科学哲学 (ブックガイドシリーズ 基本の30冊)

著者 :
  • 人文書院
3.54
  • (1)
  • (5)
  • (7)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 96
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784409001035

作品紹介・あらすじ

"いま"を考えるための新たな知の指針。科学哲学がわかる基本30冊。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ざっとおさらいしたい時に使えます。この本をきっかけにして、気になった著作や関連本を読んでいく、という使い方がいいのではないでしょうか。

  • 最近、お気に入りのブックガイドシリーズ。

    分野ごとに30冊のサマリーが読めて、関心領域について、短時間で概観できる。

    あと、いわゆる古典だけじゃなくて、比較的、新しい本もかなりの比率で紹介されていて、今、何が問題になっているかもよくわかる。

    で、科学哲学だが、オーソドックスにアリストテレス、ガリレイ、カントあたりの「前史」から始まり、ウィーン学派などの論理実証主義、そしてクーンなどのパラダイム論に進むところまでは、面白い。

    が、それ以降の展開は、基本、論理実証主義とパラダイム論の両派の形を変えた論争が色々な形で繰り返されているだけの印象。

    もう少し「科学哲学」を大きめにとって、もっと多様な本を紹介してくれていたら、面白かったかな?

    と言っても、こんな本を入れて欲しかったというのが明確にあるわけじゃないけど、この本の中でも、しばしば言及されるファイヤアーベントとか、入れて欲しかったな。

    あと、進化論とか、人間原理とか、哲学ではないかもしれないけど、哲学的なインパクトは大きい気がするので、その辺も入って入れば、面白かったかも。

  • 【目次】
    第1部 科学哲学前史
     アリストテレス『自然学』
     ガリレイ『天文対話』
     カント『プロレゴメナ』
     マッハ『時間と空間』

    第2部 論理実証主義の運動とその限界
     カルナップ『論理的構文論』
     ライヘンバッハ『科学哲学の形成』
     ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』
     ゲーデル『不完全性定理』
     ポパー『推測と反駁』
     大森荘蔵『流れとよどみ』

    第3部 「新科学哲学」という反乱――パラダイム論の登場
     ハンソン『科学的発見のパターン』
     クーン『科学革命の構造』
     クワイン『論理的観点から』
     村上陽一郎『科学史の逆遠近法』

    第4部 パラダイム論以降の科学哲学
     ラカトシュ『方法の擁護』
     ローダン『科学は合理的に進歩する』
     ハッキング『表現と介入』

    第5部 科学論への展開
     ブルア『数学の社会学』
     ソーカル、ブリクモン『「知」の欺瞞』
     ラトゥール『科学論の実在』
     フラー『科学が問われている』

    第6部 科学哲学基礎論の諸説
     ヘンペル『科学的説明の諸問題』
     フラーセン『科学的世界像』
     パトナム『理性・真理・歴史』

    第7部 個別科学の哲学
     アインシュタイン『相対性理論』
     レッドヘッド『不完全性・非局所性・実在主義』
     ソーバー『進化論の射程』
     ゲルマン『クォークとジャガー』
     チャーチランド『心の可塑性と実在論』
     ドゥ・メイ『認知科学とパラダイム論』

  • 科学論の歴史的な流れを大まかにつかむのに役立つ。

  • 科学哲学のガイド本!

    パラダイムシフト/異なる言語ゲームを生じさせる→と胃が共有されない=通訳不可能性(ヴィトゲンシュタイン)

    ハンソン(観察の理論負荷性)→客観性の否定

    ラカトシュ「批判と知識の成長」「数学的発見の論理」

    ローダン 合理性は最も進歩的な理論選択をする事にある
    「科学と価値 相対主義と実存主義〜」

    イーアンハッキング
    アランソカール

    スティーブ フラー「ソーシャルエピステモロジー」
    エリオットソーバー「進化論の射程」
    マーク ドゥ メイ「認知科学とパラダイム論」

  • 1-1 科学論・科学史

  • •Ernst Waldfried Josef Wenzel Mach (1838-1916)
    •Rudolf Carnap (1891-1970)
    •Hans Hahn (1879-1934)
    •Otto Karl Wilhelm Neurath (1882-1945)
    •Viktor Craft (1880-1945)
    •Hans Reichenbach (1891-1953)
    •Ludwig Josef Johann Wittgenstein (1889-1951)
    •Karl Gustav Hempel (1905-1997)
    •Kurt Friedrich Gödel (1906-1978)
    •Karl Reimund Popper (1902-1994)
    •Norwood Russell Hanson (1924-1967)
    •Thomas Samuel Kuhn (1922-1996)
    •Willard van Orman Quine (1908-2000)
    •LAKATOS Imre (1922-1974)
    •Hilary Putnam (1926-
    •Murray Gell-Mann (1929-
    •Michael L. G. Redhead (1929-
    •Marc De Mey (1940-
    •Larry Raudan (1941-
    •Ian Hacking (1936-
    •David Bloor (1942-
    •Paul M. Churchland (1942-
    •Elliott Sober (1948-
    •Alan Sokal (1955-
    •Jean Bricmont (1952-
    •Bastiaan Cornelis van Fraasseen (1941-
    •Bruno Latour (1947-
    •Steve Willam Fuller (1959-

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

大阪大学大学院人間科学研究科・名誉教授。専門は科学哲学、言語哲学。
〈主な業績〉
中山康雄(2016)『パラダム論を超えて―科学技術進化論の構築』勁草書房
中山康雄(2019)『言語哲学から形而上学へ:四次元主義哲学の新展開』勁草書房

「2020年 『病む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中山康雄の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×