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Amazon.co.jp ・本 (276ページ) / ISBN・EAN: 9784409031261
作品紹介・あらすじ
未邦訳の主著三冊を読み解き、その思想の全貌を探る初めての試み
『なぜ世界は存在しないのか』がベストセラーとなり、ドイツ観念論から社会事象まで自在に論じる思想界の新星として颯爽と登場したマルクス・ガブリエル。しかし哲学者としての本領を発揮した著作はいまだ日本では読まれていない。本書ではその中でも重要となる三冊の著作(『意義の諸領野』『諸々のフィクション』『暗黒時代における道徳的進歩』)を中心に、いわゆる「現代思想」に収まらない可能性を持つガブリエルの思想を広く紹介する。
「マルクス・ガブリエルはポストモダンの哲学者ではない。ポストモダンが花盛りの時代に青年期を過ごしていたことは事実だが、その思考の方向はポストモダン以前の実存主義、あるいはそれよりも前に流行したドイツ観念論に向かっている。さらには共著本で関わったプリーストとスコーベルにも共通するが、東洋思想に対する興味も認められる。これらの要因を掛け合わせれば京都学派を連想させるものがガブリエル哲学にあると推論することもできる。要するにこの半世紀近く続いたポストモダンの流行にどこか物足りない思いをしていた読者に、ガブリエルは魅力的な議論を提供していると思える。いったんポストモダン的な言説の文脈を括弧に入れて、虚心坦懐にガブリエルの原文に向き合うことを推奨したい。」(本書より)
○目次
序章 主著は三冊
第一章 世界は存在しない――『意義の諸領野』
第二章 ユニコーンは存在する――『諸々のフィクション』
第三章 道徳的事実は存在する――『暗黒時代における道徳的進歩』
終章 現代思想、とりわけハーバーマスとデリダとの関係
みんなの感想まとめ
哲学の新しい視点を提供する本書では、未邦訳の著作を通じて著者の思想の全貌を探ります。マルクス・ガブリエルは、ポストモダンの枠を超え、実存主義やドイツ観念論に根ざした議論を展開し、現代社会の問題に対する...
感想・レビュー・書評
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本書では、マルクスがブルリエルの未邦訳の主著3冊を解説し、その哲学のアウトラインと射程を考えている。
読んで感じるたのは、(ポストモダンというより観念論や実存主義的なことも含め)哲学的な背景や位置づけもある程度わかるが、どうしても、あってほしい社会の基盤となる「思想」をまとめているよう思える。
全体に、ポピュリズムや専制(非自由主義)や環境保全など大きな社会問題の解決をねらった、具体的な哲学(思想?)のモデルであるかもしれないとおもった。新しい実在論として思弁的実在論などと対比されることが多いように思うが、むしろこの哲学は正義論などの政治哲学の系譜に置かれるものではないだろうか。
ただ、どうしてもひかっかるのは、道徳的事実は存在するというテーゼで、存在することまでは良いが、人間にとっての共通道徳があるという主張まで踏み込んでおり、そこまで行くと納得できなかった。
どうやら過去の歴史をみれば当然あるといようなロジック?ロールズと同じロジックにおもえるが、ロールズ自体は、重なり合う合意の可能性にまで、トーンダウンしているように思うので、あらためて主張されたときに、過去議論との違いは理解できなかった。
書籍①諸領野:
意義の領野(他書では意味の場と呼ばれている)が果てしなく増殖する平坦な存在論の主張で、そこには、それぞれの意義の上下関係などの階層性は認めないという主張。これは、形而上学の打破ともいえる。
書籍②フィクション論:
芸術的フィクションを題材に、意義の領野どうしが、衝突することで生まれる社会的事実が、それぞれの意義の領野同士が改訂され折り合いをつける道筋の説明。これは、違う領野(価値観など)をもって生きる人の連帯?の可能性を示していると思われる。
書籍③進歩:
資源を奪い合うパワーゲームという社会モデルに対して、相手の夢の見方を想像することで道徳的に行為するという見方に帰着する。(想像することの前提として道徳自体は共通的なものとして存在する前提があるとおもわれる)詳細をみるコメント0件をすべて表示
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