千年の読書: 人生を変える本との出会い

著者 :
  • 誠文堂新光社
3.97
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本棚登録 : 1785
感想 : 65
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784416522080

作品紹介・あらすじ

◆推薦コメント◆
読書を愛する人は、本について語り合うのも大好きだ。三砂さんと一緒に喫茶店に行き、いろんな話をしたくなった。
――佐渡島庸平(株式会社コルク代表取締役)

本と実人生は、こんなにも近い。ひりひりするような切実と熱に驚かされた。
――平松洋子(エッセイスト)

三砂さんの読書遍歴と思考を辿りながら、みるみると自分の生きるこの瞬間が愛おしくなりました。
輝く命の連なりのなかで、僕も本を読み、言葉をつづりたい。そういう思いでいっぱいです。
――後藤正文(ミュージシャン)

◆内容紹介◆
「シェイクスピアはマーロウがいなかったら、マーロウはチョーサーがいなかったら、チョーサーは無名の詩人たちが道を拓き、生のままの粗野な言葉づかいを直していなかったら書けなかった」―ヴァージニア・ウルフ

私たちが何気なく本屋で手に取る一冊は、実は人類の悠久の歴史と地下水脈のようにつながっています。
そして私たちが千年前に書かれた『源氏物語』に共感したり感動したりできるのは、「本」というメディアが存在するからです。

本には人の人生を変えるほどの力があります。俳優を目指していた著者の友人は、サン・テグジュペリの『夜間飛行』を読み、パイロットになることを決意しました。

本書は、人気イベント兼冊子「読書の学校」発起人であり、梅田 蔦屋書店で人文コンシェルジュを務める書店員・三砂慶明氏による、とてもパーソナルで、それゆえに普遍的な、本をめぐる考察。
なぜ、本には人生を変えるほどの大きな力があるのか。
そしてどうしたらそんな本に出会うことができるのか――。
雑誌「サンガジャパン」に2016年から5年間連載した内容を凝縮し、さらに大幅に加筆しました。

「生きづらさ」「働き方」「お金」「食」「幸福」「死」といったテーマで各章を構成。
200冊を超える古今東西のおもしろい本を縦横無尽に紹介する読書エッセイ。
本を通した世界の見方、そして「人生を変える一冊」に巡り合うためのヒントを紹介します。


◆目次◆
まえがき なぜ人生には本が必要なのか
第1章 本への扉 人生を変える本との出会い
第2章 生きづらさへの処方箋 眠れない夜に読む本
第3章 新しい働き方を探す旅
第4章 「お金」から見た世界
第5章 「おいしい」は味なのか 現代の食卓と料理の起源
第6章 幸福の青い鳥 瞑想と脳と自然
第7章 本から死を考える 死の想像力
あとがき 本との出会いは人との出会い
BOOK LIST

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感想・レビュー・書評

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  • すごく良質なブックガイドでした。

    私はブクログを始めて三年半になりますが、最近自分が本当に読みたい本を読んでいないような気がしていました。
    ブクログで流行の新刊の小説。
    もちろん面白いです。
    私はそれが読みたいのだと思って読んでいました。
    だけど、何かが違う。
    私とは全然違う本棚を持っていらっしゃるブク友さんの本棚が羨ましいけれど、ブク友さんと同じものを読む。それもまた少し違うような気がしていました。
    同じ時間とお金をかけて本を読むなら本当に読みたいと思う本を読みたいと思いました。
    それで、ブックガイドを読みたいと切に思い、最近発売されたこの本を手に取りました。

    この本は一書店員の方が「千年売り続けたい本」として書かれた人生のブックガイドだそうです。これからも何冊かブックガイドをあたりたいと思いますが、一冊目にしてこの本は大当たりだったと思います。

    どんな本が紹介されているか参考に私が興味を持った本だけですがメモしておきます。

    第1章本への扉 人生を変える本との出会い

    第2章生きづらさへの処方箋 眠れない夜に読む本

    第3章新しい働き方を探す旅
    『伝えたいこと』濱崎洋三
    『自分の仕事をつくる』西村佳哲
    『スモールハウス』高村友也
    『ライフ・シフト』リンダ・グラットン
             アンドリュー・スコット(積読本)
    『三行で撃つ』近藤康太郎
    『「あらすじ」だけで人生の意味が全部わかる世界の古典13』近藤康太郎
    『自分で「始めた」女たち』グレース・ボニー

