アリバイ崩し承ります (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408555485

感想・レビュー・書評

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  • シンプルで読みやすいミステリー小説。

    全7編の短編小説です。

    一つ一つのストーリーは短いですが、しっかり本格派ミステリーです。3話辺りから、時乃さんのアリバイ崩しよりも前に解き明かそうと意気込んで読みましたが、全く歯が立ちません。時乃さんに完全敗北。

    短編小説でありながら本格派ミステリーの巧妙を感じられる。小説初心者の方にぴったりの一冊です

  • どなたでも安心してテンポ良く、何にも邪魔されずミステリーをちゃんと楽しむことができます!!
    お茶飲みながら話をするだけで全部解決しちゃうウサギちゃんだなんて、、これがドラマ脚本なら、「捜査に関わる探偵気取りの民間人」になってしまうんでしょうけど。
    それにはあまりにも天才すぎるし、そうはならないのがぐっど

  • どこかでタイトル聞いたことあるなって思っていたらら、浜辺美波主演でドラマ化された物語。
    ドラマも見てみたい。

    いわゆる謎解きミステリーで、ヒューマンドラマはありません。謎解きが好きな方にはお勧めです。
    自分はヒューマンミステリーのほうが好きだけど..

    ストーリとしては、
    7つの連作短編(7つの事件)を解決していくもの。
    主人公の美谷時計店には「時計修理承ります」に加えて「アリバイ崩し承ります」の張り紙が。
    しかも、その料金は1件5000円。安くないですか(笑)
    さらに、店主は若い女性の時乃。
    そこに新米刑事はアリバイ崩しを依頼し、事件を解決していく物語。

    時乃の台詞が格好いい
    「時を戻すことができました」

    この子、何も悩まず、話を聞いただけであっという間に謎を解いちゃうんだけど(笑)
    ま、それはさておき、エンターテイメント作品として楽しめます。

    謎解き好きにはお勧めの物語

  • «視点を変えて考える»
    ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

    “時計は時間に関係するもの。だから、時計屋が一番アリバイの問題に精通しているのではないか”

    「美谷時計店」先代当主のおじいさんの一風変わった意志を受け継ぎ、時計修理と共に「アリバイ崩し」の業務を行う歳若い女性美谷時乃。
    警察本部に所属されたばかりの「僕」は時計修理でこの店を訪れたことをきっかけに、美谷さんに「アリバイ崩し」を依頼していくことになります。

    「犯人探しではなく、怪しい人物のアリバイ崩し」という発想は真新しく、今読んだ供述をどうしたら別の見方で捉えられるか考えながら読み進めるのは楽しかったですが、2話くらいまではなんとなく物足りなさを感じていました。
    しかし、3話目以降の少し不気味な描写や、心温まる先代のおじいさんの話、正義感溢れる少年の話に評価は一転。じわじわとくる恐ろしさで、(これは私が怖がりなだけかもしれませんが)あるいは感動で感情を揺さぶらっぱなしでした。

    ミステリーとしてだけではなく、人と人との関係を描いたストーリーとしても読んで良かったと思える作品でした。
    最後までとりあえず読んでみることって大事!

  • 安楽椅子探偵の作品。短編で読み易い、派手はミステリではなく、どっぷり本格ミステリ。

  • '23年3月21日、Amazon audibleで聴き終えました。大山誠一郎さんの作品、初です。

    ドラマを、以前チラッと観た記憶がありますが、内容は覚えてません。ドラマはイマイチ、と感じて一話だけで止めた記憶があります。
    なんでも「2019年本格ミステリベスト10」で、第一位だったそうで…

    聴いてみて、面白かったです。
    でも、僕としては、ハズレ(?失礼!)の章もあったかな…ちょっと無理がある、と感じたり。

    個人的には、第五章「お祖父さんのアリバイ」が、一番好きです。暖かで、微笑ましかったです。
    まあ、全体としても、良かったかな…楽しめました。再度、ドラマにもトライしてみようかな…。

  • とある下町の商店街に佇む小さな時計店、『美谷時計店』。
    通常の時計の販売、修理に加え、『アリバイ崩し承ります』との不思議な張り紙が...

    店主の美谷時乃は、まだ若い女性店主。
    しかし、その頭脳は明晰であり、祖父から受け継いだアリバイ崩しの達人とか。

    『時を戻すことができました』
    決め台詞が、カッコいいですね。

    本作は、ストーカーのアリバイから、ダウンロードのアリバイまで、全7編。
    どの作品も、あっと驚く真実に、たどり着きます。

  • 県警捜査一課の新人刑事が、犯人はわかっているんだけど(わからない場合もある)、アリバイが崩せず、事件が解決できない。そんな時に、アリバイ崩しを請け負ってくれる時計屋さんを発見。20代半ばの女性店主が、現場を見ることなく、刑事の話だけで、なんと事件を解決してしまう、というお話。

    事件の謎解きを楽しむことがメインなので、事件に関わる人達の描写は、それほど細かくありません。感情移入するほどでもないです。私は、ミステリーはそれほど読まないので、時計屋の女主人、時乃さんの鮮やかなアリバイ崩しに驚きながら、楽しく読みました。

  • 祖父を引き継いで経営している美谷時計店では普通の時計以外に「アリバイ崩し承ります」の貼り紙を出し、アリバイを崩すまたはアリバイを探してくれるという。
    新米刑事は守秘義務違反だとわかっていながら、こっそり相談すると、美谷は立ちどころに「時を戻すことができました。アリバイは崩れました」と事件を解決に導くのである。
    ミステリー物としてのパターンは心地良いものの、相談した瞬間に解決するというのが早すぎて、ずっとわからなかった警察がバカみたいに感じてしまう。やっていくそばから答えがあるはずのミステリー版なぞなぞクイズのような気がした。

  • 先日読んだ ワトソン力の作者です。
    これも ショートだったので
    私好みでした。

    物語だからでしょうけど
    この話を聞いて そこまで推理できる脳みそは
    羨ましいですね~~~

    時間を使ったトリック崩しは楽しかったです。

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著者プロフィール

1971年、埼玉県生まれ。京都大学推理小説研究会出身。サークル在籍中は「犯人当て」の名手として知られた。2004年、『アルファベット・パズラーズ』でデビュー。13年、『密室蒐集家』で第13回本格ミステリ大賞を受賞。18年刊行『アリバイ崩し承ります』は「2019本格ミステリ・ベスト10」国内ランキング第1位に、20年には連続ドラマ化され、大きな反響を呼ぶ。著書に『仮面幻双曲』『赤い博物館』『ワトソン力』『記憶の中の誘拐 赤い博物館』、訳書にエドマンド・クリスピン『永久の別れのために』、ニコラス・ブレイク『死の殻』がある。

「2022年 『時計屋探偵の冒険 アリバイ崩し承ります2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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