「人に頼りたくない」のも「弱みを見せたくない」のもあなたが人を信じていないからだ

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  • 青春出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413038928

作品紹介・あらすじ

20代、30代には、仕事や人間関係で満たされない思いをしている人が少なくありません。そんなさびしい人生を楽しくするコツは、「合理性」で行動するのをちょっとだけやめて、周りと心の“貸し借り”をしていくこと。これからの時代に問われる「自分も相手も喜ばせる生き方」とは?

感想・レビュー・書評

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  • どちらかというとプライベートな場面での人への頼り方など、精神心理的なものを求めて読んだのだが、完全にビジネス書だった。
    社内でどのように人に頼り頼られながら信頼を勝ち取るべきかを知りたい方には良いと思う。

  • <感想>
    他者に頼ることについて著者の経験から書かれた本。脳科学や哲学などの学術的な内容を想像していたので、求めているものと違った。

  • ”小倉広さんの新刊。背表紙タイトルで目が釘付けになって購入し、その日のうちに一気読み。
    今の自分が、出逢うべくして出逢った一冊。


    「はじめに」に書かれていた次の2つのフレーズが強く心にひっかかった。

     「人に甘える。借りをつくる。それは、ご恩返しを決意することです」
     「つまりは、人と深くつながっていくことを覚悟することです」

    【ご恩返しの決意】と【深くつながる覚悟】、いまは全然足りていない。


    そして、もう一ヵ所、響いたのがアドラー心理学 ルドルフ・ドライカース氏の言葉。

     「人間はもともと不完全な生き物で、完全な人間などいない。なのに、多くの人が、自分が完全なふりをする。だから、そこに負い目や苦しみが生まれるのだ」
     「自分が不完全であることを、認める勇気が必要だ」

    苦しさの原因は、不完全だと認めないから。
    こんなにできないことだらけなんだから、もっと開示すればいいじゃないか。

    一人で悩んでたって状況は改善しない。
    みなを信じたうえで、弱みも見せ、できていないことをオープンにし、みなを頼り、借りをつくって…。

    ここで湧き上がった気持ちを行動へ。
    そのための決意と覚悟として、この感想を載せておく。


    <読書メモ>
    ★人に甘える。借りをつくる。それは、ご恩返しを決意することです。
     借りをつくり、それを返す。ギブ&テイクの打算的な関係ではなく、善意と思いやりを互いにやりとりする。つまりは、人と深くつながっていくことを覚悟することです。(p.5)
     #「ご恩返しを決意」!「人と深くつながっていくことを覚悟」!!

    ・中村さんの生き方は、「10の借りをつくってマイナス10になったら、相手にプラス10の
    お返しをする」というものです。それは例えるなら、自分と相手がそれぞれシーソーの両端に乗って、パタンパタンと漕ぎ合っているような関係です。(p.25)

    ★「人間はもともと不完全な生き物で、完全な人間などいない。なのに、多くの人が、自分が完全なふりをする。だから、そこに負い目や苦しみが生まれるのだ」
     (略)アルフレッド・アドラーの後継者であるルドルフ・ドライカースはそう前置きした上で、「自分が不完全であることを、認める勇気が必要だ」と説いています。(p.31)

    ・他人から応援されている人は、他人を応援している。他人から助けてもらえる人は、他人を助けている。そうやって人間関係はつながっていくものなのです。(p.58)

    ★姉が送ってくれた味噌漬けは、私にとって単なる味噌漬けという物質でしかなく、その後ろにある姉の「気持ち」などは、私の目にまったく入ってこなかったのです。
     それは私の「心のアンテナ」が低かったからだと思います。(p.68)
     #贈る側の気持ち と 心のアンテナ

    ・もしも、つくってしまった「借り」に対して、いつも以上の努力でリカバリーというお返しができたなら、自分を許してあげてほしいのです。(p.76-77)

    ★そして、「こんなにギリギリになるまで何も言わないなんて、自分たちは頼りにされていないのだろうか」と思わせてしまっただろうということにも、思い至るべきでした。
     私は最初から素直に周囲を頼ればよかったのです。そうすれば、もっと深い信頼で結ばれたチームワークが生まれていたかもしれません。(p.99)

    ・自ら借りをつくっていく。それはさびしい人生から抜け出し、人と深くつながっていく豊かな人生を送るための絶対条件です。そして、人と深くつながっていくことでビジネスもプライベートも充実したものに変わっていく。(p.104)
     #あぁ…。

