若旦那は名探偵 七不思議なのに八つある (実業之日本社文庫)

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  • 実業之日本社 (2024年6月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784408558912

作品紹介・あらすじ

おもろい事件、あらへんか?

江戸に居候する大阪の道楽息子が
驚きの名推理で犯人を追い詰める!

人情&ユーモア時代ミステリ!

ええ退屈しのぎになったわ――
居候探偵が難事件を解決!?

歌舞伎役者の中村葱蔵は、親方の名優・市川韮十郎から、韮十郎の息子に自分のハマり役を譲るよう強要されたことを恨み殺害してしまう。自分の犯行がばれぬよう捜査を攪乱し、韮十郎の死は事故と結論付けられようとするが、そこへ岡っ引きの伴次のもとで居候する大坂の若旦那・伊太郎が驚きの推理で葱蔵を追い詰めていく…人情&本格時代ミステリ!

〈目次〉
猪はどこに行った
黙って座れば殺される
七不思議なのに八つある

みんなの感想まとめ

人情とユーモアが交錯する江戸時代のミステリーで、若旦那が驚きの推理で事件を解決していく様子が描かれています。道楽息子の大坂からの居候が、岡っ引きの伴次と共に繰り広げる探偵ごっこは、憎めないキャラクター...

感想・レビュー・書評

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  • 親方を恨み殺害した歌舞伎役者の中村葱蔵。自分の
    犯行がばれぬよう捜査を撹乱するが…。江戸の
    岡っ引きのもとに居候する大坂の道楽息子が
    名推理で犯人を追い詰める!

  • 目次
    ・猪(しし)はどこに行った
    ・黙って座れば殺される
    ・七不思議なのに八つある

    時代劇なのにミステリというのはたまにあるけれど、時代劇なのに倒叙ミステリというのは珍しいのではないだろうか。

    大阪の大店の若旦那である伊太郎は、家業どころか働くことがそもそも大嫌いで、母親からお小遣いをもらっては、何十両ものお金を湯水のように使い、父親から勘当される。
    せっかく勘当されたので、エンタメ花盛りのお江戸へと出奔する。

    道中にかかる費用は得意の三味線で稼ぐのだが、これは仕事ではないので(?)、面倒がらずに門付けなどを行い、そこそこいいお金をいただいてくるのである。

    で、知り合いの岡っ引きの家に転がり込んだ後は、居候を決め込んで、母親からのお小遣いが届けば遊び歩き、なければ日がな一日ゴロゴロ過ごし、居候というのに大飯を食らってはお金を一銭も入れることなく、暇をもてあそんでいる。
    あんまり暇なので、伴次の後をついて事件現場に乗り込んでは、邪魔にされながらも名推理で事件を解決していくのだ。

    たぶん実際にあったら絶対に嫌いになるタイプの若旦那こと伊太郎。
    可笑し楽しく暮らしたいのはいいとして、それができる環境への感謝がなく、居候先に一銭のお金を渡しもしないで、お小遣いは自分のためだけに使う。
    好きになれんわ~。

    でも、憎めない愛嬌もあるのである。多分。
    そして、確かに名推理を披露するし、そこは論理的ではあるのだけれど、彼は多分事件の本質をつかむ嗅覚に優れているのだ。
    なんで人の心の機微に敏感なのに、周囲の人には傍若無人なのか。
    わからん。

    最初の二つの事件は、成り行きとはいえ自分勝手な理由で殺人を犯したわけで、無事犯人を捕まえてよかったね、という話だが、最後の事件は成り行きだし自分勝手ではあるけれど、そもそもの始まりが孝行のためだったので、このまま下手人としてしまうのはかわいそうだなあと思っていた。
    これが現代を舞台にした作品なら、きちんと罪を償って出直してきなさいと思うところだが、時代劇だからなあ、社会福祉も未整備だし、なんとかお目こぼしを…と思っていたので、結果には大満足。
    いいところあるじゃん、若旦那。

    しかしこの作品、この先シリーズになるのだろうか。
    なってもおかしくないキャラクターだけど、最終的に家業を継ぐ、なんてことはなさそうだし、ずっと伴次の家で居候しているのも芸はないし、どうするのが良いのだろう。

  • 田中啓文の書くキャラは
    いつも憎めないし、好きになっちゃう。
    今回も楽しく読んだ。
    本所七不思議のゲームを少し前にやったので、
    こんな発端ならちょっと可愛いなと。

  • 道楽が過ぎて勘当された大坂の若旦那が江戸にやってきた。親旦那に恩義を感じていた岡っ引きの判次にたまたま出会い、押しかけ居候と相成り、判次にくっついて歩く内に事件の謎解きに目覚め、勝手な調べをして探偵まがいの推理で落着させてしまう。図々しくて自分勝手な調べを道楽者の若旦那だが、人としての情を忘れていない面もあり、なかなか憎めないキャラなのである。若旦那の探偵ぶりをもっと見たくなる一冊。

  • 時代小説で倒叙ミステリ。岡っ引きのもとに転がり込んだ居候若旦那が謎を解く。

    うーん。。。。ミステリとしてはベタというか王道というかなんだけど、謎そのものを楽しむよりも、倒叙っていうと探偵役による犯人の追い詰めであり、あしらいを楽しむところがあるように思うんですが、探偵役である若旦那がなかなかに不快な人物でそこが楽しめない。正直、推理力はあるもののあまり褒めどころがない人物にしか思えないので。。

    そんなわけで2編目までは星2くらいだったんですが、最後は綺麗にまとめてくれたというかおさめてくれたのでまあ星3で。

  • 若旦那w
    自由すぎる、あまりにも自由すぎるw
    なのに(だからこそ?)事件を読み解く能力が冴えわたっている。
    居候先の伴次の奥方とのやりとりにも大笑い。
    見てる分には愉快なんだけどねー。
    表題作で見せた解決策はお見事だった。
    ああいうこともできるんだね。見直しちゃった。
    シリーズ化されたら嬉しいなぁ。
    とはいうものの、これがシリーズ化されると、胃を壊す人が出そうだわ。

  • 「そんなこと、あるかいな?!」と、大阪弁で突っ込みを入れたくなる場面が満載だ。「古畑任三郎?」スタイルで、まず殺人事件が起こって、読者には犯人が解っている状態で、探偵が犯人を追い込んでいくのは、よくあるパターンだけど、探偵がちゃらんぽらん過ぎるので、何とも言えない。

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著者プロフィール

1962年大阪府生まれ。神戸大学卒業。93年「凶の剣士」で第2回ファンタジーロマン大賞佳作入選、短篇「落花する緑」で「鮎川哲也の本格推理」に入選しデビュー。2002年「銀河帝国の弘法も筆の誤り」で第62回日本推理作家協会賞短篇部門を受賞。ミステリー、ホラー、伝奇と様々なジャンルで活躍し、時代小説では「鍋奉行犯科帳」「浮世奉行と三悪人」などのシリーズなどがある。

「2023年 『貧乏神あんど福の神 秀吉が来た!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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