    第4章「お金」から見た世界

    第5章「おいしい」は味なのか 現代の食卓と料理の起源
    『男の作法』池波正太郎
    『自由学園最高の「お食事」』

    第6章幸福の青い鳥 瞑想と脳と自然
    『心が落ち着き、集中力がグングン高まる!子どものためのマインドフルネス』キラ・ウィリー
    『脳を鍛えるには運動しかない!』ジョン・J・レイティ
                    エリック・ヘイガーマン(積読本)
    『なぜ、今仏教なのか 瞑想・マインドフルネス・悟りの科学』ロバート・ライト

    第7章本から死を考える 死の想像力
    『死ぬ瞬間』エリザベス・キューブラー・ロス
    『悲しみの秘義』若松英輔(積読本)
    『モリー先生との火曜日』ミッチ・アルボム
    『ソフィーの選択』ウィリアム・スタイロン

    • アールグレイさん
      まことさん、こんばんは★
      遅い時間に失礼いたします。
      私は、今月ブクログ入会一年になります。読書を始めたのはもう10年程になりますが・・・・...
      まことさん、こんばんは★
      遅い時間に失礼いたします。
      私は、今月ブクログ入会一年になります。読書を始めたのはもう10年程になりますが・・・・
      もっと早くブクログに出会いたかった。
      考えてみると、前に読んだ本は乱読していたように感じます。
      レビューを100%書くのはとても良い読後感を残しておけます。
      今のところ、読みたいと思った本を読んでいきたいと思っています!(^_-)-☆
      遅い時間にごめんなさい(^-^;
      2022/02/06
    • まことさん
      ゆうママさん。おはようございます。
      いつも、コメントありがとうございます!
      そうですね、私もブクログにもっと早く出会っていればと思います...
      ゆうママさん。おはようございます。
      いつも、コメントありがとうございます!
      そうですね、私もブクログにもっと早く出会っていればと思います。
      レビューとして記録しておけば、自分の大切な財産となりますよね。
      でも、私はブクログを始めてから、自分がレビューを書けそうもない本は読まないという選択をするという困った現象も起きているのですが(^^;
      以前読んでいた、純文学系の本は全く読まなくなってしまいました。
      お互いに、読みたいと思う本をこれからも読んでいけたらいいですね。
      2022/02/07
  • レビューの前に自身の読書的半生「うん十年の読書」を簡単に振り返りたいと思います。
    幼稚園で先生の所作を真似するアクティビティを放棄し、そのまま部屋の隅で教室の絵本を読み出したのが本にまつわる最初の記憶です。(厳密には母に言われて「あ〜そう言えば」と思い出したものですが笑) その後ちょびちょびですが読書は続け、中2の頃司馬遼太郎の『燃えよ剣』に出会い火がつきました。しかし大学時代は勉強と部活に明け暮れ、疲労を言い訳にして(今度は)読書活動を放棄。社会人も疲労により…以下同文です。
    ステイホームの時間が増えてからようやっと再始動でき、今に至ります。


    「本は、僕たちの内部の凍結した海を砕く斧でなければならない」(カフカ)

    蔦屋書店の本コンシェルジュである著者が、出会った本を基に読書の重要性、本が生み出す奇跡を問く本書。(そうやって紹介された本の山から気になるものをリストアップするのもワクワクする作業です^ ^)

    しかし読んだ数や知識はエキスパートだろうけど何かを生み出す作家ではない、彼もまた読者の一人なんだと途中から思うようになりました。何とか新卒入社できた会社が2年目にして経営破綻。転職活動中に出会ったある一冊を支えに内定を勝ち取られたと言います。
    また本書も各章のテーマに沿った本を「一つの章を一段として、本棚一本分」紹介&軽く掘り下げるの連続で、あまり著者自身が見えてきませんでした…

    前述でいきなり読書的半生を持ち込んだのは著者の貴重な個人的体験、本に救われた体験を聞いて自分も振り返ってみようと思ったからです。だいぶ簡略化しましたが笑、どの記憶を辿っても本を手にするたびに著者同様心が浮き立っていました。

