知られざるマヤ文明ライフ え? マヤのピラミッドは真っ赤だったんですか!?

  • 誠文堂新光社 (2023年7月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784416523308

作品紹介・あらすじ

ジャングルの奥にある真っ赤なピラミッドと真っ白な道。
古代マヤは高度な天文知識や建築技術を備えたマヤ人たちが、王を中心に神を信仰し、栄華を誇った文明でした。

メキシコ南部からグアテマラ、ベリーズ、エルサルバドルの全域、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカの一部を含む、中部アメリカで興った古代都市文明圏をメソアメリカといい、そのメソアメリカの中で特によく知られている文明がマヤ文明とアステカ文明です。本書ではマヤ文明を取り上げて、王や貴族の暮らしだけではなく、市井の人々の生活を豊富なイラストとともに紹介します。

鉄器がないマヤで、あの巨大なピラミッドをどうやってつくったのか、マヤの王さまの驚くべきお仕事、庶民はどんなものを食べて暮らしていたのか、などなど、古代マヤの日常生活に迫った1冊です。


■目次
1章 ようこそマヤ・ワールドへ! マヤ文明の基礎知識
2章 マヤ人たちの衣・食・住
3章 王の役割と農民の日常
4章 マヤ文明を形作るもの
5章 マヤ人が信じるもの
6章 マヤざっくり解説

***********************

みんなの感想まとめ

古代マヤ文明の魅力を多角的に探る本書は、イラストが豊富で視覚的にも楽しめる内容です。ジャングルの真っ赤なピラミッドや神秘的な儀式、庶民の生活まで、さまざまな側面を紹介しています。特に、マヤ人の独特な価...

感想・レビュー・書評

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  • チチェン・イッツァ遺跡に行ったことがあるので懐かしくて、ブク友さんのレビューを見て読みたくなった。

    この本はイラストが多く、わかりやすくて楽しい。気分転換にピッタリだった。

    私が行った時は遺跡の階段で頂上まで登れたけど、その数年後に転落事故があって今ではもう登れなくなっていた。
    確かに手すりのない365段を登るのはすごい怖かったし、何より降りるのが恐怖で座りながら一歩ずつ降りたことを思い出す。

    この本には球技場で「負けた戦士」のリーダーは生贄になると書いてあったけど、現地では「勝った戦士」のリーダーが生贄になると言っていた。
    それならわざと負けるけど…と思うけど、当時は生贄になることは名誉だったらしい。
    今とは全く違う価値観が興味深くて、マヤ文明に心惹かれる。

    ◆マヤ文明メモ
    ・マヤ式のサウナで身も心も清めていた。

    ・主食で非常に大切な食べ物のトウモロコシ。大切すぎて、人々はトウモロコシから生まれたと信じられてきた。
    生後4.5日の赤ちゃんに板を当て縄で結んで、数日そのままにして頭の形までトウモロコシにしていた。

    ・王さまは「放血の儀式」なる、ものすごく痛そうな方法で自らの身を削っていた。

    ・儀式では、お酒、タバコ、幻覚キノコが欠かせなかった。王さまがお尻から直接吸収させている絵もあるそう。王さまは大変だ。
    儀式中は音楽との相乗効果でトランス状態になる。 

    ・13世紀になると内紛からチチェン・イッツァは弱体化。そこへスペイン人が到来してスペイン植民地時代が始まる。

    ・16世紀にスペインから宣教師のキリスト教布教により、彼らが大切にしていた精神世界までも破壊され、差別と搾取を受けて貧しい暮らしを強いられる。

    ・現在でもマヤ諸語を話す現代マヤ人は存在する。

    ブク友さんありがとうございます。⁠◕⁠‿⁠◕⁠。

  • イラストも多くて子供でも楽しめそうな内容。現代社会とは異なる未知の文化にロマンがある・・のだが、かわいいイラストながら、生贄の身体がぱっくり割かれているような描写であったりと、どれだけオブラートに包んでも、我々の価値観では想像し得ないマヤ文明の信仰と死生観が滲み出てくる。

    紀元前2000年頃にメキシコ南東部で誕生し、 紀元250年から900年頃に最盛期を迎え、都市国家が繁栄したマヤ文明。高度な天文学とカレンダー、独自の文字体系や巨大なピラミッドや神殿を建設した。また、トウモロコシやカカオを栽培し、灌漑システムを利用。 多くの神々を信仰し、人身御供などの儀式を行った。そう、人身御供だ。 心臓の摘出、斬首、腹裂きなど。 創造と再生の象徴、神々への捧げ物、政治的な力の誇示、儀式的なものであったという。

    それと印象的だったのは、肉体改造。トウモロコシの形に似せようと、頭を挟み込んで変形させる。それ以外にも、歯を削ったり、わざと斜視にさせるという文化もあったようだ。斜視が美しいもの、とされるのは、現代のサブカルでも通用しそうなセンスかも知れない。こうした信仰や儀式のアクが強いのは、それだけ自他を区別する必要があったという事なのだろうか、それとも、為政者の個性が中和されずに受け入れざるを得ない構造的な理由によるのだろうか。

