過敏症 (クリスタル文庫 44 魚住くんシリーズ 4)

著者 :
  • 光風社出版
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本棚登録 : 293
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784415088174

作品紹介・あらすじ

ひととき心を通わせた少女・さちの喪失の痛みから回復しつつある魚住。ある朝彼は微妙な関係を保っていた久留米に突然キスをされ、その意味を図りかねて大混乱。しかもそれを相談した相手が魚住に一目惚れした男だったから久留米は大慌て!ついに一線を越えちゃった魚住と久留米の人気シリーズ第4弾。

感想・レビュー・書評

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  • 2010.02. やっと、ふたりがくっつく(笑。松阪牛を犠牲にして。ここでBL要素発揮という感じだけど、それを越えてももっと読まれたらいいのになぁと思う。「過敏症」というタイトルがぴったりすぎ。

    2005.10.07. ううーん、魚住くんえっち。想像して、こんな男の子(もう20代後半ですが)いたら、ほんと周りが大変だよなぁと思う。ファイト久留米。っして、夏目。あんた気持ち悪すぎ、病気だよ、こわいよー。マリちゃんと安岐さんは、きっとうまくいくと思うわ♪

  • <※男性同士の恋愛を扱った作品です>んーと、ラヴいです。表紙の目線がまず熱いし。「マスカラの距離」「スネイル・ラブ」では、ノーマルな女性と男性の恋愛模様も描かれます(前者に出てくるのは女装した少年ですが…)。脇役の存在感もこの作品の魅力でしょう。

  • 魚住くんシリーズ4巻。

    ■過敏症

    3巻ラストの久留米とのキスを切っ掛けに
    過敏症になった魚住。
    久留米が全くパソコン使えないのに時代を感じた!

    このお話は恋愛のお話だった!
    いや、当たり前だけど。BLだから。
    ぐずぐずしていた久留米がようやく
    腹をくくったのですが、やり口が派手!!

    友達、元カノ連中に見守られながら
    初エッチとか恥ずかししぎて
    私なら死にそうだな、と思いましたけど
    そこまで切羽詰まってるってことなんでしょうね。


    ■マスカラの距離

    ダンスの好きな女装少年、馨の話。
    2巻にも出てきた馨が再登場。
    馨は女装が好きだけど、
    別にゲイってわけじゃないんですね。
    マリ姉に惚れるとは。

    マリの背景が馨視点で掘り下げられて行って
    それがとても興味深かったです。
    最初からエキセントリックだったわけじゃないんだな~。

    他人視点からの魚住はこういう風に見えてるんだ、
    というのも面白かったです。



    ■スネイル・ラヴ

    魚住がやっと怒りの感情を出せた話。
    夏目が皆に追い込まれたところはスカッとしました。
    まあされたことは消えないんですけどね…。

    あと、マリの恋愛話も気になるところ。
    お姉さんはどんな人だったのかな…。

    でもでもこの話でようやく初挿入なんですね!
    初エッチで即挿入しないのは偉いなって思いました。

  • 甘い。前作とは打って変わって、読んでいてこっちも顔が赤くなっちゃいます。いい雰囲気になりました。

  • 魚住くんシリーズ 第4弾。
    ここにきて、ようやく・・・
    外部的刺激を受けて、背中を押された久留米の行動が
    ものすごく直球で彼らしかったです。
    そこが、フクザツな環境で育った魚住にはいいのかもしれないですね。

    今回、マリちゃんの母親というのがでてきて、過去が少しわかりました。
    もうなんていうか、マリちゃんが気の毒っていうか・・・
    母親しだいで子供はかわるのだなぁと実感。

    まさかココで、こんな形で登場するとは思わなかった!
    というキャラが2名。
    2巻目の書き下ろしで登場した男の娘(?)と
    魚住をゴーカンした男の人。
    男の娘はマリちゃんの話で本編には関わらないです。
    サリームと出会って欲しかったかな?

