読みはじめたらとまらないダンテ『神曲』 (青春文庫)

制作 : 知的生活追跡班 
  • 青春出版社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413095983

作品紹介・あらすじ

人生なかばで失脚し、すべてを失ったダンテは、「冥界」めぐりの旅で何を見たのか。暗黒の森、摩訶不思議な怪物たち、七つの大罪、天使、神の光、至福と歓喜……。世界文学の最高峰「神曲」の本当の楽しみ方がこの一冊でわかる!

感想・レビュー・書評

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  • さくっと読み終わった。
    レクイエムをよく歌うので、その下地に良いかな。キリスト教の人の考える死後の世界のイメージはきっとこんな感じだろうと。
    漫画の世界の名作みたいな!筋だけ追えればオッケー!わびさびとかいらんでしょ!みたいな、作文的な文体。まいーんだけど。


    地獄篇は度々吐き気になやまされました。
    ぐろー。えぐー。
    裏切り者が一番辛いのか…。
    こんなのいやだー。Die es iraeのテンパり具合が身に沁みる。
    キリスト教徒で無い時点で地獄行き決定。
    キリスト教以前の偉人達も待遇良いけど地獄行き。
    それってすごく横暴じゃないのかしら。

    あと都合よ過ぎ感が否めない。。
    ダンテの知り合いが度々出てくるけど
    憧れの大先生とまさかの対面とか
    嫌いなやつは地獄でとほほ
    友達は煉獄とかでおお!がんばってるね!みたいな。

    あと煉獄の人達が
    現世の人に、私のために祈るように言ってくれって次々頼んでくるのがすっごく違和感があった。
    それは現世で頑張っておいてよ。
    立派な人、愛しい人、まっすぐ生きた人には
    ずっとずっといくらでも、惜しまず祈り続けるよ。そこは信頼してよ。てゆーか自分のことしか考えてないのかよ。

    というわけで、アイデアは面白いけど作品的にあたしの中でツッコミ所多過ぎて。みたいな。

  • ダンテの壮大な詩のストーリーをやさしくまとめたもの
    ~市民層のリーダーだったダンテ・アルギエーリはフィレンツェの政争の果て、謀略によって失脚し、復活祭の聖金曜日に目を覚ますと、荒れ果てた黒くすさんだ森にいた。豹と獅子が現れて道を塞ぎ、冥界の案内人・ウェルギリウスが現れる。ベアトリーチェの願いで遣わされ、冥界を案内するというのだ。地獄の門を潜り、カロンに命じてアケロン川を渡る。紀元前の善良な人々の棲家である第一の圏、ミノスの捌きが行われる肉欲と罪と罰の第二の圏、大食の罪と罰の泥土の第三の圏、金の亡者が争い続ける罪と罰の第四の圏、怒りの泡がヘドロからわき出す怒りの亡者の第五の圏、火だるまの墓場・異端者の第六の圏、血の川で茹でられ・枯れ木と化し・灼熱の砂と火の雨が降り注ぐ暴力の第七の圏、むち打たれ・糞尿の沼に浸かり・逆さまで足を焼かれ・首が後ろ前に廻され・タールに沈められ・重い鉛のマントで感じがらめにされ・人が蛇に蛇が人になり・真っ二つに割られ・身体が溶ける欺瞞と嘘つきの罪の第八の圏、神に背いた巨人達が封じられた第九の圏、氷漬けの極悪裏切り者の最下層コキュートスからルチフェルの身体を下に辿り、逆さになると地獄の反対側へ。煉獄界の番人カトーに許され天使が操る舟で山の登り口へ、石段の前で天使から額に七つのPを記され、高慢・嫉妬・怒り・怠惰・貪欲・大食・色欲の罪を浄化して、地上の楽園でベアトリーチェと再会。忘却の川レテの水を飲み、豊かな記憶を呼び起こすエウノエの水を飲んで天上へ。月星天・水星天・金星天・太陽天・火星天・木星天・土星天・恒星天・原動天を経て至高天へと辿り着き、地上に戻ったらありったけの力で書くと誓う~しつこいけど、結局キリスト教が描く死後の世界は、ギリシア神話とギリシア哲学に支えられていて、地獄にいる魂と煉獄に行ける魂の差が分からないし、天国にも十段階あって、そこにいる魂はそれで満足ってのも気に入らない。ふん!!

  • これでは「神曲」を読んだことにはならないだろうな。世界文学の最高峰、いつか本物を読む時が来るのだろうか。それにしても、地獄も煉獄も天国も、すべてに階層や身分差があるなんて嫌だな。

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著者プロフィール

忙しい現代人としては、必要な情報だけすぐ欲しい、タメになることだけ知りたい、と思うもの。
けれど実際、世の中そう簡単にはいかない――そんなニーズに応えるべく結成された知的集団。
あらゆる最新情報の肝心なところだけを、即座にお届けするのを使命としている。

「2023年 『「思考」の見晴らしが 突然よくなる本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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