自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間"を捨てられるか (青春文庫) (青春文庫 お- 1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413090100

作品紹介・あらすじ

あたりまえの人間なんて屁の役にも立ちゃしない。いつも興奮と喜びに満ちた自分になる。

感想・レビュー・書評

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  • んー、私には響かなかった。
    今でも根強く売れてるベストセラーの本書ですが、
    あまり共感できるところがありませんでした。

    特に結婚や家族観のところあたりからは、まったく相容れない考えと感じてしまった…

  • 一文一文から莫大なエネルギーが放出されているので、ゼーハー言いながらようやく読みきった。「強烈に生きることは常に死を前提としている。」という言葉、いかに厳しい道を選択してきたかがわかる。「何かをやろうと決意することによって意志やエネルギーがふき出す」、「闘うことによって生きがいが出てくる」など、まだこちらが発していない言い訳に先手を打たれるような感覚に襲われる。

    また恋愛観について書かれている部分も印象的。「いわゆる教育やしつけで教えたり教わったりできないものだけに、その人のセンスがひとりでに行わしめるコケットリー(※色っぽさとか)が問題なのだ。」とか、ずばり過ぎて鳥肌が立った。パリでの数々の同棲生活に関する記述も面白くて、パリジェンヌの女らしさとか潔さに強く惹かれた。

    こんなに感銘を受けた翌日、いつもと変わらない生活をしてしまって岡本太郎に怒られそう。小爆発くらいはしたい。

  • 出過ぎた杭は打たれない。

    自己啓発の類をあまり読んでいなかったので、読んでみたかったこの一冊から。

    兎にも角にも自分を持て、ということ。社会なんて気にするな。出る杭は打たれる、出過ぎた杭は打たれない。そんなところ。

    読んでいて、はっとすることの連続だった。我を持っているつもりでも、周りを気にしている、し過ぎているのだと自覚した。

    「それが悪いことではない。しかし君は人生を愉しんでいるのか?」

    岡本太郎に、終始そう問われている気分だった。

    もっと人生を愉しみたい。もっと自分の色を出していきたい。読了後、その感情に満たされた。

    ダメな自分をかっこよくしてくれる魔法はそこにはない。そこには、ダメな自分を存分に愉しもうというエネルギーがある。

    真っ直ぐに生きる勇気をくれる一冊。





  • また読み返したいと思う

  • なにが正しい、間違っているという観点から語られるものではなくて、人間として命をほとばしらせるにはどうすればいいか、ということを語られている。
    とても感銘を受けました。

    モノに溢れ、物質的にはなに不自由のない暮らしをしている現代人。
    でも、何もかもやりつくしてしまったからこそ、本当の意味で「生きる」ことが難しくなってしまった。
    安住した暮らしの中では、不安なんてないハズなのに、同じことを繰り返していると、なんだか生きているように感じないこともあります。

    きっと、現代に生きる人は誰でも同じような漠然とした不安を抱えているんじゃないでしょうか。

    教育システムだって、自立した人間を作ろうというので、社会で適応できる人間を作ろうとしているけれど、結局のところ、子供たちを守ろうと囲って、人が敷いたレールのうちどれでも好きなのを選びなさいという、追体験をさせようとしているだけなんですよね。
    創作的な要素がないから、なんだか現実感が薄れてしまう。
    ただ、誰かが歩いた道を同じように歩くだけ。

    そんな中で、自分を持ちなさいっていうのはとても残酷な事なのかなあと、読みながら教育に携わる者としていろいろ考えました。

    現代社会の漠然とした不安に対してとても適切な言葉で語られていて、毎日ほんとうに生きようとして、哲学を持って生きていらっしゃったんだなあと思いました。

    励まされる言葉もいっぱいありましたし。
    弱ければ弱いで、それを突っ切ってみることで道が開けるんだと。
    マイナス面はむしろ武器になるんだと、とても強い気持ちになれました。

    • atuki029さん
      自分を貫く生き方をされている方は少なからず、自分の哲学をお持ちですね。

      生きることの意味を考えてしまう現代で、
      生きることそれ自体が大切だ...
      自分を貫く生き方をされている方は少なからず、自分の哲学をお持ちですね。