    本編では、初登場の安藤さんの幼馴染(ゲイ)を中心に
    人々が繋がってる感じで、世間は狭い(BLにおいては特にwww)ですね。

    いよいよ、次で最後。
    どんな風にお話が終わるのか、楽しみです。

  • とあるバーでのシーンで「あ~あ~あ~wwww」ってなったり、マリと馨の繋がりを知ったりして、案外ホントの(小説の中でない)人生も知らないうちに色々どっかで絡んでるのかもしれないなぁなんて思った。

  • 意外にすっとくっついた。
    ひりひりする。

  • 魚住と久留米の少しずつあるいは一気に近づく距離が微笑ましい。この巻はマリさんの番外編?という感じ。でも、ホントいい女!

  • 魚住は恋愛以前の問題で、子供の頃から、どんなに必要な人も、大切にしていた人も失い続けて来た。孤児という生まれ自体、最初から親という存在を喪失しているのだ。そのあとも、養子先の家族を失い、さちのを失い……乾きすぎた両手で、幾度も砂を掬っては零すような人生だ。


    内容紹介です。

    ひととき心を通わせた少女・さちの喪失の痛みから回復しつつある魚住。ある朝彼は微妙な関係を保っていた久留米に突然キスをされ、その意味を図りかねて大混乱。しかもそれを相談した相手が魚住に一目惚れした男だったから久留米は大慌て!ついに一線を越えちゃった魚住と久留米の人気シリーズ第4弾!


    残すところ後1冊で、恋愛関係になりました。
    ここまで、長かった。そして実はこれからも長い。
    後1冊なのにね!

    上記の引用は、久留米から見た魚住です。
    確かにそんな人生だったんだろうなぁと思います。
    乾いた手で砂を掬っても、指の間からさらさらと流れてしまい、ほんの僅かな時間しか手にはないんですよね。
    何度も何度もやるけれど、その度にあっという間に零れ落ちてしまう。
    心寒くなるような光景なんだろう。

    好きだった人と想いが通じ合って、抱き合ったその直後に失うことを考える魚住が哀しいです。
    そうやって予防線を張ってないときっと心が耐えられないんでしょうけれど。

    この巻の最後のお話に、魚住をかつて強姦した男が出てくるんですけれど、この男がまた、腹立つ。
    何が憎んでほしい、よ。忘れないでほしい、よ。
    自分勝手にもほどがある。
    けれど、この男を魚住が殴ったことで彼自身、いろいろなことと決別したんじゃないかな、と思います。
    もちろんこれから先、いろんな問題があるんですけど、魚住には。

    世界が広がることによって、辛さや苦しみなんかは増えるだろうけれど、でもきっとそれ以上に、喜びや幸せなんかも増えていくものなんでしょう。
    魚住はもちろん、彼の周りの人にも幸せになってもらいたいと思います。

    あ、この巻。マリちゃんが可愛いです。

  • 魚住くんシリーズの最終巻です。
    人は生きているんだ。死んだ振りをしたって死にたくったって生きている。
    人間の振りをしていても死んでしまう人もいる。人間って複雑なようでシンプルでもあるんだなぁと思わせてしまう。
    そういう「死」というものが過去から振りまかれている人間が主人公である魚住真澄。
    そのお相手は(笑)、そんなことがどうでもいい、と言うかあんまし気にしても意味がない。生きていることがいいのだ。そういうことを言う(かも知れない)男、久留米充。

    彼らを中心にほのぼの(じゃないことのほうが多いけど)話は進みます。
    周りの人たちもいい味出してます。時にはものすごく悲しいですが。
    響子ちゃん好きです。マリさんも好き。サリームも。
    そういうシリーズの4巻です。くっつく巻です(笑)
    身も蓋もないけど待ってた甲斐がありました。
    最終的に結局、久留米さんが負けました。負けたとは久留米さんは絶対言わないのだろうけど(笑)
    とにかく。彼らは彼らなのです。いつまでも自分の行く道を探していく人々。でもあの二人が近くにいたら遠目に見てそうです。だって目立つから…。

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著者プロフィール

東京都出身。2000年、「魚住くん」シリーズ第1作となる『夏の塩』でデビュー。以降、多彩なテイストの魅力的なボーイズラブ作品を世に送り出している。代表作としては「交渉人」「漫画家」「Nez〔ネ〕」各シリーズなど多数。榎田ユウリ名義でも「宮廷神官物語」「カブキブ!」「妖き庵夜話」「死神」各シリーズなどを発表し、読者から熱い支持を得ている。

「2022年 『threesome』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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