インサイト中心の成長戦略 上場企業創業者から学ぶ事業創出の実践論

  • 実業之日本社 (2024年9月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784408651057

作品紹介・あらすじ

「成果を出している実業家らが実践している事業創出の方法」は驚くほど知られていない。
新しい事業を成功させる最も具体的でリアルな方法論がここにある!

実務として有効ではないフレームワークのツギハギのような方法が頻繁に採用され、成果を生まないという場面を何度も目にしてきた。このような状況に対して実践的な事業創出方法を提案し、企業変革に貢献したいと強く思うようになった。
――本書「はじめに」より

インサイトは知識ではない。
どれだけ知識を寄せ集めてもインサイトにはならない。
自ら発見するしかない――その方法がここにある。
――一橋ビジネススクールPDS寄付講座競争戦略特任教授・楠木建氏、絶賛!

優れた事業家の秘伝のタレを、
自身も事業家である筆者が「インサイト」を軸に体系化した名著。
――慶應大学総合政策学部准教授・琴坂将広氏、絶賛!

【本書の主な対象者】
*企業のマネジメント層
*新規事業担当者
*起業家および起業家志望者

【事例として登場する主な実業家】
*アカツキ取締役・アカツキベンチャーズ代表取締役社長・石倉壱彦氏
*プログリット代表取締役社長・岡田祥吾氏
*yutori代表取締役社長・片石貴展氏
*JDSC代表取締役社長・加藤エルテス聡志氏
*スペースマーケット代表取締役社長・重松大輔氏
*ナイル代表取締役社長・高橋飛翔氏
*TWOSTONE&Sons代表取締役COO・高原克弥氏
*クラウドワークス 元COO ・成田修造氏
五十音順

【目次】
第1部 事業領域の選定
事業領域の選定ーー総論
第1章 進出する事業領域の選び⽅
第2章 自社の能力を踏まえた領域検討
第3章 事業領域の評価

第2部 インサイトの発見
インサイトーー総論
第1章 インサイトの発見
第2章 インサイトの活用

第3部 事業立ち上げの遂行
事業立ち上げーー総論
第1章 事業立ち上げの方法論
第2章 事業の継続・成長と撤退

みんなの感想まとめ

新規事業の成功に向けた実践的な方法論が豊富に紹介されており、読者に深い満足感をもたらす内容となっています。言葉の定義がしっかりされていることで、事業の本質を理解しやすく、具体例を通じて成功要因が明示さ...

感想・レビュー・書評

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  • 成長戦略に関する本。元マッキンゼー、元スタートアップceoで業務接点もあった方の本。
    自身、新規事業を長らく見ているので新しい発見は少ないが相当大事なポイントを押さえられている良著
    やや表現や構成に冗長感あるか。逆に言うと序文や総論が相当まとまっているので、概ねそこを読めば充分かも

    メモ
    ・企業は自社の能力に制約される。正確に把握し事業領域を定めることが必要。能力獲得が必要なら、投資意思が共にあること
    ・意義のある領域設定は初期的なインサイトと共にあることが多い。
    ・競争力と呼べる能力は企画、製造サービス提供、マーケティング、マネジメントの観点で、面で競合優位がある必要がある。点の技術やアセットは単に参入の契機として扱うべき
    ・参入の契機は社内説得性を与える。事業拡大のためにはこれのみてまは困難で、能力獲得やインサイト発見をし、段階的拡大へ進む必要がある
    ・能力獲得には高い不確実性があり、じかんをともなうがか、常に新規顧客層開拓、新商材導入、新規事業への挑戦を習慣として続けるべき
    ・成長戦略の中核はインサイト。顧客や先行者との対話を重ねることが有効。インサイト発見客観的に説明困難で背景知識、経験を共有できる人らとしか共有できない
    ・事業を立ち上げるためには熱意のある事業リーダー、機動力のある運用体制が欠かせない。戦略策定と同時に機動的な運用体制構築に努めるべき