    ここ最近は、一つの事件を機に「死」についてよく考えるようになりました。著者自身も客からの問い合わせに詰まったというこのテーマは最終章で取り上げられており、これには思わず自分ものめり込みました。
    本のジャンルは医療・哲学・詩etc.と幅広く、中でも政治学者 中島岳志の『保守と立憲』の一節は心に訴えかけるものがありました。

    「死者とのコミニケーションを通じて、人間は新しい人生を生きることができる(中略)死者と一緒に、私たちは生きているのだ」

    喪失感を無理やり埋めようとしているとも捉えられそうですが「死んだら終わり」の絶望感を少しでも拭える言葉として、人生最後の日まで大切にとっておきます。
    そしてこの先本にありつけない日々が訪れても、二度と人生から読書活動を手放したりしません。凍った心の海をガンガン打ち砕き、後悔なき航海を目指します!

  • 【イベント】藤原辰史×三砂慶明『千年の読書』刊行記念イベント「本を読むとはどういうことか」 | イベント | 梅田 蔦屋書店 | 蔦屋書店を中核とした生活提案型商業施設
    https://store.tsite.jp/umeda/event/humanities/24386-1521260114.html

    梅田 蔦屋書店 人文コンシェルジュ三砂慶明著  読書エッセイ『千年の読書』販売開始 -古今東西のおもしろい本250冊超を縦横無尽に紹介-|ニュース|CCC カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
    https://www.ccc.co.jp/news/2021/20210107_002257.html

    千年の読書 | 株式会社誠文堂新光社
    https://www.seibundo-shinkosha.net/book/general/67580/

  • 心に迷いがあるときに、本屋によく通っていたことを思い出します。近くに本屋があるからと、足繁く通い詰めていた目的は、自分の悩みを解決する答えを探そうとしていたからなのだろう、と今振り返ると思います。

    本とは、それ1冊で完結するわけではなく、何冊も渡って読み続けることで、本同士を結びつけ、自分の考えとして繋がっていくものだと思います。本は他人の考えを読みながら、受け入れると同時に、自分の考えというフィルターを通じて、無意識に選抜します。
    ある人にとっての「人生のベストセラー」は、別の人にとっては「取るに足らない本」なのかもしれません。

    今回は、Honzのページで見かけて、面白そうだと思いこの本を手にとり、読んでみました。

    本に何を求めるのか。
    『読書とは第一に読んでいる精神の駆動そのもののことであって情報の蓄積や検索ではない。と言うことをたまに素晴らしい本を読むと思い出させられる。(P23)』

    冒頭からの衝撃は、なるほど確かに本を読むことで、(定義は色々あるかもしれませんが)頭がよくなったとは思えないことの理由が、クリアになりました。

    分野を横断し、さまざまな「価値観」がこの本には書かれています。人生、働き方、生きづらさ、お金について、おいしさとは何か、幸福とは何か、そして、死ぬこととは何か。

    この本の著者ほど、私はまだまだ本を読んでいませんが、読み続ければ、いつか自分に合った「言葉」を見つけられるかもしれない。そう希望を持てる1冊でした。

  • 図書館本

    一気読み。めっちゃ良かったです。
    やっぱり読書は素敵。
    たくさんの人に読んでいただきたい一冊です。

  • なぜ人生に本が必要なのか、そして著者が数々の本を通して得た知見をジャンルごとに記述している。
    働き方、お金、食事、幸福、死など

    ここまでたくさんの本が紹介されている本に出会ったのは初めてかもしれない。著者がどれだけ本を愛しているかがよく伝わってくる。

    本は自分の閉じた思考を可視化し、切り開いてくれる役割があると本書で述べられていたが、その通りだと思う。
    ちなみに閉じた思考とは閉鎖的な考えという意味ではなく、どんだけ広範な思考にも見えないフレームが存在するという意味である。

    私は本を読む=知らなかった知識や感情を自分のものにできることだと思っている
    それによって、自分の見えている世界の解像度が上がる
    解像度があがると想像力が鍛えられ、さらには創造力が養われる
    この「そうぞう力」は人生で最も大切なものの1つだと思っていて、だから私は本を読んでいるのかも

    ✏フランクルは、人生に何かを求めるのではなく、人生に答えを与えるのが私たちの人生なのだと語りました。幸福な人生を求めるのではなく、私たちが幸福に生きれば、人生は幸福になる。

