緊急改訂版 〔原子力事故〕自衛マニュアル (青春新書プレイブックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413019231

作品紹介・あらすじ

どこに逃げればいいか?安全な水・食糧は?放射能から身を守るには?正確な情報は?あなたと家族を原子力災害から救う50の方法。

感想・レビュー・書評

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  • 新書文庫

  • (2015.03.30読了)(2013.09.27購入)
    【東日本大震災】
    2011年3月11日の東日本大震災に伴って、福島原発での事故が発生し、周辺住民の避難が行われました。除染が行われて、住民の帰還が行われている地区もあり、まだめどが立っていないところもあります。
    福島原発の事故は、一度原子力事故が発生すると、その影響の大きさは計り知れないことを教えてくれました。
    廃炉の作業計画は、40年とのこと、ただし、原子炉の中の核燃料の状態が確認できていないため、核燃料のとりだしにどのような方法がいいのかもわからない状態とか。
    地道な作業が必要です。放射線の濃度が高いところは、人間が近づくわけにはいかないので、ロボット等の利用が検討されているようですが、電子機器も放射線にはあまり強いわけではないので、困難が予想されます。
    ともあれ、国内に50基ぐらいの原子力発電所がありますので、今後再び起こるかもしれない、原子力事故に備える必要があります。
    電力会社及び、周辺自治体では、避難計画をたてて、避難訓練などを行っているようですが、一人ひとりも、基本的な知識があると身を守ることができるかもしれません。

    【目次】
    正しい知識こそが最大の自衛手段になる  監修者のことば
    第1章 事故発生―その場での行動と情報収集のポイント
    第2章 退避のとき―どこに、どう逃げればいいか
    第3章 避難場所での生活―何が安全で、何が危険か
    第4章 被曝から身を守る―その対処法と検査法
    第5章 事故に備えて―用意できるもの、たしかめておくこと
    第6章 原子力大国・日本に生きる―より的確な自衛のために

    ●チェルノブイリ(22頁)
    チェルノブイリ原発事故の場合、半径30キロの住民が避難しましたが、それ以外の地域でも放射能汚染が進みました。
    ●屋外にいたら(28頁)
    ①まずハンカチなどで口と鼻をふさぐ
    ②付近の建物の中に飛び込む
    ③なるべく建物の奥まで入り、窓を閉め、エアコンや換気扇を切るように中の人にいう
    ●何を持って行く(52頁)
    ①携帯用ラジオ・携帯電話
    ②ふだん使っている薬
    ③着替え一式
    ④預金通帳・キャッシュカード・印鑑・現金
    ⑤1~2日分の食料・水(あれば)
    ●放射線(60頁)
    通常の場合、その量を一般の人の場合で年間1ミリシーベルトとし、職業人の場合で年間50ミリシーベルト、やむを得ない場合で一日に100ミリシーベルト以内としています。
    ●被爆の自覚症状(102頁)
    ①吐き気がする
    ②体の毛が抜ける。頭痛がする
    ③出血、下痢、発熱などの症状が表れる
    ●子ども(105頁)
    なぜ、子どものほうが大人よりも影響が出やすいのでしょうか。それは、年齢の低いものほど、体内の細胞の成長が早いからです。

    ☆関連図書(既読)
    「私たちにとって原子力は・・・」むつ市奥内小学校二股分校、朔人社、1975.08.03
    「原子力戦争」田原総一朗著、筑摩書房、1976.07.25
    「日本の原発地帯」鎌田慧著、潮出版社、1982.04.01
    「ここが家だ-ベン・シャーンの第五福竜丸-」ベン・シャーン絵・アーサー・ビナード文、集英社、2006.09.30
    「恐怖の2時間18分」柳田邦男著、文春文庫、1986.05.25
    「食卓にあがった死の灰」高木仁三郎・渡辺美紀子著、講談社現代新書、1990.02.20
    「チェルノブイリの少年たち」広瀬隆著、新潮文庫、1990.03.25
    「チェルノブイリ報告」広河隆一著、岩波新書、1991.04.19
    「原発事故を問う」七沢潔著、岩波新書、1996.04.22
    「ぼくとチェルノブイリのこどもたちの5年間」菅谷昭著、ポプラ社、2001.05.
    「六ケ所村の記録 上」鎌田慧著、岩波書店、1991.03.28
    「六ケ所村の記録 下」鎌田慧著、岩波書店、1991.04.26
    「神の火(上)」髙村薫著、新潮文庫、1995.04.01
    「神の火(下)」髙村薫著、新潮文庫、1995.04.01
    「原子力神話からの解放」高木仁三郎著、光文社、2000.08.30
    「原発事故はなぜくりかえすのか」高木仁三郎著、岩波新書、2000.12.20
    「私のエネルギー論」池内了著、文春新書、2000.11.20
    「原発列島を行く」鎌田慧著、集英社新書、2001.11.21
    「朽ちていった命」岩本裕著、新潮文庫、2006.10.01
    「いのちと放射能」柳澤桂子著、ちくま文庫、2007.09.10
    「原発と日本の未来」吉岡斉著、岩波ブックレット、2011.02.08
    「原発労働記」堀江邦夫著、講談社文庫、2011.05.13
    「福島原発メルトダウン-FUKUSHIMA-」広瀬隆著、朝日新書、2011.05.30
    「緊急解説!福島第一原発事故と放射線」水野倫之・山崎淑行・藤原淳登著、NHK出版新書、2011.06.10
    「津波と原発」佐野眞一著、講談社、2011.06.18
    「原発社会からの離脱」宮台真司・飯田哲也著、講談社現代新書、2011.06.20
    「原発の闇を暴く」広瀬隆・明石昇二郎著、集英社新書、2011.07.20
    「福島 原発と人びと」広河隆一著、岩波新書、2011.08.19
    「福島の原発事故をめぐって」山本義隆著、みすず書房、2011.08.25
    「ルポ下北核半島-原発と基地と人々-」鎌田慧・斉藤光政著、岩波書店、2011.08.30
    「亡国の宰相-官邸機能停止の180日-」読売新聞政治部、新潮社、2011.09.15
    「「想定外」の罠-大震災と原発」柳田邦男著、文藝春秋、2011.09.15
    「福島第一原発潜入記」山岡俊介著、双葉社、2011.10.02
    「災害論-安全性工学への疑問-」加藤尚武著、世界思想社、2011.11.10
    「死の淵を見た男」門田隆将著、PHP研究所、2012.12.04
    「さくら」馬場国敏作・江頭路子絵、金の星社、2011.12.
    「日本人は原発とどうつきあうべきか」田原総一朗著、PHP研究所、2012.01.12
    「官邸から見た原発事故の真実」田坂広志著、光文社新書、2012.01.20
    「見捨てられた命を救え!」星広志著、社会批評社、2012.02.05
    「ホットスポット」ETV特集取材班、講談社、2012.02.13
    「ふたたびの春に」和合亮一著、祥伝社、2012.03.10
    「飯舘村は負けない」千葉悦子・松野光伸著、岩波新書、2012.03.22
    「これから100年放射能と付き合うために」菅谷昭著、亜紀書房、2012.03.30
    「闘う市長」桜井勝延・開沼博著、徳間書店、2012.03.31
    「おいで、一緒に行こう」森絵都著、文芸春秋、2012.04.20
    「知ろうとすること。」早野龍五・糸井重里著、新潮文庫、2014.10.01
    (2015年4月4日)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    どこに逃げればいいか?安全な水・食糧は?放射能から身を守るには?正確な情報は?あなたと家族を原子力災害から救う50の方法。

