- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408553481
作品紹介・あらすじ
遠き運河の彼方から静かな謎が流れ来る。切断された死体と、溶解するアリバイ-。幻と現実が交錯する傑作ミステリ。
感想・レビュー・書評
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大阪とアムステルダムで起こったバラバラ事件。登場人物たちの動機。
作中に飛び出す薔薇薔薇とバラバラ。不吉な言葉として最後まで頭の中に残ってしまう。言葉以上に薔薇の赤と人の血を連想してしまう。
誰が異常で誰が正常なのか、異常なのはドラッグの影響なのか。救われない部分も多いけど、めでたしで終わらない小説もたまには良いかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
少し難しい。
再読したい。 -
ばらばら。最初と最後、まんなかをつなぐキーワードは、ばらばら。
終始一貫して救いのない話。読みやすいけどさわかな読了ではない。 -
いつもの有栖川作品とは趣の異なる作品でした。でも、いつもどこかふわふわしているような作風が不思議な感じ。
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大阪とアムステルダムの運河を舞台に進む、タイトル通り幻想的な話。
有栖川先生の中でももう初期のほうの話になっていて、なかなか手を出せていなかったので、再文庫化で書店にどどんと展開されているのが有難かった。
主人公がふらふらしているのが若干いらっとするものの(笑)、異国感・運河・ドラッグ・恋・バラバラ殺人…と、読んでいるあいだ、本当に運河をふわふわ進んでいるような浮遊感を味わった。
逆に、舞台が大阪になったときの身近な感覚とのギャップ。話としては決して好きなタイプでは無いけど、独特の感覚だった。 -
幻想的な雰囲気はしっかり伝わってくるけど、やっぱり本格を期待しちゃう。事件の真相はまだしも、バラバラの理由までもがボヤけてしまうと厳しいものがある。