アメリカが隠し続ける金融危機の真実

  • 青春出版社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413036986

作品紹介・あらすじ

闇の支配者が描く次に起こる衝撃のシナリオ。青い目のジャーナリストがテレビ・大新聞が伝えられない"本当の動き"を暴く。

感想・レビュー・書評

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  • 前半はサブプライムローン問題やリーマンショックについての中盤からは、ロックフェラーやロスチャイルドなどが世界にどのような影響力を与えているか、といった話が中心になります。

  • やや極端に書かれすぎてるかもしれないけど、日本はアメリカの犬であり続けることのリスクについて認識できた。

  • リーマンショックの問題について書かれていますが、内容的には少し偏りが有りますので、あえて手に取る必要もないかもしれませんね。

  • サブプライムローンに始まって多くのデリバティブ金融商品が出回っていて、いまそのツケの総決算をしている所(2009.4現在)だと思います。経済を混乱させないために何百兆円の支援が必要だとニュースに出ていますが、この金額は間違いなく誰かがこの10年間に儲けているものでしょう。

    そうは言っても、この状態を続けていると金融危機が起きてしまうのでしょうから今行われていることは正しいとは思いたいのですが、その裏で多くの事実が隠されていることと思います。

    この本の著者であるベンジャミン氏は、それらの事実について彼のジャーナリストとしての調査をしたうえで、その内容を本に書いてくれていると私は思っています。100%正しいかどうかは分かりませんが、大本営発表に近い、テレビや新聞よりは信憑性があるのではと思って彼の本を読みました。

    以下は気になったポイントです。

    ・今までと異なるのは、信用バブルの崩壊、つまり80年以降、アメリカが進めていた金融自由化そのものが行き詰ったことにある(p21)

    ・銀行やローン会社は、住宅ローン担保証券を売ることで、ローンが完済されるまで何十年も待つことなく、新規のローンを組むことが可能になり、住宅ローンの貸し倒れリスクから逃れることもできるようになった(p29)

    ・住宅ローン担保証券のサブプライム部分と、他のローン(自動車、消費者、中小企業向けローン)を組み合わせてCDO(最無担保証券)を作成した(p31)

    ・日本でも多くの人が利用している住宅ローンも、レバレッジ投資と考えられる、頭金500万円で3500万円のローンを組むことは、レバレッジ8倍(p35)

    ・2007年12月の時点でCDO等の金融派生商品残高は、世界GDPである54兆ドルの10倍の596兆ドルであった(p45)

    ・1960年代まではアメリカの会社社長の平均給与額は、社員の20倍程度であり、アメリカンドリームは健全に機能していたが、今では人口の1%が総資産の40%を所有、男性労働者の給与水準は、1973年をピークに減少(p54)

    ・IMF推計によるサブプライム関連の損失は、2007年9月の時点で2000億ドルであったが、2008年4月では9450億ドルであった、半年で予測は5倍に拡大(p83)

    ・サブプライムローンの核心とも言える、オプションARM(オプション付き変動金利型住宅ローン)の金利変更の波は、2009年4月から来る、最も利用されたのは2005,06年(p91)

    ・2008年のアメリカは、製造業で働く人は10人に一人となり、100年ぶりに「世界一の製造業の生産高を持っている国」の座から降りた年である(p95)

    ・タリバン政権はすでにアルゼンチンの石油会社(ブリダス)と契約を交わしていたため、ユノカルとの交渉は難航、交渉決裂後に911発生(p116)

    ・農産物の取引で財をなしたロックフェラーは、1863年にハリマン等の資本家と協力して、オハイオ州クリーブランドにアメリカ最大の石油精製所を建設、そこで精製した灯油を「スタンダード」という商品名で商品化した(p126)

    ・1911年に反トラスト法でスタンダード石油は7分割されるが、何度もの企業再編を通じて、エクソンモービル・シェブロン・コノコフィリップスがその流れを汲んでいる(p128)

    ・FRBはその成立から現在に至るまで、JPモルガンチェース銀行、シティバンク(ロックフェラー家)、などの大資本が半数以上を占める私的法人である(p131)

    ・2006年3月からM3(現金、預金のM1に、10万ドル未満の定期預金などを加えたM2,同様に10万ドル以上の定期預金、投資信託等)の発表をやめた、これは世界中に流通しているドル供給量をわからなくさせる(p133)

    ・民衆支配の方法として、1)食料の管理、2)暴力(軍事力)、3)情報や知識の管理、である(p147)

    ・日本の官僚制度は、アメリカ流の民営化理論を取り入れてからおかしくなった(p158)

    ・中国ロシアは、石油ガスの決済にドルを使わない手法を取り入れつつある、価格決定方法は非公開であるが、ベネズエラ・スペイン間のやりとり(販売代金をスペインの銀行口座に置く、ベネズエラがスペインから買う場合にその口座を利用)が参考になる(p174)

    ・今後安全な国は、中国・ロシア・インド・ブラジル・ドイツ、一方危ないのは、アメリカ・イギリス・フランス・イタリア・スペイン等である(p186)

    ・アメリカ、ヨーロッパで現在起きている危機は、1930年の金融危機というよりも、1400年のヨーロッパに似ている、新しく開拓できる農地が国内になくなったことで経済システムが崩壊、その後に餓死・疫病・戦争で人口が半減した(p199)

  • 新聞やTVしか見ない人は読んだ方がいいとおもう。裏の仕組みを知ると、物の見方が変わると思うからだ。

    本書に一貫して書いてあることは、アメリカは危ないということだ。今まで聞いたことはあったが、本書を読むと現実味を帯びてくるように感じる。

    IMF,国連,BIS(世界の中央銀行),世界銀行など世の中を牛耳る資本家の悪態を暴く本書。アメリカは金融、不動産で、イギリスは金融だけでGDPの60%以上を占めている。この経済崩壊は目の前にせまっている。
    それまでに、実態のあるものに投資して、自ら手にしていなければならない。銀行の通帳と同じで、金の預かり証ほど危険な物はない。新通貨体制移行の際に、はめられてしまう。

    新たな歴史の転換期に私たちは立ち会うことになるのだろう。

  • 今回の金融危機を契機としてアメリカ・ドルの基軸通貨制が崩れた。新たな世界通貨にバトンタッチ。。。という主張もありである。数年後、著者の言うとおり、ドル紙幣は骨董品にならざるを得ないのだろうか?

  • 2009/10/23
    特にコメント無し

  • 深くはないが、読み物としては面白い。
    アメリカやUSドルの危うさや過去の悪事が分かる。

    ただし、どこまでが真実かの判断はリテラシーが問われる。

  • 値段の割に内容が薄いです。立ち読みでもOK。
    CDOとかCDFについて理解しているひとは読む必要はないかな。
    テレビや新聞の報道しか見てない人は読んだ方がいいでしょう。

  • 基本的にいろんな人、サイトから参考判断するほうですが、ほぼ真実だと思います。
    人間ってなんなのでしょうか。。

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著者プロフィール

1961年カナダ生まれ。ジャーナリスト。上智大学比較文学科を経て、カナダのブリティシュ・コロンビア大学卒業。米経済紙『フォーブス』の元アジア太平洋支局長。著書に、『日本がアルゼンチン・タンゴを踊る日』(光文社)、『メルトダウンする世界経済』『闇の支配者に握り潰された世界を救う技術』シリーズ(イースト・プレス)、『分断される世界経済』『戦時体制に突入した世界経済』(清談社Publico)、『一神教の終わり』(秀和システム)、『破滅する世界経済と日本の危機』(かや書房)など多数。

「2023年 『ディストピア化する世界経済』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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