      生きることの意味を考えてしまう現代で、
      生きることそれ自体が大切だと気付かされました。

      自分のうちに秘めているものを何らかの形で表現する。
      それが周りに評価されるかどうかが問題ではなく、表現することそのことが大事であると。

      岡本太郎さんのようには生きられないとは思いますが、自己表現の大切さを学びました。
      2012/10/03
  • 一度読んだだけでは消化し切れない程、岡本太郎さんのエネルギーに圧倒された。いくつも心に刺さる単語があったが、「自分と闘う」や「気持ちをひらく」などの自分の内側に向けられたものが印象的だった。
    「本当の敵」は周りにいい顔をしようとする自分。
    岡本さんは「出る杭となり打たれろ」と言われるが、組織で働く人にとっては、なかなか難しさも。その辺が「よーし、明日から出る杭になるぞぉー」となれないもどかしさなのかな…。

  • 大学生の頃、ビレバンでこの本に出会い、そして何度も何度も読み返しながら、自分の人生の指針にしていた名著。この本があったから、大学時代はたくさん冒険出来ました。大企業に入って生活する中で、この本は「若者」向けの本だと思うようになり、当時この本を読んだときの感情にフタをするようになってしまったのですが、最近は「若者」って何だ?身体は老いても、ずっと心が若い人こそが「若者」なのではないか、と思うようになり、そしてその言葉はまさにこの本にあったので、また読み返そうと思っています。結婚観についてだけはちょっとアグリー出来ませんが、大好きな本です。

  • 熱い!
    文章は、ここまで鋭く熱を持つのかと恐れ入るほど。

    熱狂的ではあるけれど、暑苦しくはない。
    どこか一歩引いて、斜め上から考察されている感じがする。

    幸せを感じる必要などなく、他人の目など気にする必要などなく、ただ、
    自分を歓喜の渦に放り込み、生命を爆発させる。

    この人でしか書けない言葉だ。

  • 危険な道はどっちか?考えてみる——
    課されているタスクを全てサボってとことん身を持ち崩す道。
    安眠も肉体も全て捧げる覚悟で、与えられたタスクに取り組む道。
    ウ〜ン、前者を選びたい〜。じゃあ危険じゃないってことか〜。
    卒論書きたくねェ。こたつで黒猫撫でてたいよゥ。

  • 一文一文がとにかくエネルギーに満ち溢れている。私自身強いエネルギーを欲している状況ではなかったので(なんで読んだねん…)、あまり文章にのめりこめなかったが、人生において負けられないタイミング、ここぞというときに読むと絶大なパワーを与えてくれると思う。

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著者プロフィール

岡本太郎 (おかもと・たろう)
芸術家。1911年生まれ。29年に渡仏し、30年代のパリで抽象芸術やシュルレアリスム運動に参加。パリ大学でマルセル・モースに民族学を学び、ジョルジュ・バタイユらと活動をともにした。40年帰国。戦後日本で前衛芸術運動を展開し、問題作を次々と社会に送り出す。51年に縄文土器と遭遇し、翌年「縄文土器論」を発表。70年大阪万博で太陽の塔を制作し、国民的存在になる。96年没。いまも若い世代に大きな影響を与え続けている。『岡本太郎の宇宙(全5巻)』(ちくま学芸文庫)、『美の世界旅行』(新潮文庫)、『日本再発見』(角川ソフィア文庫)、『沖縄文化論』(中公文庫)ほか著書多数。


平野暁臣 (ひらの・あきおみ)
空間メディアプロデューサー。岡本太郎創設の現代芸術研究所を主宰し、空間メディアの領域で多彩なプロデュース活動を行う。2005年岡本太郎記念館館長に就任。『明日の神話』再生プロジェクト、生誕百年事業『TARO100祭』のゼネラルプロデューサーを務める。『岡本藝術』『岡本太郎の沖縄』『大阪万博』(小学館)、『岡本太郎の仕事論』(日経プレミア)ほか著書多数。

「2016年 『孤独がきみを強くする』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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