影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

  • 誠信書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (492ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784414304220

感想・レビュー・書評

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  • いろんな人が進めていたがやはり名著はすごい。この本を読んでいるのといないのとでは人生において大きな違いを生むと感じた。特に人間も動物と同じように自動的な思考や行動をしてしまうこと、すなわち「カチッ、サー」というテープレコーダーのような働きが起きてしまうというのは自分も経験したことがあるのでよく理解できた。さらに返報性やコミットメント、一貫性、社会的証明、好意、権威、希少性と数多くの要因が我々を特定の方向に導いてることが理解できた。また読み返す。

  • 人を心理的に動かすことの原理について知ることができる。

    【概要】
    ●人間の自動的反応(カチッ・サー)という習性
    ●プロが相手にイエスと言わせる6つの原理
     返報性、コミットメントと一貫性、社会的証明、好意、権威、希少性

    【感想】
    ●心理学的な観点から人がイエスと言ってしまう習性を説明しているので説得力がある。
    ●自分が置かれている環境と照らし合わせつつ読むと、なるほどと思える部分が多いが、このとおりにはならないだろうと思える部分もある。それは著者がアメリカ人であり読み手が日本人だからかもしれない。
    ●そう考えると、日本人向けの「影響力の武器」があっても面白いかもしれない。

  • 人間がこれをされると勝手に反応してしまう。という6つの影響力を紹介している。
    - 返報性
    - コミットメントと一貫性
    - 社会的証明
    - 好意
    - 権威
    - 希少性
    日常生活や仕事でも意識できる内容。

  • ・影響を受ける要因として、返報性、一貫性、社会的証明、好意、権威、希少性がある
    ・人は「高価なもの=良質なもの」と思ってしまう。逆もそう
    ・最初に高いものを見せられると、次に見た普通の値段のものが安く見えてしまう
    ・社会は複雑化し、現代の人々は自動的にものごとを判断してしまっている
    ・人は何かをしてもらったら、自分も同じようなことを返したくなる(返報性のルール)
    ・人は一貫性を保とうとする
    ・人はコミットメント(自分の意見を言ったり、立場を明確にしたりすること)をしてしまうと、人はそのコミットメントに合致した要求を受け入れやすくなる
    ・人は、ある行動を遂行する人が多いほど、それが正しい行動だと判断する
    ・自分で何かを決めるのは5%の人、他の95%の人は他の人のやり方を真似している
    ・人は、自分が好意を感じている人に対してイエスと言う傾向がある
    ・自分と似ていて、共通点が多い人に好感を持つ
    ・人は、権威に従おうとする
    ・人は、希少性に価値を感じてしまう
    ・現代の人々は、判断に必要な情報が多すぎるため、全ての情報ではなく一部の情報によって行動・判断する"思考の近道"をしてしまう。そうならないためには、疑い、自分で考えるようにしなければならない

    本書は400〜500ページ程あり、なかなか読み応えのある本。
    人が影響を受けるものについて、実験や研究による科学的根拠や実際にあった事例などに照らして書かれている。扱っている内容はどの章も納得できるもので非常に良かったが、事例の部分がとても多いためもう少し減らしてもよいのではないかと思った。

  • 人はまるで動物のように、自動的に反応する。これを影響力の武器として活用する方法、悪用から守る方法を紹介。
    具体的に、返報性・コミットメントと一貫性・社会的証明・権威・希少性。人間の自動反応は面白いなと思った反面少し恐ろしさも覚えた。だけど広告を作る側としてはコミットメントや希少性、権威など応用できそうなアイディアも頂けた。思考の近道、、心に残った言葉。生活者目線で言えば、近道に頼らずしっかり考えて判断しように尽きる!

  • 原書のアメリカでの初版は1985年と、30年以上読み継がれている名著。社会心理学者が、人間が日々の中で知らず知らずに受けてしまう「影響力」をまとめたもの。少々長めの本なのですが、その分具体的な事例が豊富です。
    別の本で読んだなぁという事例もあったりして、どうやらこの本が出自かな。

    この本の内容を元に、自分の昨日の行動だけを振り返ってみても影響を受けてるなぁということが。。
    ・極端な選択肢を出すと、それよりマシな選択肢が(たとえ絶対的にはそんなに優れていなくても)良いものに思える
    ・キャンペーン期間限定値下げ!的なものに惹かれる
    ・一度言ってしまったことを撤回するのは一貫性が無いように思われるからなかなかできない
    ・テレビの笑い声の効果音につられる

    影響力の数々や、最後にはそれへの対処法も載っているので、これを読んでおくことで、巧みなセールスマンやなんちゃら詐欺に引っ掛かるようなことが少なくなるのかもしれません。あるいは、上手くそれを活用する側か…。
    なお、本著では知らず知らずに人間が影響力の配下で機械的・盲目的に行動を変えてしまう「固定的動作パターン」のことを「カチッ・サー」と呼んでいるのですが、これはカセットテープを再生する時のスイッチと再生ノイズの話。さすが1985年初版という感じですが、いつまで通じるかな。。

  • 返報性の章が特に勉強になりました。
    返報性の法則は福祉系の学生でも授業で習うようなオーソドックスな心理学用語かなと思いますが、具体的な例を用いて、対応方法(返報性の法則が発動しそうになった時の考え方)についても説明されていて分かりやすかったです。
    400ページを超える厚い本ではありますが、その割には読みやすい文章だと感じました。
    興味がある箇所だけサクッと読んで、各章のまとめを読んでも良いのではないかと思いました。現代人は分厚い本を持ち歩きながらゆっくり読書する時間は限られているかと思います。
    まとめを読んでから興味が湧く箇所もあるはずなので、それから再読してみても面白そうです。
    キーワードは「カチッ、サー」。
    自分の中の無意識と日常の何気ない人間関係で生じるアレコレを掘り下げてみたい人にオススメです。

  • 翻訳本であるが、読みやすくて◎。

    私たちは自分の意思で行動していると思っているが、実はあらゆるトリガーに操られていることがよく分かる本。専門的な用語はほとんどなく、事例がたくさん紹介されているので、かなりのページ数だがすらすら読める。

    理論はいずれもシンプルなのに、私たちはいとも容易く引っかかっている。自らの行動に注意深くなること間違いなし。

  • 承諾を引き出すありとあらゆるテクニックについての解説があった
    商売をやる人なら皆使うテクニックだと思うがこのテクニックをぶん回してくる人は大抵虚業系だと感じた
    適度に使い、虚業系の人から身を守るために読んでおくと良い

    面白かったが、感情的に論理展開をしてる感が少しある


  • 分厚くて値段も張るが、心理学が好きな人、営業の人、人間関係を少しでも思い通りにしたい人は読む価値あり。

    10個ほどある心理ルールの根拠を裏付ける具体例が豊富で分厚くなっている。
    その分、納得感を得られるが、自分は少しくどく感じたので軽めに読み飛ばしてしまった。

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