バカに見える日本語 (青春新書インテリジェンス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413043540

作品紹介・あらすじ

何気ないひと言から、知性が疑われます。"バカに見える"その理由とは。

感想・レビュー・書評

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  • まあ確かに~「みんな言ってます」ではなく,具体的に人名を示す。根拠のなさを「みんな」でごまかさず,「~という理由です」という習慣をつける。「昔からこうだから,これでいいんだよ」ではなく,なぜいま現状維持しているのか事情を話しておく。「そんなの自分で考えろ」ではなく,自分で考えを部下に述べる。上司は部下に対して,わからないことには「わからない」と言ったほうがいい。「そんなこと,わかりきった話」で逃げずに,説明できるところまで説明する。「君にも,そのうちわかるよ」ではなく,損得で説明する。「部長がこういう考えだから」ではなく,「部長はこういう考えで」として,あとに自分の意見を添える。ニュースや報道などの情報は鵜呑みにせず,疑ってかかる。テレビやネットの話を話題にしたいのなら,本で検証してから。ビジネスでデータを示すとき,「気がします」「思います」は禁句。ビジネス文書,論文で,主張をするときは「思います」ではなく,「考えます」。「なんか」をやたらと連発しない。「ていうか」を反論の前ふりで使うのは曖昧な言い方で,知的とはいえない。「本当の自分」は,どこにも落ちていないと考える。「自分探し」ではなく,大事なのは「自分づくり」。1対1の場面で,相手に尋ねられたら,「私?」「僕?」と聞き返さない。カタカナ用語は多用せず,誰にでもわかる日本語に言い換える。「いちおう」「とりあえず」は,安易に使わない。「俺はいいんだよ。でも,まわりは嫌だと思うよ」と遠回しに非難するのではなく,論理的に説明したほうがいい。「君のために言っている」は,本当に部下や後輩を思っているときのみ許される。「私って,おっちょこちょいな人だから」ではなく,「私って,おっちょこちょいなところがあるから」。人はそんなに他人に興味がないと知っていれば,「私って,○○じゃないですか」という言葉は出てこない。人に何かを勧めたいときは,「絶対気に入る」ではなく,根拠を挙げる。「よくわからないんですけど」は,「お前の説明が下手だ」と言っているようなもの。「よくわからないんですけど」ではなく,「ここが私には納得できません」。「どこがいいのか,さっぱりわからない」は,他人の価値観を認めない意識の表れ。気に入らないときは「意味わかんない」ではなく,反論する。「つまり,どういうことですか?」を言う前に,わかる努力をしたか考えてみる。「犯人は○○に決まっている」ではなく,「私は,○○さんを怪しいと思うけど」。嫌がる人に,「みんなでやろうとしているのに,なぜ一人だけ嫌がるんだ」と言ってはいけない。相手の話がおかしいと思っても,「でも」「だって」と会話を切断しないこと。「でも」と言う前に,相手の意見を受け入れたうえで,「その考えを主張するには,こういうデータが必要だ」と反論する。「話は違うんだけど」は,相手の話をひととおり終わってから。同じような話をつづけるときは,「付け加えると」「見方を変えると」。「そういえば,この前~」と人の話に割り込むのではなく,人の話を聞く姿勢を見せる。「行けたら,行きます」は,立場が上の相手には使わない。行けない可能性が高いのなら,「本当は行きたいのですが」と断ってから事情を話す。相手が知らないことを無知と思うのではなく,どんな人たちが知っている話なのかを説明する。新しい情報は自分で整理することで,「これ,流行っているんですよ」と言ってバカにされることがなくなる。改革を提案するとき,「このままでは会社は取り残されます」という脅し文句は使わない。上司に使う言葉は「期待してます」ではなく,「楽しみにしています」。上司の仕事に敬意を表したいなら,「勉強になりました」。ほめることは評価すること。目上の人相手のほめ言葉は不快に思われることもある。部外者の立場から,安易に「頑張ってください」とは言わない。「頑張ってください」ではなく,「応援しています」なら問題ない。「ヤバくないですか」は,プラスの意味でもマイナスの意味でも使わない。「フツー」ではなく「悪くない」と言い換え,その説明づけを考えることで,論理力が育つ。人にわかりやすく伝えるには,直接話法ではなく,間接話法で。「あるものが必要です,あるものとは」式のしゃべり方は,ここ一番のときに使うにとどめる。「あがり,お願い」ではなく,「お茶ください」。「仕事をやらさせていただきます」ではなく,「仕事をさせていただきます」。「自分のブログが評判なんだ」式のブログ自慢はしない。「そんなもんだよ」ではなく,「残念だったね」「よくやったね」を使う。おせっかいをうっとうしく思っても,「そんなこと,わかっているよ」とは言わず,「うん,気をつけるよ」。相手の話を最後まで聞くようにすれば,「だから」は言わなくてすむ。「だから」は,上から目線の反発を買いやすい言葉だと知っておく。「いまの若者は」「○○人は」などと口にしそうになったら,先入観からの決めつけでないかと疑ってみる。「幕末の志士は」式の話をする余裕があれば,もっと歴史書を読んだほうがいい。「政治家は自分のことしか考えていない」と言いたいなら,そうなった理由を語る。「演歌は日本人のふるさと」ではなく,「私は演歌が好きだ」と言えばいい。「これだから,日本人はダメなんだ」は,たとえ内輪の談笑でも言わない。「弱者の立場に立って考えたら」を議論の切り札にしない。「地球環境のために」は,よほど検証しないかぎり,使わない。「もっと泥まみれにならなきゃダメだ」ではなく,「もっと頭を使え」。「こういうタイプ好きでしょ」ではなく,「この人のどこが好みなの?」と聞く。「まじっすか」ではなく,「ここが疑問です」「驚きました」。「ソッコー」「とっとと」は,部下や後輩の前で言わない。「かわいい」「スゲー」以外のほめ言葉を使うと,知的に見える。「なにげに」ではなく,「なにげなしに」が正しい日本語。「あの人はすごい」ではなく,「すごい」を別の語彙に言い換える。「あの人はすごい」理由をはっきりさせる。「むかつく」を口グセにしていると,その場も,自分の感情も荒れていく。「上司がバカだから」で,自分が評価されることはない。「こんな仕事,やってられないよ」と言うのではなく,仕事をこなすことが信頼につながると考える。本当に独立する気がある人は,秘密事項にしておくもの。「意地悪言わないでください」はNG。せめて「お手やわらかにお願いします」。「わからないから,教えてください」ではなく,「ここがわからないから,教えてください」。「君にはわからないだろうけど」は,理解を求めているようでいて,じつはケンカを売っている言葉と心得る。「どうせ私はバカだから」と開き直らず,「私はあなたのように,頭がよくないから」と切り返す。たとえ睡眠不足でも,「昨日,寝ていないんです」は禁句。「前は,こう言ったじゃありませんか」ではなく,「以前はこう言われたのですが,状況が変わったのですか」。「そこを何とか」と情に訴えるより,相手の喜ぶ条件を提案する。~済まないと思いながら各単元のポイントを書き出してみた。本当にバカみたいな発言をする人は多い。本人は気が付いていないんだろうけど。著者は1951生まれで,同窓の先輩です。学生と話していると苛々するんだろうなあと同情します。1時間ちょっとで読める軽い本です。値段も軽いな

