廃遊園地の殺人 (実業之日本社文庫)

  • 実業之日本社 (2024年10月4日発売)
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  • 本 ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408559032

作品紹介・あらすじ

失われた夢の国へようこそ
巨大すぎるクローズドサークルで連続殺人発生!?

衝撃の全編リライト! 待望の文庫化!!


銃乱射事件で閉鎖された遊園地・イリュジオンランドへ、廃墟コレクターの資産家・十嶋庵が二十年ぶりに人々を招く。廃墟マニアの元コンビニ店員・眞上永太郎をはじめとした招待客が、廃園の所有権を賭けた宝探しに挑戦する最中、串刺しになった血まみれの着ぐるみが見つかり……。驚愕の廃墟×本格ミステリ長編! 文庫版あとがき収録。

【目次】
プロローグ
第一章 失われた夢の国
第二章 着ぐるみに死す
第三章 燃える迷宮
第四章 事件は巡る、星は回る
エピローグ
文庫版あとがき

カバーイラスト/Add your name
カバーデザイン/坂野公一(welle design)

感想・レビュー・書評

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  • 20年前のプレオープンの日に銃乱射事件が起こったため閉鎖され、廃墟となったイリュジオンランド。
    廃墟コレクターの資産家である十嶋 庵が、廃墟マニアや元関係者9名をイリュジオンランドに招待する。
    十嶋 庵は、参加者に “宝を見つけ出したものにイリュジオンランドをわたす” と告げる。
    参加者による宝探し中に、次々と殺人事件がおこる。

    遊園地って、昔はけっこうあったんだよね。どんどん減っていったけれど。
    賑やかで非日常的でやや謎のセンスで。でも思い出すとちょっと哀愁を感じるような。
    そんな雰囲気を残したまま廃墟となった遊園地での連続殺人。20年前の事件の謎と不可解な参加者達や主催者。
    遊園地ならではなトリックや謎解きも面白くてサクサク読めました。
    眞上くんも、過去に大きな秘密がありそうで、、、。

    Audibleはリライトされていない単行本版なのかな。

  • 銃乱射事件がきっかけで閉園となり
    廃墟と化した遊園地でのクローズド・サークル。

    その遊園地を買い取ったのは
    廃墟好きの資産家である十嶋庵。

    十嶋によって廃遊園地に招待されたのは
    廃墟マニアや当時の遊園地の関係者など9名。

    そこで告げられたのは園内にある宝を見つけた者に
    廃遊園地の所有権を渡すというもの。

    所有権を巡り宝探しが行われたが、
    みんな何かを隠しているようで・・・。

    廃遊園地ってだけで不気味(褒めてる)なのに
    マスコットキャラクターのギャニーちゃんが
    最高にかわいくなくて不気味で好き。(褒めてる)

    あとがきに作者本人から語られているが、
    単行本から今回の文庫化にあたって
    大幅に改稿し前代未聞の文庫版となったそう。
    そう聞くと単行本との違いも楽しんでみたい。

  • 廃遊園地が舞台のミステリー。

    あまり馴染みのない設定だったので、トリックや仕掛けの規模が大きかったり、遊園地ならではのものが出てくるのかなと思ったが、伏線を丁寧に回収していくタイプの王道のミステリーだった。
    面白く読ませていただいた。

    廃遊園地が舞台なので、もう少し不穏な空気が流れても良い気がするし、殺人が起きて疑心暗鬼になるであろう所で、意外と登場人物が落ち着いているように感じてしまったので全体的に雰囲気が軽く、そこが残念だった。

  • 「廃墟探偵」というのが珍しくて手に取りました。
    廃墟マニアのフリーター眞上永太郎が、二十年前に銃乱射事件が起きた廃遊園地で謎を解くミステリ。
    犯人が考えたトリックがなかなか大掛かりで、素人がそんなに上手く実行できるのかモヤモヤはしましたが面白かったです。
    登場人物の会話が不自然というか、いやに攻撃的だったりそんなこと言うかなと思うものだったり(後から実は…と明かされるのもありますが)読んでて引っ掛かる箇所がちょこちょこあったのは気になりました。

    第二弾も眞上くんと十嶋の対決?っぽいですね。眞上くんが何者なのかもいつか分かるのかな。

  • 舞台はかつて何らかの事件があり廃墟となった場所。
    そこに招待される曰くつきの人々。
    発生する連続殺人事件。
    ミステリの舞台としてはこの上ない好条件と言えるだろう。
    また、コンビニ店員が探偵役というのも面白かった。
    コンビニ業務は多岐に渡り、逐一メモをとったり、状況を把握しておかないとまわらない仕事だという。そこで培われた能力を推理に活かすというのは、なるほどと思える説得力があった。
    個人的には廃墟に対してそこまで思い入れがあるわけでもないのだが、本格ミステリとしても非常に面白く読める小説だった。

  • 初読作家さんです。
    先ず、タイトルと表紙に引き付けられました。
    廃遊園地なんて、舞台が興味深すぎます。
    そこにこんな秘密があったなんて…
    登場人物達も謎すぎるし、殺され方もなかなかに謎。面白かったです。続編にも期待します!

  • 殺人ミステリーものなんですが、うーん、、イマイチ!

  • 廃遊園地とウサギの着ぐるみの不気味さに惹かれて読みました。中身はしっかりミステリーでした。伏線もしっかり仕掛けてありました。あっこれも伏線なんだーっていうのも。
    次作も廃墟が舞台なんですかね?
    気になります。出たら読みます。

  • 約3年前に刊行された作品の文庫版ですが、作者もあとがきで書いていますが、ほぼ書き直しという全面改訂版だそうです。登場人物の何人かは複雑で読みにくい名前が読みやすい名前になっていました。基本的な内容は変わっていないのですが、シリーズ化するための工夫が随所にみられるのと、どこがどうと言われるとあれなのですが会話の内容や複雑になりそうなところの簡潔化みたいなのがあり読みやすくなっていました。「廃墟探偵シリーズ」として年内には続編が出るという事なので期待して待ちたいと思います。

  • 銃乱射事件で閉園したイリュジオンランドに招かれた九人。
    いまや廃虚と化したこの場所で、各人の思惑が交錯する中、再び惨劇が起こる。
    カバーのウサギ(ギャニーちゃん)からして「もう絶対不気味系だ!」と思ったら全然違った。
    エンタメ寄りかと思いきや本格だし、その意外性すら楽しんだ。
    廃遊園地を生かしたミステリーって案外無いんだよなあ。

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著者プロフィール

2016年、『キネマ探偵カレイドミステリー』で第23回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞を受賞してデビュー。楽園とは探偵の不在なり』『恋に至る病』『コールミー・バイ・ノーネーム』ほか著書多数。

「2023年 『百合小説コレクション wiz』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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