- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784413021456
感想・レビュー・書評
-
我慢できないという性分を岡本太郎は持っていて、我慢を強いる社会や我慢が美徳とされている生き方は、彼にとって耐えがたい苦痛なのだと思う。ただ、自分というものがなくても割と幸せに生きていける人間も多くて、岡本太郎のような人の批判にさらされても爽やかにかわし続けるメンタルこそが私には必要で、そういう意味で彼の主張は逆説的に心に刺したり栄養としたりするのも悪くないだろうと感じた。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
・ぼくはつくづく思うのだが、好奇心というのは、そのように生命を懸けて挑む行動に裏打ちされなければ、生きる感動としてひらかないのではないか。(p.42)
・たとえ、変えられなくても、今日からの自分は今までの自分とは違うんだと意識のなかで覚悟を決めてしまうのだ。そして、たとえ今まで通りの行動をしても、そうすればもう軽薄に見られることはないはずだ。(p.84)
・人間は、必ずしも成功することがよろこびであり大事なのではない。闘って、後にくずれる。その絶望と憤りの中に、強烈な人生が彩られることもある。(p.116)
・自分が自分自身に出会う、お互いが相手のなかに自分自身を発見する
それが運命的な出会いというものだ。(p.148)
・芸術はきれいであってはいけない。うまくあってはいけない。心地よくあってはいけない。そおれが根本的原則だ、と。(p.176) -
20歳の時。
何かわからないけど、何か大きなものに漠然と悩んでた頃。
出逢った人生の指針を与えてくれた毒。
人生は積み重ねではなく、積み減らすもの。
迷ったら、損な方に賭ける。
危険な道をとる。
出る釘は打たれる、それならば出る釘になる。
私の心に太郎の熱いパッションが入り込み、「生きてる」っていう当たり前のことさえも、歓喜が溢れ、自分の中に熱いパッションがモリモリっと湧いてくる。
これは、まさに毒。
凄まじい毒。
岡本太郎は異色の芸術家。
だけど。
この本に書かれてることは。
ある時は、弱い人間の心の代弁者となり。
ある時は、その人たちを救済する言葉を紡ぎ。
そして、すべての文章が、段落が、文節が、単語の一語一語までが、圧倒時な衝撃として言葉が迫ってくる。
凄い本、否、毒。 -
最高にかっこいいおっさん、岡本太郎が
人間とは、“生きる”とは、愛とは、について語ったエッセイ集。
力強い言葉の数々に、胸が熱くなった。
実際に突き詰めた生き方をするかどうかは別にしても、
一人の人間として“生きる”ことに対し、前向きな想いが湧いてくること間違い無しの本。
いのちが「ふくらむ」という表現が
感覚をイメージしやすくてスゴいなと思った。 -
純粋に全力で生きていたのだろう。決して自由気ままではなく、自分にも厳しい人だった。
-
やりたいときにやりたいことをやろうと思った。
-
安定する事が現代では生きる目標のようになってしまっているが著者は安定を危険視している。
常に挑戦して新しい事に挑んでいく事は充実感を満たされるだろうが体力的に疲れてしまいそうだ。
しかし本当に生きているという実感を得られるだろう。
安定とは退屈なのだと実感出来た。