自己愛性人格障害 (21世紀カウンセリング叢書)

著者 :
  • 駿河台出版社
3.00
  • (1)
  • (0)
  • (5)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 25
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784411003652

作品紹介・あらすじ

80年代に欧米で注目されだした自己愛性人格障害がどのようにして日本で生まれ、特色を持っているかを検証しながら、その病理性を暴き出し、解決の道を示そうとする。特に最近の特異犯罪な例のなかに「自己愛性人格障害」者が多く見られるのを指摘している。「平成17年5月11日に監禁容疑で警視庁捜査1課に逮捕された小林泰剛容疑者の犯罪歴や養育歴を見ていると、過保護であり、しかも人の気持ちを理解する共感性に乏しく、さらに残酷であり、・・・一見美形顔をしており、このようなことから考えても、反社会性人格障害あるいは精神病質人格(サイコパス)といってよい人格である。そのことは自己愛性人格障害者の、人を自由に操作し、自分が所有者であるかのように振る舞うのと類似している。(本書より)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 文字大きくてさらっと読めそう。学術的な面も書いていそう。

  • <body>
    <ul>
    <li>自己愛性人格障害</li>
    <ul>
    <li>誇大性、(空想または行動における)賞賛されたいという欲求、共感の欠如の広範な様式で、成人早期までに始まり、種々の状況
    で明らかになる。以下のうち5つによって示される</li>
    <ul>
    <li>自己の重要性に関する、誇大な感覚</li>
    <li>限りない成功、権力、才気、美しさ、あるいは理想的な愛の空想にとらわれている</li>
    <li>自分が特別であり、独特であり、他の特別なまたは地位の高い人にしか理解されない、または関係があるべきだと信じている</li>
    <li>過剰な賞賛を求める</li>
    <li>特権意識、つまり特別有利な取り計らい、または自分の期待に自動的に従うことを理由なく期待する</li>
    <li>対人関係で相手を不当に利用する。つまり、自分自身の目的を達成するために他人を利用する</li>
    <li>共感の欠如。他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない、またはそれに気づこうとしない</li>
    <li>しばしば他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思いこむ</li>
    <li>尊大で傲慢な行動、または態度</li>
    </ul>
    <li>ミロンによる下位分類</li>
    <ul>
    <li>道徳心を欠いた自己愛性人格障害</li>
    <li>自己補償的な</li>
    <li>好色的</li>
    <li>エリート的</li>
    </ul>
    <li>自己愛者の特徴</li>
    <ul>
    <li>自分自身を特別で例外的で自分の満足だけをもとめても善い存在だとみなしている</li>
    <li>他人から、賞賛と尊敬と追従を期待する</li>
    <li>将来に対する期待は、誇大的な空想から始まり、実現することに向けられる</li>
    <li>他人の気持ちを大切にするという信念が極めて乏しい</li>
    <li>行動面では要求が多く、自己に寛容でありすぎ、時に攻撃的になることが過度にみられるだけでなく、協調性と相互的な対人
    関係にかけている</li>
    <li>選択的抽出や全か無かの思考方法と行った認知の歪みが認められる。</li>
    </ul>
    <li>治療の目標</li>
    <ul>
    <li>長期的 自分を誇大的に評価するのを調整すること、他人からの評価にこだわる認知を制限すること、評価されることへの感
    情的反応を上手に管理すること、他人の感情に対する自覚を強めること、共感的な感情をさらにもてるようにすること、利己的な行動を取り除いていくこと</li>
    </ul>
    </ul>
    </ul>
    </body>

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

1945年新潟県糸魚川市に生まれる。1968年東京大学文学部心理学科卒業。1976年横浜市立大学医学部卒業、東京大学付属病院分院神経科勤務。1986年国立精神・神経センター精神センター精神保健研究所室長。1994年町沢メンタル・ヘルス研究所開設。1998年立教大学コミュニティ福祉学部教授。現在は精神科医・医学博士、町沢メンタルクリニック院長。
専攻は思春期・青年期精神医学/社会病理学・異常心理学/心理療法・犯罪学。
主な著書として、『ボーダーラインの心の病理』(創元社)、『成熟できない若者たち』(講談社)、『ボーダーライン』(丸善ライブラリー)、『閉じこもるフクロウ』(朝日新聞社)、『あなたの心にひそむ』(PHP研究所)、『こころの健康辞典』、『心の壊れた子どもたち』(朝日出版社)、『臨床心理学』(医学書院)、『ぼくの心をなおしてください』(幻冬社)、『ADHD』、『心の健康ひろば』(駿河台出版社)、『人格障害とその治療』(創元社)。

「2012年 『多重人格とボーダーライン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

町沢静夫の作品

ツイートする