    ✏ブッダの教えによれば、自己という概念は実態に該当しない想像上の誤った考えである。それは、「私」、「私の物」、利己主義的欲望、渇望、執着、憎しみ、悪意、うぬぼれ、傲慢、エゴイズム、不純さ、不浄さ、その他さまざまな問題を引き起こす。

    ✏物事の因果関係ではなく、世界はあるがままに見なければならない。でも、そのありのままの世界を、ありのままに受け止められなくしてしまうのが、「私」という存在なのではないかの道元は教えてくれます。

    ✏発達障害が世間に受け入れられたのは、こうした社会変化と人間のハイクオリティ化についていけない人間に対処しなければならない需要が高まったから

    ✏信頼は「贈与」の中からしか生まれない

    ✏「幸せのイメージ」がときに「それが得られない人びとへの暴力」になる

    ✏人間のあらゆる渇望、生への意欲は自由拡大の願望に尽きる。(中略)金持ちが貧乏か、有名か無名かの違いは、単に自由の差である。

  • 今まで読んだ”本の本”のなかで、最もよかった

    テーマ別に、本を参考文献のようにしながら自分の考えを展開していくスタイルは、控え目なのに芯のある主張になっている

    読書の喜びや人生を見直すきっかけを貰えた。

    そしてまた 積読がとても 増えた。

  • 蔦屋書店内をゆっくり歩きながら本棚の本を眺めているとき、隣に書店員さんがついてくれて、一冊一冊手に取って紹介してくれるような感じでした。

    テーマごとに本棚に収められた本はゆるくつながり、ひとつの作品から次の作品へ流れるように書き連ねられています。

    「私たちが本を開いて読んでいるのは、実はそこに書かれた物語ではなく、読むことで湧き上がってくる私たち自身の心の声だということです」。

    自分の心の声を聴くための本が、まだまだたくさん残されている。この読書エッセイを読んでそう感じました。

    p45
    私のイライラの理由を言語化してみると、その原因は他人の仕事を自分がやらされているという思い込みだとわかりました。

    p56
    いまも忘れられないのは、生涯不眠に苦しんだシオランが『生誕の災厄』に書いた夜の断想です。

    ぐっすりと眠った夜は、あたかも存在しなかったかのような夜だ。私たちが眼を閉じることのなかった夜、それだけが記憶に灼きついている。夜とは、眠られぬ夜のことだ。

    私は当時、仕事がなく、家もなく、これから先どうしたらいいのかわからなくなって、眠れない日が続いていました。電気を消した部屋で、目を開けているのか閉じているのかもわからないまま、ただ天井を見ていました。不安で寝られませんでした。でも、シオランの言葉に出会うことができてはじめて、そうか、これが夜なのか、と気づかされました。

    p266
    (前略)私たちが本を開いて読んでいるのは、実はそこに書かれた物語ではなく、読むことで湧き上がってくる私たち自身の心の声だということです。

  • この本は、書店で見かけ、なんとなく気になったので購入しましたが、「本が好きな人が書いた本だなー」ということがよく伝わってきて、とても共感できました。
    様々なテーマについて、多くの本を引用しながら丁寧に書かれており、楽しく読めました。
    ぜひぜひ読んでみてください!

  • 恐らく普通に過ごしてたら読むことのなかった本ですが、いろんなご縁があり購入して読んでみることになりました。

    各章で様々なジャンルに触れており、正直わたしには難しくて理解しきれなかったり読むのがしんどい章もあったけれど、逆にその中で興味があるところははっきりとして、しばらく忙しかったり気分が乗らなかったりで読書から遠のいていたけれど、またいろいろと読みたいという気持ちにさてくれました。

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著者プロフィール

1982 年、兵庫県生まれ。本と人とをつなぐ「読書室」主宰。梅田 蔦屋書店 人文コンシェルジュ。大学卒業後、株式会社工作社などを経て、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社入社。梅田 蔦屋書店の立ち上げから参加。これまでの主な仕事に同書店での選書企画「読書の学校」やNHK 文化センター京都教室での読書講座などがある。ウェブメディア「本がすき。」などで読書エッセイを連載。著書に『千年の読書――人生を変える本との出会い』(誠文堂新光社)がある。

「2022年 『本屋という仕事』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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