「理系」で読み解くすごい日本史 (青春新書インテリジェンス)

  • 青春出版社 (2019年3月2日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784413045650

作品紹介・あらすじ

歴史は「理系」の視点で読み解くと、思いもよらない発見がある! 人類史の奇跡といわれる日本の近代化の基盤をつくった江戸の都市設計力、最先端のハイテク高層建造物・東京スカイツリーが取り入れた1300年前の法隆寺五重塔の耐震建築技術など、縄文・弥生時代から現代まで、歴史を変えてきた日本の理系力、世界をリードしてきた日本の底力が明らかになる一冊。

みんなの感想まとめ

歴史を「理系」の視点で探求することで、日本の魅力や独自の発展を新たに発見できる一冊です。日本人の真面目な物作りの歴史や、江戸時代の都市設計力、さらには現代の建築技術に至るまで、さまざまなエピソードが紹...

感想・レビュー・書評

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  • 平和な島国日本人が一所懸命、真面目に物作りをした歴史を知ることが出来た。
    その中でも徳川家康が何故関東平野に居続けたのかもっと知りたいと思いました。

  • ●科学博士の書評指数:
    楽しみ度:★★☆☆☆
    共感度 :★★☆☆☆
    学び度 :★★★★☆
    話題度 :★☆☆☆☆
    お薦め度:★★☆☆☆

    ●概要:
    日本史における史実について,科学や技術の視点から考察しております.具体的には日本刀の鋳造、五重塔の耐震,日本酒醸造,和算,天文学,電池といった技術が,歴史の中で大きな役割を果たしてきていると考察しております.一方で,本書は,多数の著者により書かれた原稿をまとめた構成となっております.色々な技術が歴史の背後に隠れているという事例集となっております.

    ●感想:
    ・ 監修者は,日本の厳しい気候条件における持続性という点で技術が重要な役割を果たしていると主張している.この点は興味深いと思った.しかし,本を通してこのような視点で取り纏めが行われておらず,少々残念を感じる.
    ・ 記載されている技術項目は,有名な技術で聞いたことがある技術が多く,新鮮さや大きな発見という意味では印象度は低いと思う.
    ・その中で,この本で初めて知ったのは,明治時代の乾電池の発明が日本人により行われていた点,その携帯性・運用性に優れた乾電池が日露戦争で役に立ったという事実であった.この本で主張されている,日本人は小さくつくるという技術に長けているという一面が見える.
    ・科学という視点ではないが,伊能忠敬が日本地図作成の為に測量し始めたのが55歳という高齢だったのも印象に残る

  • 図書館で借りた。
    理系で読み解く…ということだが、この本を読めば日本史の点数が上がる、というものではないので注意だ。日本史のエピソードの中から、「理系」なものをピックアップしたような本。
    一通り読み終えて、日本を称賛・礼賛する本なのだと理解した。そういえばタイトルも"すごい"日本史だ。

  • 地理と歴史の好きな私にはぴったりの本です。この本の著者である竹村氏の本に数年前に出会ってから、これで9冊目となります。

    縄文時代から明治以降に至る、日本の文明・文化の底力は「理系の力」にあるとして、ここの出来事を解説してくれています。日本の地形を理解した上で、これまでに行ってきた、技術力、知識の集積・伝搬の素晴らしさを分からせてくれる、読んでいて力付けられる本です。

    以下は気になったポイントです。

    ・日本に奇跡の力があるとしたら、島国として大陸と隔絶していた以外には、雪深い地域が多いということが挙げられる。雪国人口密度はカナダ、ノルウェーと比較して飛び抜けて高い(p5)日本人ほど小さいものを「かわいい」と愛でる民族は見当たらない、細工しないものを「不細工」といい、詰め込まない人を「つまらない奴」という。縮小することは、日本人の美意識にまでになった。これは日本列島の厳しい地形と気候に適応したからに他ならない。日本人はリーダーになるのではなく、心ゆくまで「縮小」の工夫に勤しみ、未来文明の指針を世界に示せばいい(p11)

