人に強くなる極意 (青春新書インテリジェンス)

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  • 青春出版社
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レビュー : 257
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413044097

作品紹介・あらすじ

どんな相手にも「ぶれない」「びびらない」「怒らない」――。ビジネスでも人生でも、人と相対したときにどう振る舞えるかが結果を大きく左右する。いつでも最高のパフォーマンスをするには、どんな心持ちでいることが重要なのか。外国の要人、日本国首相、そして特捜検察などに対してギリギリの交渉力を発揮してきた著者が、現代を“図太く”生き残るための処世術を伝授する。

感想・レビュー・書評

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  •  ここ最近、ウクライナにおけるクリミア情勢が緊迫しています。様々な見方があるとは思うのですが、どうにも日本国内での報道は「欧米の立場でしか伝えてくれていない」と感じることも多く。もちろんロシアの「力による現状変更」とのやり方を認めてはいませんが、どんな形であれ双方の立場からの「情報」がほしいな、と。そんなこともあったのか、ロシア情勢にイロイロな意味で通暁されている方のこちらを思い出しました。

     “中国が潜在的脅威だという見方は甘い。日本にとって、中国は顕在化した現実的な脅威である。”

     近未来の混乱を想定して、日本人が“生き残るためのノウハウ”をまとめた一冊となります。といっても、堅苦しい感じではなく、身近な例を題材にしながら、わかりやすく述べられています。

     構成は全てで8章、「怒らない」「びびらない」「飾らない」「侮らない」「断らない」「お金に振り回されない」「あきらめない」「先送りしない」。その各章ごとに佐藤さんの推薦本も載っていて、ちょっとお得な気分にも。また、佐藤さんご自身の視点を俯瞰するにもちょうどよく、導入本的にも使えるかな、とも。

     “TPPの本質は対中国を睨んだ環太平洋諸国の経済・軍事同盟”

     クリミア問題に限らず、各国のエゴがぶつかり合い、権益担保いのために軍事衝突も辞さない時代に入りつつあると感じています。これは、まごうことなき“帝国主義時代”の再来ですが、、その中で日本はどう立ち回っていくべきか、そんなヒントがちりばめられているかと。

     古代ローマの例を見るまでもなく、古来より経済と安全保障は分かちがたいものです。先の大戦後、国防の意識が希薄なままで来れた日本が、むしろ特異な存在なのかなと、そんな風に感じた一冊です。

  • ・おこらない →自分が何に怒っているのかを書き出す
    ・びびらない →相手を知る
    ・飾らない
    ・代理体験→読書や映画で体験する

  • 本書は「近未来、日本が大きな変化に巻き込まれることを想定したうえで、われわれ一人ひとりが生き残るには、どうすればよいかというノウハウを記している」(P3)
    実社会でうまくかわしていくにはどうしたらいいのか、元外務省に勤務していた頃の話を交えて経験豊富さからの極意を伝授。

    しかし、鈴木宗男事件で検察にとらえられていた時のことを話題にし、鈴木さんを裏切ることはできなかったなどと弁解がやたらと出てくるのが気になった。
    「もしも、検察の圧力に屈して嘘の証言をしていたら、拘置所を出た後も一生、鈴木さんの顔をまともに見られないし、スズキのバイクを見ただけで憂鬱になったかもしれない」(p186)と、義理堅いお人柄なのでしょうか。
    実体験の例として蒸し返したのでしょうけど、言い訳がましいのがなんとも…。

  • 人に強くなる極意として8つを挙げている。怒らない、びびらない、飾らない、侮らない、断らない、お金に振り回されない、あきらめない、先送りしない。どれも人に対する意識としては基本的なことだけれども、外交官として実績のある著者があえて主張するのだから面白い。エピソードを踏まえて主張しているので分かりやすい。すごくためになる。

  •  近い将来に日本に何が起きるかと言うことを、筆者は2つ点を指摘する。

    ・グローバリゼーションの本格化
    ・国家機能の強化

     この二点に関しては筆者の他の著作に詳しい。特に二点目の指摘は代表作「国家の罠」に詳しい。


     弱肉強食の新自由主義がはびこる世界を生き残るには、個人として人間力を強化することが必要だ。その人間力を次の8つのテーマで記す。

    ・怒らない
    ・びびらない
    ・飾らない
    ・侮らない
    ・断らない
    ・お金に振り回されない
    ・あきらめない
    ・先送りしない

