戦争と平和 ある観察

  • 人文書院 (2022年12月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (276ページ) / ISBN・EAN: 9784409340622

作品紹介・あらすじ

精神科医としてだけではなく文筆家としても著名な著者が、あの戦争についてどう考えどう過ごしてきたかを語る。



歴史学者の加藤陽子氏との対談では、戦争の記憶、昭和天皇のこと、日中関係など様々なことが語られる。



また、神戸の震災のときのことを振り返りつつ、東北の災害についても語る。神戸元町の老舗書店、元海文堂書店社長の島田誠氏と神戸の街と震災について語り合った対談も収録。



増補新装版では、「生きるということ」をテーマに行われたシンポジウムにおけるフランス文学者海老坂武との対談を収録する。

同じ年に生まれた中井と海老坂の両者が戦争体験を語り合う。



あわせて著者の写真やスケッチなども収録。



◎目次



戦争と平和 ある観察

戦争と個人史

私の戦争体験

【対談】 中井家に流れる遺伝子 ×加藤陽子





災害を語る

災害対応の文化

【対談】大震災・きのう・きょう 助け合いの記憶は「含み遺産」 ×島田誠



Ⅲ 

【シンポジウム】生きるということ ×海老坂武

みんなの感想まとめ

戦争と平和についての深い考察が詰まった本書は、著者の独自の視点を通じて、戦争の記憶や個人の歴史を探求します。著者は、幼少期からの豊富な知識と鋭い観察力を持ち、冷静に現実を見つめる姿勢が印象的です。歴史...

感想・レビュー・書評

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  • [書評]『戦争と平和 ある観察』 - 大槻慎二|論座 - 朝日新聞社の言論サイト(2015年10月08日)
    https://webronza.asahi.com/culture/articles/2015093000009.html?page=1

    2021年9月 – 蝙蝠日記
    https://gallery-shimada.com/koumori/?m=202109

    戦争と平和 ある観察[増補新装版] - 株式会社 人文書院
    http://www.jimbunshoin.co.jp/smp/book/b612345.html

  • 神童がそのままそ晩年までその能力を失うことなく生きた方だとつくづく思った。この本の中の「戦争と平和 ある観察」は何度でも読み返したい。電子書籍ではなく紙の本で買えばよかったと後悔。

  • 少し古い内容の話であったような感じがするのと
    少し難しい内容であったかと思います。

  • 幼い頃から恐ろしいほどの知識の深さ、観察力、、、戦争のさなかにありながらこんなふうに冷静に現実を認識できる人間(子ども)がいるんだと‥恐れ入りました。こういう非凡な人間の生育過程や家族史としても、興味深く読んだ。結構昔の講演もあり、語っている時事はそこそこ古い内容もあるのだが、災害時の共同体感覚など、現代に通ずる論点が多々あった。

    いくつかのメモ。
    ・内戦トラウマは外戦トラウマより永続する。
    朝鮮戦争のトラウマの深さ。長州の人間は未だに会津に行けないとは驚いた。出雲の人がスサノヲノミコトのことを思って泣けるとは本当なのか。エルサレムで「嘆きの壁」の近くを歩いていると、2千年前の民族の離散が昨日のことかのように嘆き悲しんでいる宗教的なユダヤ人がいて驚くが、日本人にもそのようなことができるのか…もはやここまでくると伝説というか神話の力という気もするが。。

    ・内向きに喚起される強烈な危機意識に日本は弱い(加藤陽子)
    「全面禁輸されたら、武力行使をする」という条件設定、初手の自らの攻撃性が忘れられて相手が全面禁輸を断行したから、という理論付けになる。
    明治維新にしても先の戦争にしても、自発的に変わるということがどうしてもできないというか、外的圧力に弱いところがあるのだろうと思わされる。

    ・国家がおみこしのようなもので、まっすぐ進んでいるときは上手く行くが、戦争になって国家が急に曲がり角にやってきたときにうまく回れない。しかし国家が急展開をする時、天皇とその周辺がもつ文化力が曲がり角の手前から準備されている。前田多門、阿部能成、西田幾多郎ら。敗戦前後の作用。

