あの人の宝物: 人生の起点となった大切なもの。16の物語

著者 :
  • 誠文堂新光社
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本棚登録 : 84
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784416516591

作品紹介・あらすじ

暮らしの提案やものづくり等に携わる人生の先輩方を中心に、
“長く使い続ける大切なもの”を通した「物語」として記し、それぞれの生き方やものの考え方を切り取るエッセイ。

日々のちょっとした出来事や感覚を記したメモ帳、大切な人からの贈り物、人生の転機に手に入れた愛用の品…
それぞれにさまざまなドラマがあります。

豊かさとはなにか。
人生の“これから”を考える人に向け、生き方のちょっとしたヒントが詰まった一冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 20171105リクエスト
    この著者のものの見方が、とても好きです。
    朝日新聞デジタルの、東京の台所の連載を楽しみに読んでいて、それから著作ほぼ読みました。
    誠実に、優しい視線での描き方が、大好きです。
    これからも、楽しみにしてます。

    どんな人も、成功までは、こんなにやってるんだ!とどのストーリーも、心にしみました。

  • 人のプライベートでセンシティブな部分にここまで切り込める力量はさすが。東京の台所で大好きになった大平一枝さん。彼女じゃなければできなかった本でしょう。ビビビッときたお話はいくつかあったけどひとつだけあげるとすれば、ひがしちかさんかな。 日傘職人 。自分でなくてもできる仕事に悶々とし、自分にしかできないことを探して悩む。友達に言われ、悩む、のではなく、考える、ことにする。三ヶ月して貯金もつきたところでふと目に入った傘の刺繍。これだ、とぴんとくる。なんでもよおく考えて、よおく悩めばいつか道は拓けるのだ。

  • それぞれの個性と技で人生を切り開いてきた人たちの宝物と、座右の銘とも言える、生きる上でのモットーを取材した本。
    一番残ったのは、書家の宮城宣子さんの、楽在其中という言葉。
    つい外に理想や楽しみを求めてしまうけれど、本当の楽しみは中にある。自分への戒めとしても覚えておきたい言葉。
    そして蛭子さんがまさかの登場。そして残した言葉がこれまたよい。まず自分の足で立って、生活を成り立たせて、それから好きなことに挑戦すべき。仰る通りです。著者も書いているけれど、テレビの中の蛭子さんからは想像できない言葉。
    好きなことをするための苦労の積み重ねから生まれた、重い言葉です。

    ここに登場する方はみんな本当に物を大事にしている。
    そこも見習いたいところ。
    傍に置いて、何かの折りに読み返したくなるほんです。

  • 出てくる方みな素敵。
    温かくておごりがなく優しげな感じ。
    だけど信念は持っている。
    でもそれを強く社会や人に強要はしない。
    モノをとても大切にしている。だから同じように人も大切にするのだろう。

    使い捨て社会。
    モノを大切に出来ないから、同じように人も大切に出来ないのだろう。

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著者プロフィール

大平 一枝:作家、エッセイスト。長野県生まれ。大量生産、大量消費の社会からこぼれ落ちるもの・
こと・価値観をテーマに各誌紙に執筆。著書に『東京の台所』『男と女の台所』『もう、ビ
ニール傘は買わない。』(平凡社)、『届かなかった手紙』(角川書店)、『あの人の宝物』(誠
文堂新光社)、『新米母は各駅停車でだんだん本物の母になっていく』(大和書房)ほか。
「東京の台所2」(朝日新聞デジタル&w)、金曜エッセイ「あ、それ忘れてました(汗)」
(北欧、暮らしの道具店)、「令和・かぞくの肖像」(OIL MAGAZINE)など連載多数。


「2021年 『ただしい暮らし、なんてなかった。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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