     読んだ中で思うことを書いていきますよ。

     まず、「怒らない」の章から。

     「怒らない技術」とか、イライラしないのが生きる上で大事、って本が一昔前に流行ったように思う。

     怒ると疲れるし、ストレスたまってよくない。俺だってブチ切れて怒鳴り散らすことなんて、めったにと言うか全くないよ。鷹揚な山中さんだよ。

     この怒りと言うもののパターンが次のように分析されている。

    ・神がかり的な怒り:突然に理不尽に怒り出す。情緒不安定なので、こんな人は避けるべき。

    ・人を守るための怒り:人を怒るところを違う人に見せることによって、実際にはその人を守るために怒っている。

    ・動きを止めさせるための怒り:人は怒鳴られることによって頭が真っ白になり動きが止まる。危険なことをやっている人を怒鳴りつけることで動きを止めさせる。

    ・ショートカットさせるための怒り:怒ることによって止まっていた状況を進めさせる。あの人が怒ってるから早くやろう、みたいな。

     怒らないことは重要だ。怒ってばかりの人からは人が離れていく。

     しかし、怒らなくてはいけないときに怒れないことは危険である。怒られなかったほうは「これでいいのか」と勘違いして、再びミスを繰り返す。

     できる人と言うのは頭がキレる。

     そこで怒らなければならない、なぜ自分が怒らなければいけないのか。

     それをわかったうえで怒るというのは大事だということがわかった。うん、重要。

     怒らなくてはならないときに怒れる人になりたい(と思った気弱な山中さんだった)。


     次に「侮らない」で少しコメントを。

     「侮らない」という言葉をみて、辻村深月「凍りのくじら」のセリフを思い出した。

     「あんまり人の脈絡のなさを舐めないほうがいい。
     どうしてそうなるのかわからないという原理、矛盾だらけの思考で人はあっさりと動くよ」

     あんまり人を侮っていると、なぜそうなるのかわからないことで人は反撃に回る。

     人も、会社も、組織も、国家も侮るなかれ。侮りは慢心を生み足をすくわれますよ。


     最後に「先送りしない」

     わかっちゃいるけど先送りライフ満喫中のワタクシです。

     資格の勉強するぞ!←続かない
     
     英語の勉強するぞ!←やらない

     これに関してはどうしても無理です。

     目標は複数設定し、期限を設けて、紙に書きだすこと、って言っても無理なものは無理だからしょうがない。

     そうやって俺の人生進んでいって、いつか後悔するんでしょうね、わかります。


     以上、そんなレビューでした。

     佐藤優の新書本は考えさせられること多く、新しい発見を得られるので、オヌヌメです。

  • 日本が大きな変化になるにつれて、一人一人が世の中でいかにどう生き残っていくかをテーマに佐藤優さんの立場から語っている。各章は「怒らない」、「飾らない」、
    など8種類の「○○ない」でノウハウを学びます。
    「標準的な努力ができる人なら確実に実行できる」と書かれていますが、外務省出身ということもあり、所々に政治や外交にまつわる話が出てくるため、なんとなく親近感がわかず、距離を置いてしまいました。
    各章では、「こうしたほうが良い」と提言したあと、その根拠として、著者の経験談を交えて展開していきますので、特に心理的・医学的なものはありません。
    わかりやすい文章ですが、個人的にはこういう考え方もあるんだなということで参考になればと思いました。

  • さすが佐藤先生。
    最近買ったと思ってたが四年前の本だし、結構前に買っていた。色々示唆に富んだ実用書

  • 怒らない。どんな怒りかたか違いがあること。メタ認知により冷静になること。
    びびらない。びびる相手をよく観察すること。相手の状況を理解できるとびびる必要はなくなる。
    飾らない。自分を大きく見せる必要はない。
    侮らない。畏れの気持ちを持つこと。
    断らない。自分の力量を知り、明日延ばすことができる仕事は今日しない。仕事のメリハリをつけること。
    お金に振り回されない。お金を貯めることが重要なことではない。
    あきらめない。目標と執着を区別すること。目標は終わりをイメージできるものに。
    先送りしない。仕事を時間軸におとしこむこと。

  • 1 よい物語で疑似体験をする
    普通の社会人に経験できることは限られているので、小説や映画をみるといい。それらを通して代理経験できるという事。実際に体験しなくても本当に良い本や映画に触れることで疑似体験できる。特に喜怒哀楽を描いた作品で登場人物の内面や葛藤があらわになっているもの。
    ⇒小説か映画月1本見る

    2 いくらあっても満足できないのがお金の本質
    お金には「限界効用逓減の法則」が当てはまらないということ。普通、腹いっぱい飲み食いすれば満たされることで欲望が減少するがお金は違う。100万円手にすれば1000万円、次は1億円が欲しいと際限がなくなる。つまり「限界効用が逓減しない」ということ。これがお金の怖いところで麻薬に似ている。
    ⇒気を付ける

    3 お金を受け取ることで主従関係ができあがる
    人間には「返報性の法則」と呼ばれる心理があり、施しをされるとお返しをしたくなる。タダで物を受け取るとそこで主従関係が発生するということ。田中角栄が強固な派閥を作ったのもそれによる。
    ⇒これからも返報性の法則をやっていく

  • 人は人との関わりなしに生活することはできない。
    また、仕事や交渉事で、どんな相手にもぶれない、びびらない、図太い人になれる頭の使い方ができれば、心にも余裕が生まれるはず。

    外務省時代は、外務省主任分析官として活躍し、在ロシア連邦日本大使館に勤務していたころは、ロシアとの外交の最前線で活躍した経験を活かして著書。

    『人に強くなる極意』として挙げられているのは、怒らない、びびらない、飾らない、侮らない、断らない、お金に振り回されない、あきらめない、先送りしないの、8項目。

    ただ、もちろんここに挙げられているものも、時と場合、使い方や場面によって使い分ける必要がある。

    例えば「怒る」とは、いわゆる「キレる」のように反射的に怒ることと、相手をフリーズさせて危険を回避させるための怒り、戦略的に芝居として怒ることの3つに分けられる。

    キレた相手には、神が降りてきたと思って距離をおくしかないが、残りの2つの怒りは、時と場合によって、必要な怒りとなる。

    著書の中で、判断が速い人は直感的に判断していると思われるけど、普段からいろんな場面を考えていたり、シミュレーションしていたりするからこそ、速い判断ができる。判断が遅い人ほど、後で訂正があったり、間違えたりすることが多い。とあった。

    日本人は、熟考したり、周りの雰囲気をくずさないようにタイミングを計ったりすることもあるけど、いつでも判断できる頭の回転も普段から使っておかないと働かない。

    『人間は考える葦である』と言ったパスカルも、人間は考えずにはいられない。みたいなことを言っていた。せっかく考えるのなら、ポジティブに、実になる思考を心がけて、人に強くれるように意識してみよう。

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著者プロフィール

作家。元外務省主任分析官。

「2021年 『美術は宗教を超えるか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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