「正論バカ」が職場をダメにする (青春新書インテリジェンス)

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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413044639

作品紹介・あらすじ

「この仕事、意味があるんですか?」「そのやり方、効率悪くないですか?」「もっとロジカルに考えましょうよ」「他社でできることが、なぜウチではダメなんですか?」……今どきの職場で「自分は正しい!」を押し通そうとする人々が急増する中、人も仕事も「正論」「論理」より「感情」で動くことを豊富な事例とともに解き明かした、すべてのビジネスパーソン必読の一冊!

感想・レビュー・書評

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  • 「正論で人は動かない、人は感情で動く」この言葉に激しく同意して軽く流し読みした。

    仕事などのコミュニケーションで、正論が全てではないのは確かだ。
    お客との交渉や仕事の円滑化、部下を含めたチーム内のモチベアップ、社内コントロールのためにも、共感力と正当な評価などを意識してやっていきたいと思う。

    仕事で命令的、論理的なコミュニケーションに頼ってる人は一度手に取ってみることをおすすめ。

  • 日本の業務の進め方についての考察。コミュニケーション、コンテクスト重視であるため、ロジカルであることは、順位としては高くない、という特徴の話が中心。
    言ってることは分かるが、ただし『正論バカ』は、そういうことを分かっていないし、説得しても、なかなか聞かない。
    『正論バカ』対策に関して弱いのは残念。

  • 日本人は実利より、名誉を優先させ、体面を重んじる。だから、露骨な競争により、勝敗を決し、敗者の体面が汚されるような事態を避け、同調性につながる。
    だから、どれだけ正当性があり、実利につながる正論でも体面や名誉を軽んじるものは敬遠、忌避される。
    ここが欧米との違いであり、日本人がディベートが苦手な背景である。
    つまり。日本人のリーダーは結論を出せる人ではなく、みんなの関係を維持する調整役が求められているのだ。
    その価値観の違いを踏まえないと、組織は機能しない。
    相手と異なる価値観を持っていることを前提に、声掛けや適度な甘えなどにより、良好な人間関係を築くことが日本的組織においては有用である。

  • 職場の人間関係を考える人におすすめ。

    【概要】
    ●人も職場も感情で動く。仕事がうまく進むかは人間関係で決まる。
    ●職場のコミュニケーション
    ●正しい理屈がなぜ通用しないか
    ●説得力を高める心理学
    ●相談上手のコミュニケーション
    ●信頼関係が高まる法則

    【感想】
    ●ロジカルシンキングは日本に合っていないことがわかった。
    ●正論がまったくダメなわけではなく、それ以上に感情論を考慮する必要がある。
    ●論理的思考の必要性若しくは重要性を説いている本が多数ある。これら多くの本を読めばいろいろな意見があるのだということがわかるが、どの本の内容も一理ある。
    数多くある考え方のうち、今の自分がおかれた環境に最も適した手法は何か。それをよく考えて用いる必要があるのだが、それが難しい。

  • おじさん著者による、おじさんの溜飲を下げたいだけの本。
    日本のおじさん達が抱く「最近の若い奴らはよぉ」という呪詛と苦悩が業間からにじみ出ています。
    日本的おじさんになりたい若い人は読んでもいいのでは。

  • 特定の人を思い浮かべつつ読んだ。率直に言って面倒臭い。自分もロジカルだけでは人は動かせないことは理解しているつもりだが、相手があまりにも理不尽な動きをしてくると、さすがにイライラが抑えられなくなってくる。
    しかし、辛抱強くやるしかないのが現実。本当にキツイ。

  • この本の書いてあることを鵜呑みにしてはいけないが、参考にすべきことは多い。

    大切なことは、相手にとって快適な存在になること。
    当たり前だけど、難しいだけに、気をつけなくてはならないこと。この本はそれを教えてくれます。

  • 日本人の思考がとてもよく分かります。勉強になりました。

  • 何が言いたかったのだろう?がこの著書を読んだ率直な感想。
    私はこの著書で言う所の若い人に該当するのだろう。
    このレビューの冒頭ですでに日本的なコミュニケーションをすることを諦めて、場の空気や雰囲気を壊している。
    欧米から輸入されたロジカルシンキングという考え方、欧米諸国に対しての劣等感。
    はたして、そうだろうか?

    少なくても私は、場の空気を捨ててある程度合理性を持っていたほうが楽だから、ツールとして使っているつもり。

    ただ、あとがきにもあるように、著者の失敗談から得た知見であり、若い人に向けてのメッセージであることがわかる。

    ロジカル、合理化いいけれど、素養として持ってる美徳も良いものだよ?

    きっと著者はこんなことが言いたいのではないかな?と思った。

  • 正しいことを言っているのに周りの人に相手にされなかったり煩がられたりする人はどこにでもいるものである。
    自分の中で納得できずにモヤモヤしている人は本書を読んでみると、客観的に自分を見つめ直すことができるのではないだろうか。
    本書では論破すること、ディベートにも否定的であり極端な面もある。
    仕事の場ではロジカルな意見も必要なときもある。
    ただ仕事上ではここで言う情緒的コミュニケーションも心がけたほうがよいだろうしバランスが大切だ。

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著者プロフィール

榎本 博明(えのもと・ひろあき):1955年東京生まれ。東京大学教育心理学科卒業。東京都立大学大学院心理学専攻博士課程中退。心理学博士。川村短期大学講師、 カリフォルニア大学客員研究員、大阪大学大学院助教授等を経て、現在MP人間科学研究所代表。産業能率大学兼任講師。著書に『〈自分らしさ〉って何だろう?』『「対人不安」って何だろう?』『「さみしさ」の力』(ちくまプリマ―新書)など。

「2023年 『勉強ができる子は何が違うのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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