嘔吐 (サルトル全集 第6巻)

  • 人文書院 (1951年2月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784409010068

感想・レビュー・書評

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  • 『哲学書』と『小説』は別物です。
    『小説』は大衆小説/純文学/ライトノベルなど様々な形式があるためややこしいですが一応別物です。

    哲学者は時に『小説形式の思想書』や、『自身の哲学をより身近で具体的に表現した小説』を書きますが別物です。

    ホンマに!?

    本の内容の分類わけの難しさを感じながら、
    今回読んだのは『自身の哲学をより身近で具体的に表現した小説』のようです。

    ■内容――――
    前半:わかんね~~~~~~フランスの本書いてる自由人のひねくれ陰鬱気まま生活じゃねーかわかんね~~~~!!! ただの生活であり物語的盛り上がりや展開がない(冒険はない、と文中で記載されているので意図的っぽいけど)

    中盤:『存在』の話してる! 『存在』の話してる! 『存在』の話してる! 『存在』の話してる! 『存在』の話してる! われおもうゆえにわれあり!!!!

    後半:おお……前半の描写/出会った人/印象に残った人/場所について回収しつつ離別を書いてい――なんか今ショタコン通った?
    ――――――――

    中盤の『存在』の話の後、一気に面白く感じました。
    これは私が存在についての哲学好きだからだと思いますが、明らかに主人公の見ているもの・感じているものについての描写が変わり、世界が変わった感覚があります。

    登場人物や生活など、世界は変わっていないのですがそこに存在していること、それが存在であること、その存在に意味がないこと……それによって主人公の身体自体も、それを感じている『考え』自体も、存在であること。

    ただ、この『存在』とは『吐き気』です。

    決して世界が色鮮やかに輝いたわけではなく、希望が見えたわけでも救われたわけでもない。
    死んでいないから生きている。生き延びている。

    それを経験した後、最愛の女性と再会。
    彼女がかつて望んでいた完璧な瞬間――『そのように振る舞うべき』という各々への役割が与えられた瞬間と、その破綻を知る。

    存在している。意味はなく。
    演じている。意志はなく。

    わかる~~~~~~~~~~~……。
    (最愛の女性「アニー」との会話がすごい良いんですよこの小説)

    この『存在することへの吐き気』と称される感覚、身に覚えがありすぎる。
    レヴィナスが『存在する恐怖』としたのは「自分の外に知覚していない『存在』がある」未知の恐怖としたのですが、『自分自身が存在しているという吐き気』、あまりにもわかりすぎる。ああなるほどアレね、という共感がすごい。だから中盤の展開が私は大好き。

    もうちょい早く『存在』の話してほしかったけど読み終えてから振り返ると前半の前振り自体は大事だから耐えて読んで~~~~~~~~~!!!!!!

    ■最後に
    ところどころに「ニーチェだ…」「バタイユ……」「フランス文学ぅ↑」を感じてとても楽しい。

    かなり最近の人なので、様々な西洋哲学/世界情勢/既存思想を知っているとより楽しめると思います。それらを乗り越え、選択し、その中で書かれた作品なので。

  • 6.落ちつく.

  • 内容:結局、日記。
    感想:挫折。予備校の現代文の先生が『嘔吐』の描写はマジすげえって言ってて、内容や物語や構成よりも描写にひきつけられる僕は、この本をぜひ四年生の最後に読もうと取っといたんですよ。そしたらあんま面白くなくて、忙しくなって中断。中断中に『百年の誤読』で「今読んでも仕方ない本」って書いてあって、なんか嫌になってやめました。舞城王太郎に翻訳してもらったらいいって豊崎由美が言ってたけど、そうでもしないと面白くないんだろうなきっと。また気が向いたら読む。『百年の孤独』といっしょに。

  • 物語における時間の、破壊。

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