新・人間革命 (第11巻) (聖教ワイド文庫 25)

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  • 聖教新聞社出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784412013360

感想・レビュー・書評

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  • 著者、池田先生(1928~2023)の作品、ブクログ登録は13冊目。(対談集を含む)

    で、本作の内容は、次のとおり。

    ---引用開始

    【暁光】
    1966(昭和41)年3月、山本伸一は5年半ぶりに南米ブラジルを訪問。

    しかし、誤ったマスコミ情報等から、学会を危険視する空気が強く、文化祭や会員の大会も警察の監視下の開催となった。
    伸一は、圧迫に敢然と挑み、周囲の偏見を打ち破る連続闘争を開始。

    そして18年後に再訪を果たすまでの、ブラジル同志が社会の信頼を勝ち得ていく奮闘が描かれていく。

    【開墾】
    伸一は、次の訪問地ペルーへ。首都リマでは、少人数の指導に徹するとともに、南米解放の英雄サン・マルティンの生涯に思いを馳せ、指導者の在り方を思索する。

    また、同行幹部は手分けして、アルゼンチンやパラグアイ、ボリビア、ドミニカなど南米各国を訪問。そこにも、日系人移住者を中心として、過酷な環境下で、懸命に広布の開墾作業に汗する、尊き同志たちがいた。

    【常勝】
    伸一は、「第7の鐘」をめざし、大前進の指揮を執り続ける。

    9月18日。伸一を迎えた関西の友は、雨のなか、甲子園球場で関西文化祭を決行。苦難の雨を栄光の雨に変えた祭典は、新しき「常勝関西」の金字塔となった。

    このころ伸一は、深刻化したベトナム戦争に心を痛め、仏法者として、11月の青年部総会で、和平提言を行うなど、平和への努力を続けた。

    【躍進】
    「黎明の年」から昭和42年「躍進の年」へ。
    1月、公明党は初挑戦の衆院選を勝利し、衆議院第4党に躍進。人間性尊重の中道政治実現へ、本格的な戦いが始まる。

    4月下旬、伸一は新潟を訪れる。そこで9年前の佐渡訪問を回想。その折、彼は、死罪・流罪の大難を覚悟で、民衆救済のために妙法を残された日蓮大聖人の御生涯を偲び、いかなる迫害にも負けず、前進しようと誓ったのであった。

    ---引用終了


    気になった箇所は、p144~p150。
    ここに、サン・マルティンのことが書かれています。
    サン・マルティンは南米の国々をスペインから独立させる際に活躍した方で、ウィキペディアには、次のように書かれています。

    ---引用開始

    ホセ・フランシスコ・デ・サン・マルティン・イ・マトーラス(José Francisco de San Martín y Matorras, 1778年2月25日 - 1850年8月17日)は、アルゼンチン出身の軍人で政治家。南アメリカ各国をスペインから独立させるために活躍した。

    ---引用終了

    サン・マルティンのことで特にすごいなと思ったのが、スペインの軍人としてそこそこの成功をしているにもかかわらず、スペイン軍を去り、アルゼンチンの独立運動に参戦するところ。
    アルゼンチンはスペインからの独立を目指していたので、サン・マルティンにとっては180度の転換になる。
    何を考えていたのかは良くわからないが、独立運動に感じ入るところがあったのか。

  • 1章 暁光
    ・アジアを侵略したにもかかわらず、本当の意味での反省もない。
    ・昨日と同じことをしているだけでは、飛躍も未来の発展もない。常に、新しき工夫、新しき挑戦があってこそ、新しき前進が生まれる。
    ○大事なことは、最初の決意を忘れることなく、一日一日が前進であった、勝利であったという、悔いなき力強い歴史を、わが身につづっていくことです。今何をするのかを常に問い続け、必死になって挑戦し、行動し抜いていく。毎自作是念。未曾暫廃。広布のための連続闘争こそ、仏の所作を実践していると尊い姿であり、絶対的幸福への軌道。
    ・忍耐強い信心の持続。題目をあげきる。
    ・砂漠に水を撒くような執念。
    ・最後に勝つのは、迫害と戦った国。
    ・すべて御仏意。
    ・いっさいの結果をもたらす原因は、自己自身にある。

     ブラジルの戦い。今の発展の裏にはビザも発行されない苦労の歴史があった。何度も立ち上がり、信心で打開する戦いに胸が熱くなる。

    2章 開墾
    ・信頼とは、人柄が発する共感の響き。
    ・HOBENPONと書かれていると、スペイン語ではHは発音しないことから、オウベンポンとなる。またザ行の発音は難しい。さらに、ッという促音がない。
    ・唱題を唱える姿勢。
    ・責任者が必要。団結。
    ・結局、自分本位ではなかったか。大事なことは、アルゼンチンの現実と向き合っていくことだ。
    ・信心とは、実際に何を成し遂げてきたか。
    ・66年(S41)から、中南米各国の、本格的な開墾が始まった。

    ペルードミニカの広布の歴史。特にドミニカの移住の歴史は、底辺な所からの信心の実証で本当に凄いと思った。方便品の発音一つしても、現地の人は大変なことだった。

    3章 常勝
    ○ひ弱な格好だけのリーダーになってしまうならば、それは私に福運がないからだ。しかし、戸田先生に使えることができた私は、世界一の幸福者である。私に福運がないわけがない。みんな、必ずやってくれるだろう。立ち上がってくれるだろう。あとは頼むぞ、鳳雛たちよ!
    ・偉業というものは、賞賛も喝采もないなかで、黙々と静かに、成し遂げられていくもの。
    ・子どもたちは、一生涯、学会と共に生き、学会と運命を共にしていうように育ててほしい。それが私の、最大の願いだ。
    ・学会精神とは。慈悲の心。挑戦の心。正義の心。
    ・常勝とは、逆境に打ち勝ち続ける者に与えられる栄冠だ。
    ○仏法の空仮中の三諦について。中道政治について。
    ・第六天の魔王といっても、人間に潜む生命の働き。
    ・いったい何のための戦争であったのか。戦争は人間の魔性の心がもたらした、最大の蛮行以外の何ものでもない。

    大阪の文化祭。ベトナム戦争。この3章の途中から、感想文をつけ始めて、1か月も経ってようやく進んだ。読んだらすぐ書くのがいい。中道政治について。与党であり続ける意義がすっきりした。若い時の先生のご家族の様子。広布のために、家庭もない。

    4章 躍進
    ・資本主義は、人間一人ひとり幸福が犠牲にされる。共産主義も、個々の人間の自由は抑圧。
    ・学ばずは卑し

    公明党の衆議院初選挙。日蓮大聖人の生涯。迫害について。大学のレポート課題を書かれる先生の戦い。400文字の原稿用紙を約100枚。39歳の戦い。あれだけ動かれていて、これだけ書かれる闘争。一念。真剣さがとにかく凄い。自分もまだやれる。怠惰に負けるな。

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著者プロフィール

池田大作(いけだ・だいさく) 1928年、東京都生まれ。創価学会名誉会長/創価学会インタナショナル(SGI)会長。創価大学、アメリカ創価大学、創価学園、民主音楽協会、東京富士美術館、東洋哲学研究所、戸田記念国際平和研究所、池田国際対話センターなどを創立。『人間革命』(全12巻)、『新・人間革命』(全30巻)など著書多数。世界の識者と対話を重ね、『二十一世紀への対話』(A.J.トインビー)、『二十世紀の精神の教訓』(M.S.ゴルバチョフ)、『地球平和への探究』(J.ロートブラット)など多くの対談集を刊行。

「2023年 『完本 若き日の読書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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