影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

制作 : 社会行動研究会 
  • 誠信書房
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本棚登録 : 1547
レビュー : 94
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784414304220

感想・レビュー・書評

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  • 自分の頭で考えて、行動する。
    なるべくそうしたいなと、心がけています。
    しかしこの本は、「私たちの判断・行動は、他からの働きかけによって大きく影響を受けている」と説いています。

    まずその理由として、判断に必要な情報が多すぎること、そのため全部の情報ではなく、一部の情報によって判断・行動を選択する”思考の近道”を、人間は(必要に迫られ)してしまう、と説明しています。

    影響を受ける要因として、返報性、一貫性、社会的証明、好意、権威、希少性、を挙げています。
    それぞれの要因について、”思考の近道”のスイッチが入った人がどのような行動をとるか、具体的な事例を交えて説明されています。

    事件や詐欺の話が多いので、これらの心理的反応がマイナスに働いた場合、さらには悪用する人に遭遇した場合に、第三者から見て「なんでそんなことを・・・」と感じるような行動をなぜしてしまうのか?リアル感を持って理解することが出来ました。

    自分自身、一貫性や希少性といった要因には影響を受けているなあと、反省させられました。
    そしてやっかいなのは、これらの要因によって導かれる”思考の近道”は、通常であれば有効に働くということ。

    「他人を見たら泥棒と思え」では、普段の生活もままならない・・。
    大きな判断をする際やとっさのトラブルに遭遇した場合に、自分がどのような経緯で判断を下そうとしているのか、その判断はこの本に書かれている失敗パターンになっていないか、いま一度考える癖をつけたいと思います。

    事例が多く、また各章ごとに振り返りもつけられているので、読みやすく理解しやすい、実用的な一冊でした。

    『「自分」の壁』養老孟司
    https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4106105764

     .

  • 人はまるで動物のように、自動的に反応する。これを影響力の武器として活用する方法、悪用から守る方法を紹介。
    具体的に、返報性・コミットメントと一貫性・社会的証明・権威・希少性。人間の自動反応は面白いなと思った反面少し恐ろしさも覚えた。だけど広告を作る側としてはコミットメントや希少性、権威など応用できそうなアイディアも頂けた。思考の近道、、心に残った言葉。生活者目線で言えば、近道に頼らずしっかり考えて判断しように尽きる!

  • 接客や対人での心理をとても解りやすく解説されている。騙されのテクニックの解読は必読!

  • 第1章
    ・人に何か頼みごとをする時は、理由を添えた方が成功しやすくなる。
    ・商品についてよく分からない場合、人は「高価なもの=良いもの」というステレオタイプを用いる。
    ・多くの人間の行動は、自動的なものである。それは、変化の激しい現代においてはそうすることがベストだと思い込んでいるからである。
    ・「専門家が言うならそうに違いない」という盲目的な思い込みが人には存在する。
    ・問題が複雑で切迫した状態にあるほど、人は簡便法に頼ろうとする。
    ・コントラストの原理(二番目に提示されるものが最初に提示されるものとかなり異なっている場合、それが実際以上に最初のものと異なっていると考えてしまう傾向のこと)
    ・最初に高い物を見てから安い物を見ると、実際以上に安く感じるものである。

    2章
    ・「他人がこちらに何かの恩恵を施したら、似たような形でそのお返しをしなくてはならない」という暗黙の返報性ルールが存在する。
    ・返報性のルールは、国や文化の違いを超えて通用する。
    ・返報性のルールは、政治家や科学者など知識の高い人たちとの間に対しても成立する。
    ・返報性のルールは不公平な交換を引き起こす。
    ・大きな要求から小さな要求へと譲歩することによって、相手にも譲歩しなければならない気持ちを引き起こす。
    ・拒否したら譲歩の法則を使うと、買い手側の納得度と満足感も高くなる。

    3章
    ・馬券を買った直後では、買う前よりも、自分が賭けた馬の勝つ確率を高く見積もるようになる。
    ・一度決定を下したり、ある立場を取ると、そのコミットメントと一貫した行動を取るように、個人的にも対人的にも圧力がかかる。
    ・考えるという本当の労働を避けるために、人は一貫性に従おうとする。
    ・最初に小さな要求を受容れることで、それとは無関係の要求も受容れやすくなる
    ・営業マンに目標を書かせることによって、彼らに「目標を達成しなければならない」という心理的なコミットメントを植えつける。
    ・何かを得るために大変な困難や苦痛を経験した人は、同じものを最小の努力で得た人に比べて自分が得たものに対して価値を置くようになる。(新人洗礼など)
    ・人は自分がしたコミットメントに対して、それが正しいことを示す新しい理由や正当化を付け加える。

    4章
    ・人がある状況で何を信じるべきか、どのように振舞うべきかを決めるために使う重要な手段の一つは、他の人々がそこで何を信じているか、どのように行動しているかを見ることである。(社会的証明の原理)
    ・状況が不確かで曖昧な時、人は他の人々の行動に注意を向け、それを正しいものとして受容れようとする。また、自分と共通点の多い他者の行動も人々の行動に強い影響力を持つ。
    ・社会的証明にひっかからないためには、類似した他者が行っている行動やその根拠に対して疑いを持つことである。

