ねんねこ書房謎解き帖 文豪の尋ね人 (実業之日本社文庫)

  • 実業之日本社 (2018年8月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784408554273

感想・レビュー・書評

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  • 書店と謎解きを題材にした小説はたくさんあるけれど大正時代を舞台にしたものが珍しいなぁと興味を惹かれたのとタイトルの文豪に誘われ手に取った。

    時は大正、関東大震災後の東京神保町を舞台に
    「ねんねこ書房」の店主佐久路と見習い書店員こよりが本業の傍ら萬相談を受けて謎と秘密を本で解き明かす大正ロマンな古書店ミステリー。

     謎解きも関東大震災や戦争が背景にあるけれど、日常の謎解きがメインで軽い文体とユーモアがあって読みやすい。
    本書で面白いところは、やはり文豪や著名な作家、本を題材に謎解きを行っていくところかな。
    ただ謎解きをするのでなく佐久路がこよりにヒントとなる本を渡して試験のように謎解きをさせるところ。
    芥川龍之介の「羅生門」読んだことあるけど結末も本によって違うんだと初めて知った。
    こよりはあまり本を読んでいなかったのに何でそんなに読解力があるのか!こよりに負けたようでちょっと悔しい。

    五話目の「文豪の尋ね人」
    永井荷風先生が登場するのだけど、誰?
    まさかの文豪だった。自分の無知さが恥ずかしい。
    「文豪の尋ね人」はちょっと予想外の展開で面白かったんだけど結末がちょっと中途半端でモヤモヤ感が残る。
    そういえば佐久路の妹の話も半端な感じだし。
    続編ないのが残念!

    大正時代の服装や食事など大正ロマンを味わえ、当時の作家や本を知ることが出来たのは良かったかな。

  • 伽古屋さんの大正もの。

    本書は、東京・神保町の裏通りにある古書店<ねんねこ書房>の店主・根来佐久路が、本業の傍ら受けている“萬相談”にて数々の謎を解いてく、連作5話が収録されています。

    ライトに読める“日常系謎解き”なのですが、面白いのは店主の佐久路さんが店員のこよりにヒントとなる書物を渡して、まずはこよりに大まかな謎解きをさせてみるところですかね。
    芥川龍之介「羅生門」、永井荷風「ふらんす物語」など有名どころからマニアックな書物まで、さすが古書店を舞台にしているだけありますね。
    さらに第5話「文豪の尋ね人」では、永井荷風先生ご本人が登場しちゃいます。
    そして、伽古屋さんの別の大正モノの作品とのリンクもお楽しみ。『なないろ金平糖 いろりの事件帖』に出てきた<白栗庵>の饅頭や、佐久路さんの台詞で「知り合いに変な発明に勤しむ変な男がいる」というのは、『からくり探偵』の柿三郎先生の事だよね?と思わずニヤついた私です。
    やんちゃな双子・佐良と久良もいい味出てますし、彼らの母親で佐久路さんの“捜し人”の件など、掘り下げてほしい背景もありますので、是非続編を期待したいところです。

  • なかなか良かった☆
    この作者さんは明治大正時代を舞台にした作品が多い印象ですが、今回は大正時代。関東大震災を経験し職を失い、犯罪一歩手前まで考えるこよりが、とある本屋さんに雇われたことから始まります。
    色々な相談事を解決するのに様々な本を参考にしているところも面白い発想。そして紹介されている本も面白そう☆
    結局、尋ね人は見つからず続編もないようで、そこは残念だけど、思ったより楽しかったです☆

  • 割と面白かった。関東大震災後の神保町が舞台ですが、あまり時代がかった感じはないです。ミステリーとしてはライトで、さらっと読めてしまいます。いろいろ謎を残しているので、続きそうな感じですね。
    ちなみにねんねこ書房ですが、猫はあまり関係ありません。

  • 大正時代が舞台の作品が読みたくて見つけた一冊。
    店主の佐久路は第一印象より奇人ではなく優しい気配りができる人で、情報が乏しい時代に小説をヒントに謎を解く構成は結構面白かったし、行方不明の妹の件はまだ解決していないのに、続編が上梓された気配がないのが残念です。

  • 初読み作家さんの作品。
    タイトルに惹かれて購入し、長いこと積読状態になっていた(我が家の本棚には積読棚という、まだ読んでいない本が並んでいる棚がある)が、ふと目に留まり。

    時は大正。関東大震災後の東京が舞台。
    作家業の傍ら営業している書房の店主と、雇われた女の子によるミステリ?もの。
    謎解きが文豪方の作品になぞらえて読み解くという点は面白かったが、そこまで深いミステリーという訳では無い。
    だが、文豪の作品に興味がわき、読んでみたくなった。

    最後はなんだか解決しないままのモヤッと感。続編が出ているのかと思ったが、なさそう。

  • 職探しでようやくたどり着いた書房は
    よろず相談もしていた。

    粘り勝ち就職、と思っていたら
    何故店長が渋っていたか、も判明。
    時代背景を考えると、確かに女性一人は危ないかも。

    本を売り、相談をして謎を解く。
    人死はないので、日常ミステリー、に分類しても
    大丈夫でしょうか??
    最後、関わってはいますが、違いますし。
    探し人は、いつか分かるのでしょうか??

