見て楽しむ 江戸時代の暮らしと文化の絵事典

  • 成美堂出版 (2024年11月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784415334943

作品紹介・あらすじ

江戸時代を舞台とした小説・ドラマのお供に最適な、江戸時代の用語・風習がすぐに引ける「絵事典」。
江戸城の将軍から、裏長屋住まいの庶民まで、江戸で生活する人々の暮らしや享受した文化について、浮世絵などの絵画資料はもちろん、イラストを多用しながら解説。
江戸に住む人々の暮らしが生き生きとよみがえります。

感想・レビュー・書評

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  • 表紙にもあるように、歴史小説、歴史ドラマと一緒に楽しむすぐ引けて便利な事典。

    何年に何があった、将軍は誰? など政治的な大きな事件はいろいろな本でとりあげられるが、庶民はどういう家で暮らしていたのか?一方武士たちの家は? どういう食べ物を食べていたのか? 服装は? 時代劇によく出てくる団子屋や食堂はほんとうにあったのか? など以外に知らないもの。たくさんの参考文献から細目を立て図示し説明。説明は簡潔なのでもっと詳しく知りたい時もでてきそう。

    覚えておきたい名〇〇 がおもしろい。これだけは押さえろ。
    ・江戸の豪商:紀伊国屋文左衛門、淀屋辰五郎、三井高利、高田屋嘉兵衛、飯田新七
    ・江戸の版元:蔦屋重三郎
    ・江戸の絵師:葛飾北斎、歌川豊国、歌川広重、喜多川歌麿、菱川師宣、東洲斎写楽、月岡芳年
    ・名力士・名役者:雷電為右衛門、谷風梶之助、初代市川團十郎、5代市川團十郎
    ・作家・教養人:平賀源内、山東京伝、曲亭馬琴、十返舎一九
    ・有名太夫:高尾太夫(2代)、勝山、玉菊、花扇(4代)
    ・名学者:伊能忠敬、塙保己一、杉田玄白、青木昆陽、華岡青洲
    ・名役人:大岡忠相、長谷川平蔵、遠山影元、井戸正明(1672-1733 サツマイモ栽培を導入して農民を救った芋代官)石見国大森(島根県大田市)の代官に1733に着任。初めて名を知りました。青木昆陽は1698-1769

    書き出してみると、詳しいことは知らないと認識。
    第1章:江戸の人々
    大店、商人の出世、小商、行商、屋台、煮売屋と居見世、出版業、貸本屋、読売、札差、女性と男性の着物、上方、化粧、着物の柄 など

    第2章:江戸の生活
    町の構造、大木戸と木戸、長屋の外観、長屋の内部、江戸っ子の24時と一生、寺子屋、江戸っ子の恋愛と結婚、出会茶屋、相撲、歌舞伎、見世物小屋、富くじ、寄席、旅、湯屋、ペット、釣り、園芸、学問と手習い、吉原、岡場所、水茶屋と矢場、江戸の花見、花火、夏祭り、月見、庶民の食事、料亭の味、江戸のファストフード(屋台の天ぷら屋,.二八蕎麦屋、寿司屋、鰻屋、稲荷寿司屋の絵図がのっている)、和菓子、酒など

    第3章:武士の暮し
    旗本の屋敷、御家人の屋敷、武士の仕事と内職、武士の一生~通過儀礼・教育・剣術堂上・仇討ち・家督相続・隠居生活と死、大名の仕事、江戸勤番侍の生活、武家の装い など

    第4章:江戸の仕組み
    身分制度、町奉行、捕り物、取り調べ、刑罰と牢獄、切腹、火消し制度、代官、年貢、五街道と宿場、関所、開運、貨幣制度、幕府の仕組み、参勤交代


    2024.12.1出版 図書館

  • カラフルで細々と江戸文化を伝える。
    こういう本ってずっと眺めていたくなるね。
    途中をパッと開いて、ランダムに読んだり。
    絵も生き生きとしてて、ちょっとユーモラス。
    チビちゃんにも見せたい本。

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000074456

  • 江戸時代の生活や社会事情をまとめたもの。

    挿絵が多く、分かりやすい内容だ。

    江戸時代は戦争がなかったため、時が過ぎるにつれ庶民も豊かになり、文化の発展が進んだのだろう。

    そうした中で印象に残ったのが、娯楽や食事など多くの人に求められ、豊かになっていく様子が窺える。
    人気の食事ランキングなどの書物もあり、今の日本のエンターテイメントに近いものも感じられた。

    そしてこの時代、徳川幕府の試行錯誤により、国を安全に豊かにしていく努力がされてきたこと、そのために徳川幕府に仕えていた人々の努力も感じられる。

    そうした江戸時代を身近に感じられる一冊だ。

  • 江戸時代の文化を扱った本は多い。私もこれまで何冊も読んでいるが、本書は江戸文化を知る最初の一冊として最適と感じた。

    その理由を3点だけ挙げてみよう。

    1. 四六判のオールカラーで、256ページと適度なボリュームがあること。
    無理に詰め込んだ感じがない。文字やイラストが小さくて見づらいということもない。

    2. イラストや図版が豊富なこと。
    イラストや図版を中心に読み、本文は補足として読んでも内容が把握できる。
    「見て楽しむ」というタイトルに偽りはない。

    3. 巻末に索引も付いていること。
    知りたいことをキーワードから探すときに便利である。


    江戸時代の庶民と武士、それぞれの衣食住と仕事がまんべんなく載っている。それほど掘り下げられてはいないが、入門書としては十分である。

    2024年12月の発行なので、2025年の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」の主人公、蔦谷重三郎も掲載されている。
    江戸文化の本をこれから買うなら本書がお勧めだ。

  • 大河ドラマを見ていて、もっと当時の生活について知りたいなと思って読みました。

    「絵辞典」とあるだけに、絵が多めで分かりやすい。かといって解説が少ないわけでもない。よいバランス。

    1つのテーマが見開き2ページで完結するので、スキマ時間にも読みやすい。興味のある分野から読み進めても良い。病院などの待ち時間にもオススメできる。

    欲を言えば興味のあるところはもっと掘り下げて知りたい分野もあったけれど、最初の1冊目としては非常に良いのではと思う。オススメです。

  • 面白かった。江戸の制度から町人の暮らしまで、しっかり網羅されて勉強になった。暮らしについても、衣食住の細かいところまで絵付きで示されていて分かりやすい。大河ドラマと一緒に読むと良いかも。

  • 江戸時代の庶民や武士の生活がカラーで分かりやすい絵で紹介されていて良く理解できる!
    江戸時代が舞台の小説を読む時に参考にするとさらに小説が面白くなると思う。

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著者プロフィール

歴史家。1965年、千葉県生まれ。早稲田大学教育学部卒業、同大学院文学研究科博士後期課程満期退学(文学博士)。JR東日本「大人の休日倶楽部」など生涯学習講座の講師を務める。おもな著書に『大名格差』『大名廃業』『徳川幕府の資金繰り』『維新直後の日本』『江戸時代はアンダーグラウンド』(彩図社)、『15の街道からよむ日本史』(日経ビジネス人文庫)、『東京・横浜 激動の幕末明治』(有隣新書)、『徳川時代の古都』(潮新書)などがある。

「2024年 『新版 図解 江戸の間取り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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