マル暴甘糟 (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408553856

感想・レビュー・書評

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  • 評価は5.

    内容(BOOKデーターベース)
    甘糟達夫は「俺のこと、なめないでよね」が口ぐせのマル暴刑事だ。ある夜、多嘉原連合の構成員が撲殺されたという知らせが入る。コワモテの先輩・郡原虎蔵と捜査に加わる甘糟だが、いきなり組事務所に連行されて―!?警察小説史上、もっとも気弱な刑事の活躍に笑って泣ける“マル暴”シリーズ第一弾!“任侠”シリーズの阿岐本組の面々も登場!

    読みやすい。不器用だけど誠実な甘糟が少しずつ成長していく様子が読み取れる。○クザが手荒なこともせず、暴れず安心して読める。

  • 「任侠」シリーズに登場していた下町のマル暴刑事甘糟、実は結構な優秀なデカでした。意外ね。

    阿岐本組が出てくるかと期待してたんだけど、それはなかった。
    でも多嘉原組長とアキラも、ちょっと良いよね。

  • いや~、面白かった~☆

    タイトルにもなっている<甘糟(あまかす)>くんは、まちがいなく「警察小説史上、もっとも気弱な刑事」だ。

    今野氏の<任侠シリーズ>でちょい役で出てくるあの”彼”である。

    任侠シリーズでも彼はぼやいているけれど、本作ではぼやく、ぼやく。とにかく、ぼやく。
    ぼやき節が止まらないし、冴えてさえいる。

    そんな史上最強の”気弱”な刑事が、なんと、マル暴なのが驚きだか(→ここは本人も自覚している)、もっと驚きなのが、なんだかんだ言って、マル暴として優秀な刑事なのだ(→ここは本人にまったく自覚がない)。

    暴力団構成員が殺害されたことでストーリーははじまるが、そういうものを扱いながらも物騒なきなくささはまったくない。

    なんだろう、こういう書き方ができるところが今野氏のすごいところなのだろうな。

    「もし、俺がグレてなくて、あんたが警察官じゃなかったら、いっしょに飲みに行ったりできたかな」

    やられたぜ~い。
    こんなことを言われたら、もうどうしたらいいんだろう。

    とにかく甘糟くんのぼやきをはじめ、上司の郡原やヤクザ側の人物たちとの会話が絶妙で、ときに「え!」を声をあげ、ときにくすっと笑いながら、気づいたら甘糟君のファンになっていた。

    これ、シリーズものとして続編に『マル暴総監』があるようだ。
    こっちも読んでみよう。

    ===データベース=======
    甘糟達夫は「俺のこと、なめないでよね」が口ぐせのマル暴刑事だ。
    ある夜、多嘉原連合の構成員が撲殺されたという知らせが入る。
    コワモテの先輩・郡原虎蔵と捜査に加わる甘糟だが、いきなり組事務所に連行されて―!?
    警察小説史上、もっとも気弱な刑事の活躍に笑って泣ける“マル暴”シリーズ第一弾

  • 任侠シリーズが好きで甘糟さんのキャラも好きだったから楽しみにしながら読んだら期待以上におもしろかった!ところどころに挟まれた甘糟さんの弱気な発言にクスッとさせられる。

    身近なわりに何も知らない警察のこともよく分かる内容で興味深かった。

  • マル暴という、暴力団対応の警察官の話。

    マル暴は嫌だと言っている甘粕さんですが、暴力団と近付きすぎず、なおかつ、離れすぎない。それで警察官らしくない。

    もう、マル暴ピッタリじゃないですか。

  • こんなマル暴刑事で大丈夫〜❗️と思わせておいて、おっとどっこい事件解決しちゃたよ。郡原虎蔵(如何にもな名前)とのコンビネーションもバッチリ❓次の『マル暴総監』も楽しみ(^。^)

  • すごく面白い

    内容テンポ全てよかった

  • 2021.6.17
    面白い。今野敏さんの柱の太さのようなものをひしひしと感じる。
    (帯に「任侠シリーズの面々も登場」とあるのはちょっと誇大広告

  • マル暴甘糟シリーズ第一弾。今野さんらしい作品。

  • 甘粕くん、いい人ですね。

著者プロフィール

1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。

「2023年 『脈動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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