    ・新規事業創出において重要なプロセスは、事業領域の選定、インサイトの発見、事業の立ち上げの三つ。

    ・事業領域選定の4ルート
      儲かっている先行者の情報
      情熱を持てるもの
      構造変化
      実務を通じたインサイト

    ・好きなものをビジネスにしたいときはまず顧客と競合を見る。顧客はちゃんと対価をはらいうるか。競合よりも良いサービスを提供できるか

    ・投資、参画することで自社が情報の交差点となる発想
    ・関係性強化。投資側のコミット。社内での連携説得性。受ける側から必ずしも特別扱いを得られるものではない
    ・変化は常に機械を生み続ける

    ・インサイトとは背景知識に基づいた現象解釈による戦略
    ・インサイトは多くの人が合意するものではなく、少数派の意見であることが望ましい

    ・強い需要があり、サービスもしくは能力の需給ギャップがあり、自社が成功する自信があること
    ・社内説得は小さな販売実績、顧客の購入意思を示す反応、信頼ある事業リーダーの存在がメインシナリオ
    ・事業立ち上げ、通常業務との違いは常に顧客、先行者から情報取得し、機動的な戦略修正を繰り返すこと

    ・熱意が実業家の唯一無二の素質

  • 実例やら考え方などが記載されているが、冗長なのと構成が今ひとつな感じ。

  • 少し冗長だったり構成がわかりにくい部分はあるけれど、読後の満足度はとても高い。まず言葉を安直に使わずしっかり定義しているのがよいし、一つひとつの記述も、たとえるなら4年ほど前に流行った「金儲けのレシピ」と同じで、事業の本質を突いていると感じた…と思ったら、この方も株式会社プロジェクトカンパニーだったのか、納得。
    いずれにせよ、事業の立ち上げ戦略について書いた本の中ではトップクラスなのでは。

  • 先ず、多少なりともこの領域に浸かったことのある立場/経験に鑑み、自身は本書が対象とする読者ではなかったと感じる。以下に引用したような金言はありつつも、自身にとっては再確認の色合いが強かった。また、同一事例が様々なテーマで繰り返し登場しその度にサービスの簡易な説明が繰り返される、最後に著者の経歴紹介が入るなど、書物の構成として個人的にあまり好みではなかったためこの評価。ただ、確かに重要な点は纏められており、全て分解すればよいのではなく、当体的に課題/顧客を見ることから着想/インサイトを得ることの重要性を再確認できた。

    特に印象に残った箇所は以下の通り
    ・実務を通じたインサイトから始めることは競争戦略上も妥当である。なぜなら実務に関わっていない他社はインサイトを得ることすら難しいため、参入に至らず競争が相対的に発生しづらいからだ(p.51)
    ・「差別化されている≠売れる(顧客から見て価値がある)」を強く意識してほしい(p.99)
    ・対話を繰り返す中で顧客の感情に共感できるようになり、なんらかのアイデアを考えた際にも「あの人はこういった反応を示すだろうな」と頭の中でシミュレーションできる(p.143)
    ・インサイトが深いとは「明示的に語られていないが、発生する現象を正しく言い当てている」ということである(p.152)
    ・インサイトを分解して「需要を捉える段階」「ギャップを発見する段階」「自社の優位性を考える段階」のようにプロセスを分けるようなことはしてほしくない。さらに段階ごとに社内説明の機会を設けることは事業創出の大きな阻害要因になる(p.171)
    ・何で差別化を図るか、何で優位性を獲得するかに対する最も簡単な答えは、「先行者が投資していない要素に投資すること」である(p.192〜193)
    ・「論理的に筋の通ったことは間違いなく正しい。そして人がすでにこのコースを検証しているわけですから、うちのデータが芳しくないのは、我々自身が良い仕事をしていないからです」(p.203)
    ・インサイトは"必ず見つかる"と考えて探索しなければ見つけることは難しい(p.221)
    ・大手企業は不確実性を嫌うのではなく、慣れていないものを極端に嫌う傾向がある(p.257)

