鉄道少年 (実業之日本社文庫)

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  • 実業之日本社 (2017年4月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784408553528

みんなの感想まとめ

人と鉄道の絆を描いた物語は、幼少期の記憶がない少年が、鉄道を通じて愛され、成長していく過程を描いています。主人公は大人になり、新幹線の整備士としての道を歩み、結婚し幸せな家庭を築く姿が印象的です。物語...

感想・レビュー・書評

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  • 幼少期の記憶がないのは辛いけど、鉄道を通して愛され、育てられた鉄童と呼ばれた存在だったことが分かっていく。
    大人になり、変わらず鉄道を愛し、新幹線の整備士になり、結婚し、幸せになって本当によかった。
    と、国鉄の古き良き時代も味わえた。
    特に鉄道ファンではないけど、郷愁というか、切ない感じが良かった。
    J Rで旅にでたいなぁ。

  •  電車好きな男の子の話かと思ったらちがった。途中切ないところもあるけど、最後は満足。鉄道好きでない人もぜひ。
    (一般担当/1号と2号)令和元年10月の特集「鉄道」

  • JRがまだ国鉄だった頃、北海道から東京まで一人で旅する男の子がいた。『鉄童』と呼ばれた少年の真実とは?謎と希望に満ちた、人と鉄道の絆の物語。
    コンプライアンスに縛られた現代に比べ、昭和の時代のおおらかさがとても温かい。人々の懐の深さが孤独な少年を救い、また大人になって次の世代の成長を促していた。鉄道に関する蘊蓄が、おそらくマニアも納得のヒューマンストーリー。

  • 物語全体を覆う謎解き、佐川作品には珍しくミステリー?かと思いきや、謎解き要素はあるものの、やはりそこは佐川光晴、上手くて読ませる職業小説であり家族小説として展開していく。

    温かい小説を読みたい鉄道ファンは是非読んでほしい。

    交通手段は生活を便利にするためにある。より早くより快適に目的地につくこと、インフラとしての鉄道はそうでなければならない。新幹線、リニア、在来線のオール電化、高速化、トンネルや架橋…そして人口が集中化する以上、過疎地域のダイヤ減少や廃線も営利企業である以上やむを得ず行われる。そして古き良き鉄道の旅の醍醐味やロマンは影をひそめ滅んでいく。

    それでも鉄道はまだまだ滅びないだろう。生活に根差したライフラインであり、自動車や飛行機に無い運輸能力がある以上。滅びないということはロマンが新たに生まれる土壌もあるということだ。

    俺自身は熱心な鉄道ファンではない、電車の中では本を読んでるだけだし、便利であれば自動車でも飛行機でも舟でも高速バスでもなんでも使うし…。

    それでも、出張に使う新幹線の座席に座って枕木を踏みしめる車輪のリズムをなんとなく感じる時、陸橋を渡る通勤電車の窓から淀川に落ちる夕日をみた時、たまーにやる青春18切符旅の合間に「やっぱり鉄道はいいなぁ」と感慨にふけることもある。鉄道はやっぱりどこか特別だと思う。

    ところで、文庫タイトルはどうやろ?俺は原題の「鉄童の旅」のままの方がいいと思うのだが?

  • プロローグから第二話まで、鉄童と呼ばれていた時のゆかりの人を訪ねる話が続き、このまま記憶を取り戻す旅が続くのかと思っていたら、良い意味で裏切られた。まるで転轍機で別の路線へ進むように妻・友紀子との日常や、雑誌「鉄道の友」編集者との交流が語られる。特に「鉄道の友」に寄せられた6巻のカセットテープを聞く主人公の描写によって、彼が何故記憶を失い、孤児として児童施設にいたのかを知らされる。鉄道に寄り添うような情景に、鉄道ファンとして満足の一冊。

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著者プロフィール

1965年、東京生まれ・茅ヶ崎育ち。北海道大学法学部出身。在学中は恵迪寮で生活し、現在は埼玉県志木市で暮らす。2000年「生活の設計」で第32回新潮新人賞。2002年『縮んだ愛』で第24回野間文芸新人賞受賞。2011年『おれのおばさん』で第26回坪田譲治文学賞受賞。

「2021年 『満天の花』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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