    ・第二次世界大戦の戦争神経症者→ベトナム戦争の米軍、シベリア出兵→中国での日本軍と、虐待された側が加害側になるという戦争と被害の連鎖。

  • ふむ

  • 淑徳大学OPACリンク
    https://x.gd/848pE

  • それよりも大人がどういうふうにみえたか、あるいは自分のまわりで戦死者がでているはずですから、そのときどう感じたか。周りの大人はどう反応したか。彼ら自身の戦争体験をきくならば、学校の先生は学年によってかわっていくわけですが、先生がどういうことを教えたか。それから先生自身が、戦争で戦傷を負ってかえってきたりすることもありましたが、それからどういうふうに変わったのか、周りのことを聞いた方が話しやすいと思います。
    ~略~
    それから戦勝のとき、周りがどうだったかを聞かれるのもよいですね。1942年(昭和17年)6月、日本の海軍は決定的な敗戦を喫します。けれどもその時いっぱいというのはぎりぎりもちこたえているというかんじであり、43年というのは中だるみの時期、44年にはいよいよ敗戦濃くなってきました。転帰であるサイパンを失うという44年6月、そのときそれをどう体験したのか。もし聞かれたらたぶん内容のある答えがかえってくると思います。もちろん聞く側もそのころの歴史を頭においておかれる必要があります。(p73、戦争と個人史)

  • ↓利用状況はこちらから↓
    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00564638

  • 太平洋戦争を経験した筆者が、戦争と社会の観察を冷静な分析で記す。それらはきな臭くなった現代にもほとんどそのまま当てはまり、必要なところを引用しようと思ったら本文すべてになってしまいそうだ。本書の大きな主張の一つに、戦争は体験世代が引退したら再発する、というのがあり、それが戦争体験者である筆者に筆をとらせている。

    本書は「観察」であり「提言」や「行動」ではないのだが、現代の社会情勢を理解するには必読だ。

    阪神淡路大震災での筆者の体験、それと関連しての関東大震災や東北大震災についても多くのページがさかれている。

  • 冷静な戦争と平和に対する考察。戦時中、子供であったのにも関わらず、客観的に色々な事象を読み解き、そして震災に関しての記述。「私の基礎には、戦争と異戦後民主主義の体験があり、そして憲法がある」との文が全てを表している。

  • 東2法経図・6F開架:914.6A/N34s//K

  • もくじ

    戦争と平和 ある観察
    戦争と個人史
    私の戦争体験
    【対談】中井家に流れる遺伝子 × 加藤陽子【2025. 1.25】

    災害を語る
    災害対応の文化
    【対談】大震災・きのう・きょう 助け合いの記憶は「含み遺産」 × 島田誠
    Ⅲ 
    【シンポジウム】生きるということ × 海老坂武
    付録
    あとがき
    http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b612345.html

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著者プロフィール

中井久夫(なかい・ひさお)
1934年奈良県生まれ。2022年逝去。京都大学法学部から医学部に編入後卒業。神戸大学名誉教授。甲南大学名誉教授。公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構顧問。著書に『分裂病と人類』(東京大学出版会、1982)、『中井久夫著作集----精神医学の経験』(岩崎学術出版社、1984-1992)、『中井久夫コレクション』(筑摩書房、2009-2013)、『アリアドネからの糸』(みすず書房、1997)、『樹をみつめて』(みすず書房、2006)、『「昭和」を送る』(みすず書房、2013)など。訳詩集に『現代ギリシャ詩選』(みすず書房、1985)、『ヴァレリー、若きバルク/魅惑』(みすず書房、1995)、『いじめのある世界に生きる君たちへ』(中央公論新社、2016)、『中井久夫集 全11巻』(みすず書房、2017-19)

「2022年 『戦争と平和 ある観察』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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