    やがて環境破壊、政治闘争、外敵の侵入、それらによる疫病などが原因で9世紀頃から衰退し、16世紀にスペイン人により滅亡。マヤ文明の研究は今も継続されている。新たな発見を楽しみにしたい。

  • マヤ人の世界観と縄文人の世界観は共通している?! 文筆家の譽田亜紀子さん解説 国際文化学園の美容考古学研究所で6/28(水)開催|学校法人国際文化学園美容考古学研究所のプレスリリース
    https://www.atpress.ne.jp/news/358690

    土偶女子 譽田亜紀子 - めくるめく土偶ワールドへようこそ
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    知られざるマヤ文明ライフ 譽田 亜紀子(著/文) - 誠文堂新光社 | 版元ドットコム
    https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784416523308

  • ここ数年の独学しているもののひとつが「世界遺産」で、昨年は「古代メキシコ マヤ、アステカ、テオティワカン展」にも行ってきた。
    「世界遺産」の勉強をしていると、本書の中に出てくるマヤの遺跡があちこちと、年代も地域も異なるインカやらアステカも加わり、頭の中がぐちゃぐちゃになったし、いまだに区別がちゃんとできていなかった。
    本書を読んで、やっとマヤ文明はここか…ということがつかめた。

    本書は発行は昨年だが、資料は2003年や2007年のものが多く、私が昨年行ってきた(現在は大阪で開催されている)展覧会とは関係ない。
    しかしもちろん題材は被っているので勉強になった。
    隅から隅まで読んだ。
    全て出自をきちんと明示しているが、イラストのほとんどが過去の資料を元に作画とある。
    簡単にざっくりと知りたかっただけなので、イラストで丁度良かった。

    ただ、著者は専門家ではないし、断言してしまうと責任問題になると慎重になっているのか、文末がほとんど「かもしれません」「ようです」「可能性もあります」「想像してしまいます」「していたことでしょう」「考えられます」であった。
    珍しいなと思った。

    もちろん歴史的な分野についての書籍や教科書を書いている人や研究している人も、誰もその時代を見てきた人はいないわけだから、断言なんてできないのが本当だとは思う。
    それにしても、こういう文末でいっぱいなのは初めて読んだ。

  • 古代メキシコ展がおもしろかったので読んでみました。人身供犠、生贄と聞くと残酷な感じがしますが、それは現代の価値観であり、当時の人々にとっては神様と繋がる大切な儀式だったそうです。実際にマヤ文明の遺跡に行ってみたいです。

  • 古代メキシコ展を2回見に行って、その流れで読んでみました。写真はほぼ無く、ほんわかしたイラストがメインで2時間もあれば軽〜く読めるのですが、内容的には要点を押さえていて、マヤ文明の特徴がとてもわかりやすくまとまっていると思います。これは子供にも読ませてあげたいな。

  • 便利なモノなど何もない時代に高度な都市形成、天文学、マヤ文字などを操っていたマヤ人のすごさに驚く。トウモロコシ、カカオドリンク、ヒスイ、ジャガー、マヤ式サウナ。BIZEN中南米美術館へ行ってみたい。

  • グアテマラに行ったことがある割に、マヤ文明のことはよく知らないと思い、とりあえず読んでみた。図版が多く読みやすい構成で、生活、文化、技術、暦、遺跡など、マヤ文明について一通りのことはわかる。また、著者の専門が縄文時代であるためか、縄文文化とマヤ文明を対比する視点があり、この点が最も本書で新鮮だった(156-157頁)。

    タイトルにある通り、私も行ったことのあるグアテマラのティカルのピラミッドは、マヤ文明が健在の時は赤色に塗られていたということが本書の一番驚かせたいポイントらしく、確かにジャングルの中のあのピラミッドが赤かったら驚くとは思うものの、個人的に一番驚いたのは、「サクベ」と呼ばれる漆喰で舗装された道がマヤの諸都市を繋いでいたという話だった(90-91頁)。漆喰で塗られているから雨でもぬかるまないということで、地味にこういうインフラ整備が文明の発展に大事だったのだろうし、逆にここら辺がしっかりしていたからこそスペイン人の征服の際に、征服者にとって都合よくこれらのインフラが利用されてしまったのだろう。チリ南部のマプーチェ人や北アメリカの先住民が19世紀後半まで白人に征服されなかったのは、恐らく彼らの居住地にマヤ文明のような都市が発展せず、道路などのインフラ面で不便だったことが、征服を防ぐためには有利に働いたからではないかと想像した。

    マヤ文明といえば暦と生贄の儀式とインド人よりも先にゼロの概念を発見していたことだけれども、それらに関しても本書では記されている。本書によれば、神に人間を生贄として捧げる儀式が盛んになるのは、メキシコ中央高原のトルテカ文明に影響された、後古典期のユカタン半島の諸国からであり(118、155頁)、それ以前は王が自らの性器に棘を刺したり、高位の女性が舌にロープを通したりして大地に血を流儀式が主流だった模様(60-61頁)。想像しただけ痛そうである。


