新・人間革命 22

  • 聖教新聞社 (2010年11月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784412014572

みんなの感想まとめ

人間の存在やアイデンティティを深く掘り下げるこの作品は、1975年の日本を舞台に、当時の社会情勢を背景にした人々の葛藤や成長を描いています。特に「波濤」の章では、実際の海上遭難事故を基にした救助劇が展...

感想・レビュー・書評

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  • 「新世紀」「潮流」「波濤」「命宝」の4章からなる。

    「新世紀」の章は、主人公・山本伸一が、1975年5月30日、第二次ソ連訪問から帰国したところから始まる。

    大田区の協議会、港区の記念総会での内容を通じて、「師弟」の精神を学ぶことができる。男子部・女子部の結成記念日を迎えて、聖教新聞での紙上座談会企画を進めていくシーンを通して、「魔」との闘い、「退転」ということについて、重要な指導が記されている。

    「師弟とは形式ではない。常に心に師があってこそ、本当の師弟である。心に師がいてこそ、人間としての「自律」があり、また真の「自立」があるのだ。」

    伸一は、人間共和の新世紀を築くため、角界の指導者や指揮者との対談に全力を注いでいたが、この7月には、作家松本清張氏の勧めにより、日本共産党の宮本委員長との対談が行われた。様々な可能性を追究した対談だ。

    また、並行で作家・井上靖との書簡による対談も進められていた。この対談は、互いに尊敬しあう人間対人間の語らいであったことが本書を読むだけで強烈に伝わってくる。テーマとしては「生死」「老い」「祈り」「故郷」「カント」「利休」「トルストイ」などであった。

    後に「四季の雁書」という書籍として出版されたが、その書籍は我が家にもある。ぜひ改めて読み返してみたい。

    また、あの経営の神様と言われた松下幸之助氏との対談の模様を読むことができる。松下幸之助氏と伸一とは親子ほどの年齢差であったが、その語らいはともに師を求めあうような語らいであった。その内容も「人生問答」として書籍化されており、こちらも過去に読んだ記憶があるものの、改めて再読したいと強く思う。

    「潮流」では、ホノルルで開催された「ブルー・ハワイ・コンベンション大会」の模様を通じて、SGIメンバーの信仰を基盤とした戦いの様子が描かれている。また、イベントを開催する際の姿勢を通じて、リーダの責任について学ぶことができる。

    この章では、あのジャズ界のレジェンド、ハービー・ハンコックの入信シーンも登場する。信仰で切り開いた音楽の人生を目の当たりにすることができる。

    「波濤」の章では、船員たちの人材グループ「波濤会」の結成のシーン、そしてその「波濤会」の活躍の様子が描かれている。圧巻は、難破船救出の体験談。プロジェクトXでも番組として取り上げられたそうだが、その内容は壮絶であり、感動的であった。

    「必ず全員を救出する」という船長のリーダーとしての決意、チーム一丸となった団結、そのための真剣な祈り、何度も襲い掛かる試練、それに屈しない人間の力。救出された全員が、新年のお祝いのお屠蘇が用意された船の食堂に通されたときに、味わった真心と感謝の気持ち。感動的なドラマだった。

    「命宝」の章は、ドクター部誕生の模様が描かれている。鎌倉時代のドクター部・四条金吾の生き方を通じて信心の姿勢を学ぶことができる。

    「四条金吾の生き方に一貫しているのは、勇気と誠実であった」

    「『医学』は、病気の原因を客観的に認識し、治療していくのに対して、『仏法』は、病の根底にある生命そのものを把握し、そこから、病気の原因をとらえ、変革していく立場であります」

  • 『新・人間革命』22巻の舞台は1975年(昭和50年)5月から年末までである。
    当時の日本は高度経済成長が終わった後の一億総中流社会であり、海外ではベトナム戦争が終結した直後である。
    「新世紀」→松下幸之助との出会い
    「潮流」→ハワイ指導
    「波濤」→波濤会と女子部指導
    「命宝」→広島指導
    の4つの章からなるが、最も注目したのは「波濤」の章の「乞眼の婆羅門」の件である。
    理性的に言えば罪深いのは婆羅門であり、舎利弗の主張は当然である。
    しかし、仏法はそう考えない。仏法の尺度は「己心の勝負」だけである。「己心の勝負」に勝ったのか負けたのか。それだけを問う。された事や言われた事を考量するような、相対的な尺度では考えないのだ。

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著者プロフィール

池田大作(いけだ・だいさく) 1928年、東京都生まれ。創価学会名誉会長/創価学会インタナショナル(SGI)会長。創価大学、アメリカ創価大学、創価学園、民主音楽協会、東京富士美術館、東洋哲学研究所、戸田記念国際平和研究所、池田国際対話センターなどを創立。『人間革命』(全12巻)、『新・人間革命』(全30巻)など著書多数。世界の識者と対話を重ね、『二十一世紀への対話』(A.J.トインビー)、『二十世紀の精神の教訓』(M.S.ゴルバチョフ)、『地球平和への探究』(J.ロートブラット)など多くの対談集を刊行。

「2023年 『完本 若き日の読書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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