明日の前に 後成説と合理性

  • 人文書院 (2018年7月3日発売)
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  • 本 ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784409030981

作品紹介・あらすじ

超越論的なものは、新たな生を開始する



カント以降の哲学を相関主義として剔抉し、哲学の〈明日〉へ向かったメイヤスーに対し、現代生物学の知見を参照しつつカント哲学の読み直しを試みた注目作。理性のあらゆる経験に先立つとされるアプリオリなものは、もはや役立たずの概念なのか。遺伝子と環境のかかわりを探求するエピジェネティクスを手掛かりに、カントに、そして哲学そのものに新たな力を賦活する。



「形而上学の脱構築よりも、そして認知論よりも根源的であろうとする思弁的実在論を、どう位置づけるべきなのか。一連の大転換のなかでカント哲学は、そして哲学それ自体は、どうなるのか。哲学の近年の情景を俯瞰しながら、こうした問いへの答えをつくりあげることは、私には重要だと思われた。この情景を彩ることになる主たるカント読解は、時間、思考と脳の関係、世界の偶然性という三つの問いにかかわっている。」(本書より)

著者プロフィール

(Catherine Malabou)
1959年、アルジェリア生まれ。イギリス・キングストン大学教授。ドイツ・フランス近現代哲学。主な著書に『わたしたちの脳をどうするか──ニューロサイエンスとグローバル資本主義』(春秋社、2005年)、『ヘーゲルの未来──可塑性・時間性・弁証法』(未來社、2005年)、『新たなる傷つきし者──フロイトから神経学へ 現代の心的外傷を考える』(河出書房新社、2016年)、『明日の前に──後成説と合理性』(人文書院、2018年)、『偶発事の存在論──破壊的可塑性についての試論』(法政大学出版局、2020年)、『真ん中の部屋──ヘーゲルから脳科学まで』(月曜社、2021年)、編著に『デリダと肯定の思考』(未來社、2001年)などがある。

「2021年 『抹消された快楽 クリトリスと思考』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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