  • 10年以上前に出版された本なのに、今でも通る内容です。私の回りの人達そのもの。かく言う私もつい使ってしまう例ももちろんあった。自戒!職場の「やばい」連発女とは距離をおいています。

  • ほぼ想像通りの内容で目新しさはなかった。

    以下、クスッと笑えたり、自分もつい言っていそうなものをメモ。

    ・みんな言ってます
    ・テレビでこんなこと言ってた…本で検証してから話す。またはネットなら情報の出所を明らかにして話す。
    ・私はいいんだよ。でも周りは嫌だと思うよ。…遠回しに非難するのではなく、論理的に説明する。
    ・あなたのために言っている
    ・行けたら行きます

  • 自己啓発
    ことば

  • ビジネスや公の場にはそぐわない言葉ですね。真面目に読むか、あるある風に笑い飛ばすか、行ったり来たりしながらでした。
    相手があっての、何らかの意思を伝えるためのものですからね、言葉って。

  • ロフト行き

  • 仕事で使うと、バカというか仕事ができなさそうに見える日本語のまとめ本。
    言葉自体は変化していくものだから、一概にこの言葉はダメというのはないのだろうけど、やはり仕事言葉でない言葉を多用するのはビジネスマンといてはNGだろう。
    後は、自分と相手の立場の違いや、相手の気持ち、立場、価値観、知識量などに配慮せず、自分中心に思われがちな言葉を使うのも、仕事において信頼を得にくくなるだろう。
    言われてみれば当たり前のことばかりだが、意外にハッとさせられる。
    特定の言葉の良し悪しではなく、聞く人に配慮した話し方を心がけようと思う。

  • バカな話し方してるな、俺。
    決めつけ言葉だったり、安易な言葉だったり…。自分の言葉使いを見直すきっかけになりました。

  • 著者が気になる言葉とその理由を書いた本。
    時代の流れで日本語が変化しているのではないかと思うところがありましたがそこそこ良い本です。

  • 友達同士で交わされる言葉はとそれが通用しない場があるという事を知らない人が増えているような気がする。
    そういう自分も、ついバカみたいな言葉を使っていることが多いのかもしれない。

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著者プロフィール

樋口 裕一(ヒグチ ユウイチ)
作家、小論文専門塾「白藍塾」塾長、多摩大学名誉教授
作家、小論文専門塾「白藍塾」主宰、多摩大学名誉教授
1951年大分県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。多摩大学名誉教授。小学生から社会人までを対象にした通信添削による作文・小論文の専門塾「白藍塾」塾長。
著書に250万部のベストセラーになった『頭がいい人、悪い人の話し方』(PHP新書)のほか、『小論文これだけ!』(東洋経済新報社)、『読むだけ小論文』(学研)、『ぶっつけ小論文』(文英堂)、『ホンモノの文章力』(集英社新書)、『人の心を動かす文章術』(草思社)、『音楽で人は輝く』(集英社新書)、『65歳 何もしない勇気』(幻冬舎)など多数。

「2022年 『小論文これだけ! 人文・文化・思想・芸術・歴史 深掘り編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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