男と女の悲しい死体: 監察医は見た

著者 :
  • 青春出版社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413034357

作品紹介・あらすじ

愛憎にまみれた嫉妬、坂道を転がる黒い裏切り、そして天国へ旅立っていった純愛…。かくもすさまじき男と女の、想像を絶する死体の真相とは!2万体の死体を見続けた『死体は語る』の著者が、男女の"性"の事件について初めて綴った衝撃の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 上野正彦さんの作品は『死体は語る』に続いて二度目です。

    満足度は、面白かったこともありますが
    このような仕事をしてくださったことに敬意を表しています。

    人間の数だけ、死はあります。
    ほとんどはそのままですが
    稀に監察医にみてもらうものが生じます。

    「先日、23年前、自殺とされていた人が、実は他殺だとわかった事件があった。殺された彼など、さぞや無念だっただろう。そういった無念のうちに死んでいった人たちを救ってあげるのが、私の仕事だった。」

    今日もワイドショーでありました。
    別件で逮捕された人が白状したことで
    10年前の自殺が「妻による保険金殺人であること」がわかったのです。
    上野氏がコメントを述べていました。

    いろんな死を知ることがためになる本でした。
    そんな中で、思ったこと。

    「心中」

    一緒になれなくて心中してしまうカップルですけど
    昔は多かったのにだんだん減ってきているそうです。

    今はインターネットで一緒に死ぬというパターン。

    そんな、世の中の変化なども
    いろいろ考えさせられる本でした。

  • 今回は、心中や愛情の縺れから起きた事件の検死が中心に書かれている。あの有名な「失楽園」の心中シーンは実際にあった心中を著者が検死をし、それをもとに出来上がったものとは驚き。今回は本人がそのつもりはないが誤って死ぬことになってしまったケースもたくさん書かれていて(性的行為で)衝撃を受けた。死ぬ時を自分で決められないがせめて見苦しくなく家族に迷惑をかけない、そんな最期を迎えたい。そう思った。

  • 法医学者による主に情死に絡んだ死体の本。
    昭和の時代は離婚が少ない代わりに心中が多いとか、水死体になると顔が風船みたいに膨らむとかのトリビアが得られる。

  • 上野正彦氏の本なので、もう少し、検死に関して細かい記述があると良かったと思う。
    もっとも、タイトルどおり、監察医が見た死体についての感想なので間違ってはいないが。

  • 死に優劣はない、ということを述べておられた。
    死んだ人をみて、幸せだったろうとか、なんて死に様だ、などと
    講釈するのは生きてる人の勝手なんだな。

    終わりのほうにもあったが、死を語ることが
    おおっぴらで無い風潮だが、等しく誰にもやってくるんだから
    それについて考え、上野氏のような死の在り方を
    よく知る人の言葉を知るのはいいことだと思った。

  • 題のまんまですな
    男女の死体に関わった監察医が
    どんなストーリーがあったのか
    というのを
    ドラマチックに紹介してくれるオムニバス形式です

    男と女の死体・・・
    でもねー
    私としましては幸せな死に方なのでは?
    と思うんですね
    愛し合っているものどうしが
    一緒に死んであの世で一緒になろう
    もしくは
    この人なくして私は生きられないと
    後追いをする・・・
    まぁ自殺というのは罪深いことなのだと
    教えられてきたけれども
    これはこれでありなんじゃないかね

  • 腹上死は春が多いんだって。

    皆さん、気をつけて。

    腹上死のカップル。

    男性が死ぬときは平均46歳(相手の女性は33歳)
    女性が死ぬときは平均42歳(相手の男性は41歳)

  • 2万体の死体を見続けた監察医の著者が
    男女の性について綴ったドキュメント本。

    きれいに化粧をした心中死体。
    商売道具を使った男と女の結末。
    夫婦の秘められたSMプレー死。
    指を切りとらせたマゾヒスト。
    オナニー中の窒息死。
    体から出てきた信じられないもの。
    貪欲なおばあさんの腹上死。
    身元不明の売春婦たち。
    あの有名人たちの検死ファイル。

    などなどこれは↑一部だけど
    中のタイトルは興味を惹くものがたくさん。

    面白かったです!面白いというのもどうかと思うけど(-_-;)
    確かに悲しい死体の話ですね。

  • 僕の教科書。

  • 愛する人と一緒に死ねたら本望ですよね〜でもひとは生まれる時も死ぬ時もひとりなんだよ。
    理不尽に他人に奪い取られた命(死体)はなんとか犯人をあばいてほしいと監察医に語っているのでしょうね。

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著者プロフィール

昭和17年、和歌山県生まれ。京都大学法学部卒業。職業:弁護士・公認会計士。●主な著書 『新万葉集読本』、『平成歌合 新古今和歌集百番』、『平成歌合 古今和歌集百番』、『百人一首と遊ぶ 一人百首』(以上、角川学芸出版。ペンネーム上野正比古)、『光彩陸離 写歌集Ⅲ』、『ヨーロッパの大地と営み 写歌集Ⅱ』、『ヨーロッパの山と花 写歌集Ⅰ』(以上、東洋出版)

「2016年 『万葉集難訓歌 一三〇〇年の謎を解く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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