    5章
    ・人は自分が好意を感じている知人に対してイエスと言う傾向がある。
    ・好意に影響する要素として、身体的魅力がある。身体的な美しさは社会的相互作用の中で有利に働く。
    ・私達は自分と似た人に好意を感じ、そのような人の要求に対してはあまり考えずにイエスと言う傾向が強い。また、相手に対する称賛は好意を高める。
    ・人や事物と接触を繰り返すことによって親密性を高めることも好意を促進する。

    6章
    ・権威者からの要求に服従させるような強い圧力が私達の社会に存在する。権威者から命令されると、自分の意に反して危険で極度の痛みを他人に与える。権威者に対する服従は、短絡的な意思決定として、思考を伴わない形で生じる。
    ・権威者に対して自動的に反応する場合、その実体よりも権威のシンボルに反応する傾向がある。それは肩書き、服装、そして装飾品である。これらを有する人たちの方が、より多くの承諾を得る。

    7章
    ・人は機会を失いかけると、その機会をより価値のあるものとみなす。(数量限定や期限付きなど)
    ・手にすることが難しいものはそれだけ貴重であることが多いので、質が高いと判断される。
    ・あるメッセージに近づくことが制限されると、人はそれを手に入れたくなり、また好ましく思うようになる。そして説得力を持つ。
    ・メッセージを受け取る場合、そのメッセージが独占的な情報を含んでいると一層効果的になる。
    ・他人と競い合ってる時、希少性の高いものに最もひきつけられる。希少性の価値は、それが新たに希少なものとなった時に一層高まる

    8章
    ・現代は情報が溢れ、非常に複雑な時代となってきている。さらに変化のスピードが早く、注意深く状況を分析するのが困難な時代において、人は信頼できる単一の情報と、簡便な意思決定に頼る。

  • いろんな人が進めていたがやはり名著はすごい。この本を読んでいるのといないのとでは人生において大きな違いを生むと感じた。特に人間も動物と同じように自動的な思考や行動をしてしまうこと、すなわち「カチッ、サー」というテープレコーダーのような働きが起きてしまうというのは自分も経験したことがあるのでよく理解できた。さらに返報性やコミットメント、一貫性、社会的証明、好意、権威、希少性と数多くの要因が我々を特定の方向に導いてることが理解できた。また読み返す。

  • 今まで読んだ本の中で一番夢中になって読んだ本。

    6つの影響力の武器
    返報性、
    一貫性、
    社会的証明(お墨付き、出典、有名な〇〇さんも使っている、累計100万部のベストセラー、など)
    好意、
    権威(肩書き、制服、装飾品)、
    希少性

  • 名著。人の心の動かし方が書いてある。人間って単純だなぁ。

  • 原書のアメリカでの初版は1985年と、30年以上読み継がれている名著。社会心理学者が、人間が日々の中で知らず知らずに受けてしまう「影響力」をまとめたもの。少々長めの本なのですが、その分具体的な事例が豊富です。
    別の本で読んだなぁという事例もあったりして、どうやらこの本が出自かな。

    この本の内容を元に、自分の昨日の行動だけを振り返ってみても影響を受けてるなぁということが。。
    ・極端な選択肢を出すと、それよりマシな選択肢が(たとえ絶対的にはそんなに優れていなくても)良いものに思える
    ・キャンペーン期間限定値下げ!的なものに惹かれる
    ・一度言ってしまったことを撤回するのは一貫性が無いように思われるからなかなかできない
    ・テレビの笑い声の効果音につられる

    影響力の数々や、最後にはそれへの対処法も載っているので、これを読んでおくことで、巧みなセールスマンやなんちゃら詐欺に引っ掛かるようなことが少なくなるのかもしれません。あるいは、上手くそれを活用する側か…。
    なお、本著では知らず知らずに人間が影響力の配下で機械的・盲目的に行動を変えてしまう「固定的動作パターン」のことを「カチッ・サー」と呼んでいるのですが、これはカセットテープを再生する時のスイッチと再生ノイズの話。さすが1985年初版という感じですが、いつまで通じるかな。。

  • 本書は450ページ近くあるボリューム大の作品。
    読み終えて思ったのは、この本に書いてあることを
    完全に理解して、活用すると本当に人間を
    操作できてしまうのでは、と思いました。

    タイトル通り人間へ影響力を与える術が書かれています。
    これを悪用ではなく、適切に使えれば有効な手段ともいえると思いました。

    筆者の綿密な研究成果や経験からまとめられており、
    特に権威や希少性のあたりの内容は、そんな状態あるよね、
    と感じる事多数です。

  • 人を動かすに似ている。
    実用的というよりは事例から学んで、要素を抽出し自分の使いたい分野へ転用する技術が必要な書。

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