  • 新規事業の成功要因について、具体例と共に記載がありわかりやすい。生成AIにより、更に1次情報の価値が高まっていると思えるので、このような本は有益。


  • ・先行する企業の模倣の過程で、自社の強みを活かしていく方向性を検討するべきであった
    ・「すでに似たようなものがあるから後発に参入の余地はない」という議論はあまりに雑である。実業からは「あの会社は儲かっている。しかも欠点もたくさんあり、重要な要素であるこれができていない。自社ならある面ではもっとうまくやれる」と考えて、参入戦略を策定する。先行者がいることで「顧客が強く求めているもの」「ある程度強く求められることが証明されているコンセプト」がわかる段階で参入できるメリットがある
    ・マーケティング:顧客を販売の場面(ECサイト・営業など)まで連れてくる能力
    ・機能全体で能力を捉える
    営業・マーケティング:他社より売る能力が強い
    製品企画・開発:他社より優れた製品を企画・デザインできる
    製造・サービス提供:他社より安定的かつ大規模にサービス・商品を提供し続けられる
    マネジメント:他社より大規模かつ効率的な組織を形成し運用できる

    ・能力把握を行う際は、社内のメンバーのみで議論をするのではなく、顧客になぜ自社を選んでくれているのかを問うといい。「価格が安い・納期が早い」と言われたなら、それを支える製造体制及び原材料の仕入れ能力に注目し、調達や製造を担っている社員と話すことで能力を正確に把握できる
    ・飛び地に進出する際には、無理に「強みが生きる」というストーリーを作るべきではなく、「弱いが、必要だから行く」というストーリーにするべきだ
    ・差別化されている≠売れる(顧客から見て価値がある)
    ・スモールM&Aの大きな留意点は買収対象企業の経営陣ないし社長個人と信頼関係を醸成できるかである、スモールM&Aの対象となる企業の場合、被属人的な事業を行っているところは極めて珍しいであろう。能力の移管を実現する前に社長や経営陣が離反してしまうと、ビジネスが崩れ、能力獲得という目的が達成できずに終わる
    ・インサイトが深いとは「明示的に語られていないが、発生する現象を正しく言い当てられている」ということである。
    ・戦略の種類
    成長戦略:複数の事業を組み合わせ会社自体を成長させていく戦略
    事業戦略:単一の事業に関する方針を定める戦略(顧客・競合・自社の観点をすべて含む)
    戦略:目標を達成するための行動指針(顧客・競合・自社の観点をすべて含む)

    ・事業の成功においては、決定的に重要な競争要因での勝利にしか意味がない
    ・重要なのは、その重要性を理解しつつも組織的な理由で先行者が投資できていない要素を狙って突撃することである
    ・バイトダンスの参入戦略
    儲かっている・成長している企業のサービスを模倣して参入する
    模倣品を企画・開発・運用することで能力獲得を進める。同時にインサイト発見に努める(この段階では競争力が低いため収益性は低い)
    インサイト発見後、集中的に投資を行い競争力を確立する

    ・自分が売れないものは他人にも売れないことを認識し、事業リーダー自らが営業を行うべきだ
    ・戦略を学ぶとすぐに棲み分けや差別化を考えてしまう人は多いが、5日は正面から戦うことになる。毎回正面衝突を避け、ニッチに引きこもっていてはビジネスになり得ない。自社が先行していたとしても、いずれ模倣品から追撃される。正面から戦って勝ち続けられるような強靭な体制を構築するべきである
    ・「この事業はいずれ大きくなり、少なくとも10年後には異議が出るから今は耐えよう」というストーリーではなく、「短期的にも取り組む意義がある」というストーリーを作ることによって、社内から潰されるというプレッシャーを回避する
    ・事業創出とはそもそも困難なプロセスであるため、「困難である」という証拠を検証過程で見つけることは極めて容易い。だから困難であってもやり抜くという強固な意思が事業を立ち上げるうえでの必須要素なのである
    ・正確なインサイトを得るためには、顧客や先行者らとの対話を最重視する

  • 冗長。インタビューに基づく具体的な体験記以外は抽象的すぎて頭に入らない。
    ・マーケティングとは、顧客を販売の場面(EC・営業など)まで連れてくること
    ・マーケティングの一部とされるブランディングは、顧客の購買意欲を醸成する行為と言える
    ・事業創出には、「熱意・時間という資源」が極めて重要かつ希少
    ・人は数百万円する車をwebで購入しないが、月2万円のカーリースサービスにはwebで金を払う
    ・価格を決めるのはサービスの商品や価値よりも、競合比較とブランド

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