大地という名の食卓 (チャートBOOKS SPECIAL ISSUE)

著者 :
  • 数研出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (115ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784410138935

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  •  題名に惹きつけられた。大地にある食材を料理して、大地を食卓とする。
    「食べ物を持った食器を用い、食卓を囲んで食事する動物は人間だけである」
     ミクロネシアでは、敷物もすらなく地べたに盛った皿が置かれ手づかみで食べる。とにかく、食べるために生きるのである。著者は1977年6月生まれ。高校2年生の時に、1ヶ月 インドとネパールを旅行する。インドではガラムマサラと呼ばれる沢山の香辛料を組み合わせて、味を整えながら料理する。右手を使って手づかみでワシワシ食べる。ふーむ。高校生の時に、インドに行くって、その行動力と生命力の逞しさに驚く。とにかく、現地でみんなが食べているものをワシワシ食べるのだ。好き嫌いはほとんどない、なぜなら、お腹が空いているからだ。そして、それを食べなければ、生きていけないからだ。
     大学生になって、1997年アラスカを、1ヶ月間、ユーコン川を単独900キロカヌーで下り旅をする。
    わずかな食糧と釣った魚で生き抜く。最後に紅鮭のイクラ丼を食べて、満足する。
     同じ年ミクロネシアに行き、イヌの丸焼きとパンノミを食べる。
     翌年、1998年マッキンリー(アラスカ)、エルブルース(ロシア)、キリマンジャロ(タンザニア)、ビンソンマシフ(南極)、アコンカグア(アルゼンチン)、コジウスコ(オーストラリア)、チョモランマ(チベット)と世界7大陸の最高峰に登頂する。チョモランマでは、8000mを超えて、コンニャクゼリーで凌いだという。
     2000年に、地球横断プロジェクトで、9ヶ月かけて、北極から南極点まで踏破する。軽い食材のオートミールを食べ続ける。
     「考えてみるとぼくはいつも腹を空かせていた」だから、食べる。
    北米やヨーロッパではムギでできたパンやパスタ、中米ではトウモロコシでできたタコスやトルティージャ、キリマンジェロではトウモロコシのウガリ、ポリネシアではタロイモ、ミクロネシアではパンノミ、日本とアジアではコメ、北欧やアンデス山脈ではムギとジャガイモ、そかにもマメを主食とするところがある。その主食によって、身体が作られていく。それをワシワシ食べる。
     なんと、積極的で挑戦的な旅行なんだろう。ただひたすら、旅をする。その極限の中での「食」なんだろう。あらためて生きるとは何かを考えさせられた。ふーむ。おもしろい。

  • こんにゃくゼリー。。かわいい。

    もっと文章ほしかった。

  • カレー食べたい

    こんにゃくゼリー、面白い

    いろんなところを見ているから
    こんな写真が取れるんだなー

  • 石川直樹の旅と食のフォトエッセイ。

  • シンプルで読みやすい。
    いいね~。

  • ミクロネシアのパンノミ〜生きるために食べる、の流れがすごくいい。
    世界中を旅しなければわからない味や感覚もある。

    だけど本当に大切なことは何処にいてもわかる。
    巧妙に隠されているだけで、本当はみんなどこかでわかっているんだ。

  • 冒険家石川直樹の食にまつわるフォトエッセイ。
    旅人にとっての食事は「次にいつ食べられるか解らない、だから食べられるときにはいるだけ食べる。」これは自分の実体験としても強く共感できた。過酷な冒険の一片をだれもが毎日当たり前のように繰り返している食事という切り口を通して、リアルにしかも彼らしいユーモアを交えて伝えてくれている。

  • 生きるために食べる

    ものすごくシンプルだけれど
    それって本当にその通りだと思う。
    本の中に出てくる一つ一つの食の話は
    おいしいとかまずいをとおりこして
    食の魅力を改めて気づかせてくれる1冊。

  • 出先の図書館で、目にとまったタイトルに惹かれて、ぱらぱらっと読んだ本。
    写真の説明に、ところどころに出てくる言い回しが、とても印象深くて頭からなかなか消えていきません。
    もう一度味わいたい本です。

  • 17歳でアルバイトのお金を貯めてインドに行ったという、ある意味旅人の英才教育を受けたようなお方、石川直樹さん。世界7大陸の最高峰を制覇したり、「Pole to Pole 2000」に日本代表として参加、北極から南極までを人力で踏破したりとまさに「地球規模」で旅をされてる(なんか、自然に敬語に…)スゴイ方です。この本はそんな旅の中で、印象に残っている食について語っているんですが、旅の中で「食べる」という行為は「生きる」ことであるというとらえ方に、旅人のひとりとして激しく共感してしまいました。旅をしていると、自分が本来は野生動物であるということを思い出す瞬間があるんですよね。って、こんな素晴らしい冒険家に自分の体験を並べるのも恐れ多いんですが…。さらりとした語り口と、旅をリアルに感じさせる写真にも、シンプルに胸を打たれます。

  • 食べたくてもそう簡単には真似できない、食事の数々。
    すごく著者らしい一冊。
    写真もすごく素敵です。

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著者プロフィール

冒険家、写真家

「2019年 『いま生きているという冒険 増補新版 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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