    ・日本刀は玉鋼(たたらで作った鉄=和鋼、p52)による美観と切れ味、強靭さ以外に、鋼を組み合わせて4つの部位で構成する。芯となる「心金」側面の「側金」峰(棟)の部分の「棟金」刃部分の「刃金」を積み重ねて、何度も熱して鍛え接合「鍛接」を行う(p49)

    ・日本刀の「折れず」「曲がらず」は、材料工学の「靭性、剛性」を両立させていることになり、現代の工学でも高度な技術である。「よく切れる」は、含有炭素量を調整し、刃先は硬く、芯に向かうにつれて硬さが下がることで実現されている(p55)

    ・法隆寺五重塔は、世界最古の木造軸組建築物の一つであると同時に世界最古の五重塔である、現在日本には80塔以上ある、明治維新以前に建立されて現存しているものが22塔、1000年以上の歴史があるのは、法隆寺と奈良県室生寺五重塔、京都市醍醐寺五重塔である(p70)

    ・五重塔とスカイツリーの心柱は、制振システム(建物の揺れを主に地震動の反対側への動きを加え制することで建物が破壊されないようにする)である(p73)

    ・長篠の戦いまでは、軍勢が多数である方が断然有利とされていた野戦は、鉄砲の登場とその戦法によっては、少数で多数に打ち勝つことが不可能ではなくなる、という歴史的転換点だ(p90)

    ・江戸時代以前に築造されて太平洋戦争でも焼失することなく現存している天守を「現存天守」とよび、12箇所ある。日本の技術の粋とも言える天守は、維持・保存にも伝統的城郭建築の技法が守られている。(p95)

    ・室町時代以降は将軍家が大名に「屋形号」を与えるなど制度化されたことで、「御屋形様」が尊称となった。関東八屋形は、宇都宮氏、那須氏、結城氏など、それぞれの国の守護を屋形から出すシステムとなった。(p98)

    ・鉄砲や大砲が進歩したことで、小さな縄張しか確保できない山城より、平地で広い城郭を確保し、堀や曲輪を広大にする方(平城)の方が防御しやすくなった(p108)

    ・家康が関ヶ原後に江戸を選んだ理由として、1)関西、中部の森林=エネルギー源の消失、2)湿地帯だった関東地方の可能性(水田地帯に変貌させる)を見通していたから(p116)

    ・29日の月、30日の月を交互に並べることで12ヶ月を1年にしたのが「太陰暦」これだと1年=354日となり、太陽の1年よりも11日程度短いので、閏月を何年かに1度入れた、これを「太陰太陽暦」19年に7回、閏つきを入れて季節と帳尻を合わせていた。太陽暦の最初は1年が304日、その後355日、そして365.25日と改良された。端数を調整するために4年に1度、2月に閏日を挿入したのがユリウス暦(p128)

    ・明暦の大火(1657)の後、徳川御三家の屋敷を江戸城外に転出、武家屋敷は1300軒あまりが江戸城内から、赤坂・市ヶ谷・小石川に移った、寺社は70あまりを、浅草、芝に移転、町人(3000軒以上)は、日本橋・京橋あたりから、本所、深川などへ移転した。幕府は江戸城天守の再建を断念した(p150)

    2021年5月3日作成

  • 読みやすい文章。

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著者プロフィール

日本水フォーラム代表理事。博士(工学)。
1945年生まれ、神奈川県出身。昭和45年東北大学工学部土木工学科修士修了。同年建設省入省、近畿地方建設局長を経て国土交通省河川局長。2001退職。一貫して河川、水資源、環境問題に従事。人事院研修所客員教授。
著書に『日本史の謎は「地形」で解ける』(PHP文庫3部作)、『土地の文明』『幸運な文明』(以上、PHP研究所)、『日本文明の謎を解く』(清流出版)、『水力発電が日本を救う』(東洋経済新報社)など多数がある。

「2021年 『“地形と気象”で解く! 日本の都市 誕生の謎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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