    ・見返りを期待する関係は、単なる取引関係です。取引が終われば、関係も終わり。お互いの間には何も残りません。
     でも、心をやりとりすれば、相手への尊敬や思いやる気持ちが生まれます。だからこそ、人と人が深くつながっていけるのです。(p.114)

    ・ご恩をいただいたから、こちらもご恩を返したい。その気持さえあれば、どんな形でも構わないのではないでしょうか。不格好でも、言葉足らずでもいいので、まずは気持ちを行動に変換してみる。(p.119)

    ★それを聞いた橋本さんは、「いつか自分も、誰かにこのご恩を返そう」と決意したそうです。(p.123)
     #あー、そうだったんだ。

    ★若い頃は誰もが未熟です。だから、力のある人に助けを借りるわけです。
     それを返すためには、自分も同じように力のある人間にならなくてはいけません。「借りを心に刻む」というのは、「この借りを返せるだけの力をつけるまでの間もそれを忘れない」と決意することでもあるのです。(p.131)

    ・「人ではなく、立場を敬いなさい」(p.147)
     #森信三先生の教え。

    ★生きているうちに結果が見えないことに努力できる人は、他の人が手にできないような心の豊かさを得るのだと確認しました。(p.156)
     #橋本博司さん!

    ・大事なのは、常にご恩返しをするつもりで、心のアンテナを高く掲げていること。そして「これもご縁だ」と思ったら、迷わず動くことです。
     偶然の出会いを、素直に受け入れればいい。それが少しでも多く社会に借りを返すために必要なことではないでしょうか。(p.178)
     #共感。出会ったから。出会ってしまったのだから。

    ・あなたには「メンター」や「師匠」と呼べる人がいるでしょうか?(p.181)

    ・人は自分よりも大きな存在に出会った時、「敬」の感情が沸き起こります。そして同時に「恥」を知るのです。(p.187)
     #★「恥」が強すぎてつい距離をおいてしまう。もっと近づき、もっと学ぶこと。

    ・社会心理学者 E・P・ホランダーが提唱する「信頼構築理」というリーダーシップ論も… (p.202)

    ★美しい上に、人様のお役にも立てる。こんな人生を送れたら最高でしょう。
     しかし、最初から蝶の姿で生まれて来ることはありません。必ず最初は醜くわがままな青虫の姿で生まれてくるのです。(p.210)
     #★青虫理論「自分の欲を、とことんむさぼり食ってみればいい」

    ・「人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える。しかも一瞬早すぎず、一瞬遅すぎない時に。しかし内に求める心なくば、縁は生ぜず」(p.213)
     #森信三先生の言葉。→ ★本書こそ、一瞬早すぎず遅すぎない今に出逢うべき本だったと思う。

    ★「これ以上はないだろう」というどん底まで落ちた時、私はようやく真剣に自分と向き合うことを始めました。「この状況を乗り越えるには、自分が変わるしかない」(p.218)

    ・ファーストペンギンになりなさい(p.219)

    <きっかけ>
     息子の高校訪問帰り、書店で背表紙に書かれたタイトルに目がくぎづけに…。
     購入し、その日のうちに一気読み。”

  • 【由来】


    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】


    【目次】

  • 人に頼り、きちんと恩返しをすることで、よりよい明るく前向きな人間関係を作り、ひいてはより良い世の中に変革していこうという考え。

    ありがとう。ごめんなさい。
    傲慢な自分との決別。

  • 「貸し」「借り」の関係を脱却し、ギブ&ギブの人間関係を築けたら、素晴らしい人生になりますね。ほっこりした温かい気持ちになれる本です。

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著者プロフィール

小倉広事務所代表取締役 心理カウンセラー、エグゼクティブ・コーチ、組織人事コンサルタント。
大学卒業後、株式会社リクルート入社。組織人事コンサルティング室課長など企画畑を中心に11年半勤務。ソースネクスト株式会社(現東証一部上場)常務取締役、コンサルティング会社代表取締役を経て現職。 リクルート社在職中の昇進うつを機に心理学と心理療法を学び始める。日本アドラー心理学会正会員、日本ゲシュタルト療法学会会員。現在、研修講師として年間300回登壇し、一年先まで予約が取れないほどの人気を博している。 著書に、『任せるリーダーが実践している 1on1の技術』『任せる技術』(日本経済新聞出版)『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』(ダイヤモンド社)『もしアドラーが上司だったら』(プレジデント社)など多数。著書発行部数累計は100万部超。

「2021年 『コーチングよりも大切な カウンセリングの技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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