  • ”マニュアル”と題していますが、読みにくい構成です。
    内容はそれなりに放射線事故があったときに考慮すべき様々な事が書かれていますが、縦書きであること、文字ばかりで図表が少ないことが”マニュアル”としては使いにくいのかも知れません。
    311直後に追補されて出版されたようですが、急遽追記した感じであまり有用な追加情報では無い感じを受けました。(それ以後も新しい展開や新事実など出て事態が変化しているので仕方ないです)

  •  JCO事故後に出されてた本を,福島第一原発事故を受けて改訂したもの。原子力災害から身を守る方法が一問一答形式で書かれているが,疑問な点が多々。
     例えば,問「自宅退避中、冷暖房は使ってもいいか」答「エアコンだけは、要注意」。なぜなら,「周知のとおり、エアコンは外部とつながっています。室内の空気を吐き出し、外部の空気を冷やして室内に送り込みます。…この利用は危険ということになるでしょう。」えっ,大丈夫?
     エアコンは部屋の中の空気を冷媒との熱交換で冷やして吹き出し,部屋の中だけで循環させるもの。っていうのは常識だと思うけど…。
     あと,被曝の影響は子供の方が受けやすいという話で,「仮に一万人が一シーベルトの放射線を浴びた場合、ガンで死亡する人がそれぞれの年齢層に何人いるかを調べました。…三〇歳なら三八九二人となります。」の直後に,「一〇歳になると一〇五二一人となり、五歳なら一三三四四人に増加していきます。」って,一万人のうち一万人を超える人がガンになるってどういうわけですか?っと思ったら,これは問題含みの集団線量という指標を使っているためこうなるみたい。その点の説明もなく,危険を強調するような書き方は感心しないな。

  •  福島第一原発事故後、まだ放射能関連本が少なかったころにいち早く書店に並んだ一冊。思いおこすと当時は、低線量被ばくや内部被ばくがどうこうよりも、また事故が起きるんじゃないか、もっと大きな爆発が起こるんじゃないかがただただ不安で、そういう点で支えになってくれた。
     そういう意味では、原発がありつづける以上、しっかり頭にたたきこんでおきたい知識を得るための本。

  • 福島第一原発事故を踏まえた緊急対応版! どこに逃げればいいのか? 安全な水・食糧は? 放射能から身を守るには? 正確な情報は? 原子炉の安全解析に従事してきたシステム安全論の第一人者が教える、すべての日本人が知っておきたい、あなたと家族を原子力災害から救う50の方法。

  • ネットがない環境では手元においておくにはいいかも。わかり易いですね。

  • 2011/4/16読了。
    原子力施設で事故が起こった場合に、何を恐れるべきなのか、どういう行動を取ればよいのかが、一問一答形式で分かりやすくまとめられていた。
    JCO臨界事故レベルの事故の周辺住民向けの内容と思われる。今回の福島第一原発事故で言えば、半径30km圏内の住民が事故発生直後の数日間に取るべきだった行動が書かれている。事故が年単位で長期化するケースや、数百キロ離れた首都圏にも汚染が及ぶケースについては想定外のようだ。
    放射線が健康に及ぼす影響についても基礎知識が書かれており、内部被曝と晩発性障害に気を付けなければならないということが分かった。

  • 気休め程度にしかならない。。。

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