- 人文書院 (2019年4月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784409241240
作品紹介・あらすじ
移民の未来は、日本の未来だ
移住労働者の定住化を阻止するという政府の方針は、彼らの人権を侵害し、「使い捨て」にすることを意味する。一方で長期的にみれば、ここには人を育てるという視点がない以上、日本社会の「持続可能性」をも奪うだろう。移民研究の第一人者が結集し、政策転換に向けて必要な視座を提示する。
序 章―移民社会の現実を踏まえて 髙谷 幸
第1章 労働―人材への投資なき政策の愚 樋口直人
第2章 ジェンダー―格差是正のための政策にむけて 稲葉奈々子・髙谷幸・樋口直人
第3章 出入国在留管理―非正規移民への対応を問う 髙谷 幸
第4章 社会保障―「外国人性悪説」を超えて 奥貫妃文
第5章 教育―子どもの自己実現のために言語と文化の保障を 榎井 縁
第6章 多文化共生―政策理念たりうるのか 樋口直人
第7章 移民排斥―世論はいかに正当化しているか 五十嵐彰・永吉希久子
第8章 反差別―独立した人権機関の設置が急務だ 森千香子
第9章 国籍・シティズンシップ―出生地主義の導入は可能か 佐藤成基
第10章 技能―日本的理解を刷新するとき 小井土彰宏
終 章―生活世界の論理による政策を実現するために 稲葉奈々子
感想・レビュー・書評
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【概略】
「特定技能」という新たな種類が加わった日本の在留資格、その背景には日本の外国人労働者への期待が含まれている。その一方で移民政策はとらないという日本政府の考えは、どう整合性を保つのか?本書では様々な観点から現在の日本の外国人受け入れの制度を精査する。
2024年05月17日 読了
【書評】
移民政策週間、3冊目。前の2冊がジャーナリストによるフランスの移民政策、その光と影を現場から描写してきたのに対し、本書はアカデミックな観点から、しかも日本の外国人受け入れの現状を解説してもらってる。
ちなみに在留資格(世間的には「ビザ」という言葉が使われてると思う)については入国管理法に定められている。ざっくり2種類に分かれてて、身分的な観点の在留資格、資格的な観点の在留資格・・・と言っていいかな(この分け方は喜餅オリジナルかも?)。前者は日本人と結婚した外国人に与えられる「日本人の配偶者等」などがそう。後者はたとえば「通訳」という資格でもってその業務をするために来日する外国人に与えられる「技術・人文・国際業務」みたいなのがそう。そういったところに技能実習やら特定技能やらと、少しずつ形を変えて(幅を広げる形で)外国人の受け入れ枠は広がってるというね。ただ当然ながらシステムとして完璧なものはない訳で。
思うに、やはり日本政府が日本という国に対するコンセプトというか、「こういった国にしていくのだ」というものがないという点が問題かも。いや、他人事のように日本政府という形にしちゃいけないかも。国民も含めた、ある程度の割合の国民の、抽象的ながらも「日本ってこういう国」という部分の合意がないってところが根っこにあるかもね。たとえばフランスって、歴史が物語ってない?「俺達は、自分達で勝ち取ったのだ」みたいなさ。だから失敗だと言われてるけど、人権であったり自由であったりといったところで色が強く出るじゃない?(出過ぎるトコもありそうだけど)
対して日本(の政府も、自分を含めた国民も)ってさ、モヤッとしてるというか。良いこともあるのだよね。それが全体的な静謐につながっているというか。「自分達の国って、どんな方向にいけばいいのだろう?」って、考えなくてよかった(厳密には自分よりも上の世代は考えていたかも?)からさ。王政を廃止して共和制に自分達の力でしてないしさ、敗戦国になったけど(アフリカ各国のような)植民地にはなってないし。難しいよね。
「人間」じゃなくて「人材」という捉え方も、ちょっと問題あるかもね。受け入れるのは、機械じゃなくて人間だからさ、感情がある訳よ。性善説をとろうが性悪説をとろうが、ナマモノな訳で。「ちょっと人が足りないから補充する」って軽い感覚でシステムだけ作ると、大怪我するような気がする。
あと、言葉が大き過ぎて(+まだ自分の勉強不足で)イメージが湧かないなぁ。「移民」って、どこの国の人達を想定してるのだろう?なんて、典型的。
もう一つ、これは日本国民に対しても共通の課題だと思うけどさ・・・やっぱり「教育」のこと、もっと真剣に考える&資本投下することを考えた方がいいかも。それが長い目で見ると、犯罪率(とりわけ強盗や暴行といった種類の犯罪)の低下につながると思う。
しかし・・・読めば読むほど、今回取り組むプロジェクトで取り上げる(先方が想定している)テーマとは、かけ離れていると思う(笑)というよりも、もっともっとカジュアルなレベルのものを想定していると思う(笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
外国人の人権を考える際に、ここは考えて、知っておかないといけないことが網羅されている1冊。2021年度から授業テキストに使います
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東2法経図・6F開架:334.4A/Ta56i//K
著者プロフィール
樋口直人の作品