  • ねんねこ書房で働き始めたこより。店主左久路が本業の傍ら受ける萬相談事の解決にともにあたり、さまざまな書に触れて本が好きになっていく。大正時代ごろの本は全然読んだ事なかったので興味深かった。まだ続くのかな?続編読みたい。

  • こよりが働くことになった書店は萬相談事の調査もする書店兼探偵事務所のようなところ。
    店主・根来佐久路が謎解きをするんだけど、ただ正解を教えるんじゃなくて彼女にヒントとなる書物を与えてまずこよりに考えさせる。
    結局佐久路の妹は死んだ・・・のかな??って感じの終わり方だったけど、関東大震災で行方不明になった設定だからしかたないのかな。作中に出てきた発明者って、別作品のあの人のことかな。
    本の紹介も面白かったし、続編出たら欲しいな。

  • 関東大震災後の大正の日常系ミステリ短編集かつ、本の内容に触れつつ謎を解く本ミステリ?文体が軽くてサクっと読めた。マイペース気味だけれど勘は良い主人公、物書きの古書店店主、若干性格の悪い双子の子どもとキャラ立ちも良かった。霊媒師の話は千里眼事件絡めてくるかと思ったけれど、あれは明治だったわ…。最後の入れ替わり事件は殺人…でもあったか。永井荷風だけじゃなく他の文豪も出したら面白かったのに。そしてめちゃくちゃ続きがありそうな終わり方だった。

  • 探偵業も行う古書店。謎解きのヒントは全て書物の中にあるとかで、参考になる本を教えてくれる。すごいコンシェルジュだ!

  • 190717

    謎の一つひとつが浅いというかなんというか、、森さんの本だと勘違いしてて途中で気づくぐらいには読みやすかった(褒めてる)。

  • 伽古屋氏お得意の、大正ロマン謎解き娯楽小説(^ ^
    健気でおぼこい女の子と、寡黙で天才肌の探偵という、
    これまた王道の設定で(^ ^

    一つ前に読んだ「同じような基本設定」の本には
    なかなかなの低評価をつけてしまいましたが(^ ^;
    こちらは文句なしに面白く読めました(^ ^

    設定が古書店と言うことで、過去の名作になぞらえて
    謎解きをしていくというのが面白い(^ ^
    作者はきっと相当な読書家なのだろう。

    例によってミステリなので、細かくは書けませんが(^ ^;
    軽い文体と地の文のノリツッコミがテンポよく、
    あっという間に読み終わってしまいましたとさ(^ ^

  • 【収録作品】第一話 餓え死にか、強盗か-芥川龍之介『羅生門』/第二話 美しい愛の物語-黒岩涙香『幽霊塔』/第三話 「秘密」という魅惑-谷崎潤一郎『秘密』/第四話 霊も、死者も、見えるのです-村井弦斎『食道楽』/第五話 文豪の尋ね人-永井荷風『ふらんす物語』

  • 軽いタッチの日常系ミステリで読みやすいです。
    こよりは結構駄目っ子なんですが、根来さんが一度引き受けたものはちゃんと面倒を見るという優しい人なので、安心して読めます。

  • ほっこり、感動、って帯に書いてしまっているのはもったいない気がする。

  • 初めて読む作者 伽古屋圭市(かこやけいいち)氏である。
    最初に名前も何と読むのか?悩んでしまった。

    公務員でありながら、若くて文筆家になられたのだと・・・
    題名も、謎めいていて、つい手に取ってしまった。

    大正時代、関東大震災後の神保町の裏通りの小さな古書店での出来事である。
    5話からなるのだが、どれも文豪家の本からヒントを得て謎というか?人助けというか?・・・・解き明かしていく 今まで、無かったような話である。

    古書店の主 根来佐久路(ねごろさくじ)。
    そして、そこの店員となった18歳の石嶺(いしみね)こより。
    作者の名も変わっているが、登場人物の名前も然りである。
    「世界の答えはすべて書物の中に書かれているのだよ」の佐久路の言葉を手掛かりに、渡された本から、謎解きをしてみるこよりも、読書好きであり、深く読み取っている。

    芥川龍之介の「阿蘭陀書房版」と「春陽堂」との違いを知って、出版社によっての違いを見つけ出した作者も凄いと、思う。

    大阪の梅田三番街の河童横丁に、古本店があり、よく見に行ったものだが、、、、そんなに内容の違いなど、考えたことが無かった。
    視点の違いに、作者の凄さに感心してしまって、アッと言う間に読んでしまった。

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著者プロフィール

1972年大阪府生まれ。公務員退職後、『パチプロ・コード』で第八回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し2010年にデビュー。

「2017年 『散り行く花』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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