薩長同盟論 幕末史の再構築

  • 人文書院 (2018年12月13日発売)
3.80
  • (2)
  • (1)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 33
感想 : 2
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (270ページ) / ISBN・EAN: 9784409520741

作品紹介・あらすじ

敵対から融和へ、それはいかにして実現したか。
最も新しく、最も詳細な薩長論、ここに成る。

敵対していた薩摩と長州が手を組み討幕への道をひらいたとされる薩長同盟。しか
し、そこに至る経緯を詳細にたどると、薩長の思惑のずれが見えてくる。それは明確
な「軍事同盟」ではなく小松帯刀と木戸孝允との「覚書」と呼ぶべきものだったので
はないか。文久二年から慶応二年までの四年間、目まぐるしく変化した情勢を整理
し、同時代の一次資料から幕末史の再構築を試みる意欲作。

「本書では、これまでの先行研究にも十分に目配りをしながら、主として薩摩藩にか
かわる一次史料の再検討と当時の政治動向の分析を精緻に行うことによって、あらた
な薩長同盟論を展開したい。これまでに、多くの研究者が使用してきた史料もふんだ
んに用いることになるが、場合によっては筆者独自の視点からの新たな解釈を加えた
い。原則として一次史料のみに依拠し、多角的に分析した政治動向と突き合わせなが
ら、実証的に分かり易く論を進めたい。その際には、薩長藩閥史観や司馬史観といっ
た、これまでの通説を培ってきた歴史観へ挑戦することとなろう。」(本書より)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 7年位前に文久の改革なる言葉を知る
    知ってるつもりの歴史が変わっている
    改めてきちんとした学者さんの本を
    見ると。ワクワクが止まらない
    久光は立場が良くないのに果断に
    中央政界へ飛び込み大成功をした
    ナニ、勝ちすぎていないが十分な
    成功者だと思う

    薩長同盟も小松・木戸覚書だと先生は
    言うが、実際同盟に等しい働きをした
    あの時期の長州に肩入れして無事に生き
    延びる嗅覚は褒めたげる (´・ω・`)

  •  まず「読みにくい」というのが率直な感想。一般向けの書籍という扱いのためか注がなく、史料の直接引用も少なく、それでいて地の文で史料の内容を引き写しながら微に入り細を穿つ叙述をするので、全体の流れが理解しにくい(途中いつ何の話なのかわからなくなり、確認のために何度も年表や通史や先行研究を参照するはめに)。

     「薩長同盟」の評価については、最近主流の「軍事同盟・攻守同盟ではない」説の系譜を引き、下関の「西郷すっぽかし」問題や盟約締結前後における坂本龍馬の動向などの通説・俗説の否定は説得力があるが、他方、木戸孝允の上京の前提となった黒田清隆の長州「派遣」を黒田の「独断専行」とし、薩長盟約の偶然性を強調する見解は、事が重大なだけにより精緻な検証が必要に思われる。いずれにせよ、薩長同盟問題に関してはそろそろ従来の「過大評価」をあげつらうだけで良しとせず、それではどういう経緯で「神話」が形成され人口に膾炙したのか、維新後の「薩長同盟の語り」の創出・伝播過程を本格的に検討することが求められよう。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

町田 明広(まちだ・あきひろ) 1962年長野県生まれ。上智大学文学部・慶應義塾大学文学部卒業、佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、神田外語大学外国語学部准教授・日本研究所副所長、明治維新史学会理事。専門は日本近現代史(明治維新史・対外認識論)。著書に『幕末文久期の国家政略と薩摩藩』(岩田書院)、『島津久光=幕末政治の焦点』(講談社選書メチエ)、『攘夷の幕末史』(講談社現代新書)、『グローバル幕末史』(草思社)、『西郷隆盛 その伝説と実像』(NHK出版)など。

「2018年 『薩長同盟論 幕末史の再構築』 で使われていた紹介文から引用しています。」

町田明広の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×