくれます。

    総理の夫は、日本初の女性総理 相馬凛子の夫の視点で書かれた日記形式の小説です。
    みんなが安心して暮らすことができる日本にしたいと情熱をもって突き進む凛子、それを見守る夫の日和。
    総理として活躍する妻を応援しながら、ちょっと寂しい思いもしたり。
    もやもやした気持ちの中で、自分の役割を考えたり。

    働く女性なら、日和のような旦那様が欲しくなりそう。

全165件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

原田 マハ(はらだ まは)
1962年東京都生まれ。小6から高校卒業まで岡山で育つ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部美術史学専修卒業。
馬里邑美術館、伊藤忠商事株式会社、森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館での勤務を経て、2002年よりフリーのキュレーターとなる。
2005年小説化デビュー作の『カフーを待ちわびて』で第1回日本ラブストーリー大賞を受賞。2012年『楽園のカンヴァス』で第25回山本周五郎賞、『キネマの神様』で第8回酒飲み書店員大賞をそれぞれ受賞。2013年には『ジヴェルニーの食卓』で第149回直木賞候補、2016年『暗幕のゲルニカ』で第155回直木賞候補となる。2017年『リーチ先生』で第36回新田次郎文学賞受賞となり話題になった。

総理の夫 First Gentleman (実業之日本社文庫)のその他の作品

総理の夫 単行本 総理の夫 原田マハ

原田マハの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

総理の夫 First Gentleman (実業之日本社文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする