新自由主義と権力: フ-コ-から現在性の哲学へ

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  • 人文書院
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  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784409040997

作品紹介・あらすじ

新自由主義とは、「自由放任」による統治ではなく、社会全体を競争原理で満たす介入主義的統治である。新自由主義的統治の先駆的分析であるとともに、その批判を既に提示したフーコーの講義『生政治の誕生』を精密に読み解き、現代的権力に即応する抵抗の戦略を、その最深部において構築する。

感想・レビュー・書評

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  • フーコーのキーワードをつまみ食いだけしたような本。読解が不誠実。
    フーコーの著作は比較的読みやすいので、このような概略を読むより、まずフーコー自身の本を読むことをお勧めします。

  • 前半は新自由主義的な統治形態の状況分析をフーコーの『生政治の誕生』を軸にして概観していく。驚くほどクリアかつ明晰な言葉使いで規律訓練以降の権力の様相を記述していく。
    しかし後半部分の、新自由主義的な統治権力に対して、どのような抵抗が可能か?という議論をドゥルーズ=ガタリ、ランシエールの議論を引きつつ展開しているが(主にドゥルーズ=ガタリ『千のプラトー』)、ここはもう全然わかんね笑。いや、やっぱドゥルーズ=ガタリ勉強しなければ。。。

    しかし、どうしてフーコーの「自己統治」に関する議論を重視するのではなく、ドゥルーズ=ガタリになったのか・・・(フーコーが死んでしまって、議論が不十分ということかな?)。そのあたりもちょっとわかんなかった。
    しかし、本書を読んで、だいぶ後期フーコーの問題系が自分なりにかなり整理できた気がする。それに次は、ジュディス・バトラーとドゥルーズ=ガタリを勉強しよう。

    前半部分だけでも読む価値あり。

  • 図書館1階の学士力支援図書コーナーでは、大学の建学の精神に基づいた図書を3つのテーマに分けて配架しています。
    ・アイデンティティを求めて
    ・いかに生きるか
    ・視野を広げる、世界を知る力

    この本は→「視野を広げる、世界を知る力」

    配架場所はこちら→http://libopac.josai.ac.jp/opac/opac_details.cgi?lang=0&amode=11&place=&bibid=2000043337&key=B129965386211107&start=1&srmode=0

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著者プロフィール

筑波大学人文社会系准教授。京都大学大学院経済学研究科博士課程を修了後、パリ第10大学大学院で博士号(哲学)取得。専門は哲学/思想史。著書に『権力と抵抗——フーコー・ドゥルーズ・デリダ・アルチュセール』、『新自由主義と権力——フーコーから現在性の哲学へ』、『脱原発の哲学』(田口卓臣との共著)(以上、人文書院)、『三つの革命——ドゥルーズ=ガタリの政治哲学』(廣瀬純との共著、講談社選書メチエ)、『ミシェル・フーコー『コレージュ・ド・フランス講義』を読む』(立木康介との共編著、水声社)。訳書に、ミシェル・フーコー『ユートピア的身体/ヘテロトピア』(水声社)、ジャック・デリダ『獣と主権者II』(白水社、西山雄二らとの共訳)など。

「2021年 『問題=物質となる身体』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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