    “ マヤの人々は、神々にお願い事をする際には感謝と畏怖の念から、神々の活力源になるよう、人間の血を捧げなければならないと考えていました。お願い事の代償と考えていたかもしれません。その人間の血は支配者である王や、捕らえた敵方の王など、高位の者の血でなければなりませんでした。
     神々に血を捧げる方法とはどのようなものだったのでしょうか。それは例えば、コパルという香木を焚きながら、王さまが自ら自分の性器にアカエイの棘を刺し、大地に血を流す、というもの。このような儀礼を放血の儀礼といいます。放血の儀礼は、女性が行う場合もありました。舌にロープを通しそのロープ伝いに足下に置かれている器に血をしたたらせるのです。器には樹皮紙が置かれていて、それを燃やして地下の世界にいる祖先を呼び出し、託宣を得たといいます。
     また、夜間に地下界で戦う太陽に活力を与え、再び太陽が昇るようにさせるためにも人間の血が必要とされました。
     このような犠牲は、地域を支配し王として君臨するため、また特権を享受するための代償ともいえるでしょう。
     マヤの王さまは文字通り、自らの身を削って、神々と庶民からの信頼を得ていたのです。”
    (譽田亜紀子、寺崎秀一郎〔監修〕『知られざるマヤ文明ライフ』誠文堂新光社、東京、2023年7月17日発行、60-61頁より引用)


    最後の方に少しだけ現在のマヤ人について書かれているが、これについてはもう少しここに触れて欲しかったな。

    “ あまり知られてはいませんが、今でもマヤ諸語を離すマヤの人たちは存在しています。現代マヤ人といわれる人たちです。
     スペインの植民地支配によって、白人との混血が進んだ地域もありますが、マヤの人たちは今もグアテマラを中心にメキシコ南部などでも暮らしています。グアテマラでは人口のおよそ60%以上がマヤ系先住民だといいます。
     しかし彼らを取り巻く環境は、マヤ文明華やかなりし頃のようなものではまったくありません。
     16世紀に次々とスペインから送り込まれてくる宣教師たちの苛烈なキリスト教布教により、彼らが大切にしていた精神世界までも破壊されたマヤの人びとは、以降、先住民族として長く差別と搾取を受け、貧しい暮らしを強いられる苦難の時代を生きることになったのです。
     著者は、グアテマラに25年暮らす日本人に話を聞いたことがあります。マヤの人たちの月収は1000円にも満たず、それでも1割をキリスト教会に差し出す暮らしなのだと。これは一例であり、もちろんさまざまなケースがありますが、苦しい生活の中でさえ寄進をする。それほどまでに現代マヤの人たちの心にキリスト教が入り込んでいるのかと驚きました。逆に、現実の暮らしが厳しいからこそ救いを求めて信仰を深めているのかもしれません。中には残されたマヤの精神世界とキリスト教がミックスしたようなものもありますが、純粋なマヤの世界観は失われています。
     一方で、マヤ文明を築いた人々の末裔であるとして、マヤ人であるということをアイデンティティにしようとする動きもあります。
     長く続く差別や貧困問題は解決されていませんが、マヤの子孫たちは現代にも確かに生きており、新しいマヤの文化を創り出そうとしています。
     今となっては当時の姿を取り戻すことはできませんが、かつてのマヤ文明の姿、そして現在のマヤの人たちを知り、心を寄せることが、私たちができるマヤの文化を守ることなのかもしれません。”
    (譽田亜紀子、寺崎秀一郎〔監修〕『知られざるマヤ文明ライフ』誠文堂新光社、東京、2023年7月17日発行、147頁より引用)

  • #2025年に読んだ本 45冊目
    #9月に読んだ本 9冊目

  • 2025年8月29 日 オンライン会紹介本

  • イメージイラストはあっても、ピンとこない。
    漆喰で塗られてたって、赤い漆喰だったってことなのかな?辰砂が混ざった漆喰?
    ピラミッドが赤かったとあるけど、そのイメージ再現のCGが欲しかったなぁ。

  • マヤ文明を紹介した本。

    全然知らない分野だったけど、
    イラスト多くて、しかもかわいくてさくさく読めた。

  • 私が生きているうちに行きたい所!

  • マヤの人々の戦い方が略奪や征服ではなく権威を示すため。で、相手を徹底的に潰さない。という考え、
    戦いに出るのは王をはじめとする高位な者と言うところ、
    自然の中に神々が宿るため、世界の覇者が人間ではない。という考え方が印象的だ。

    今の時代に根底に置いておきたくなるような、自然の中に生きる“人間という生物”の在り方を今一度考え直したくなるように思った。



    歴史物なので不確かなことがあるのは当たり前だと思うが、
    確信はないが根拠があっての想像、なのか、著者が単純に想像したことなのかわからない書き方が所々にあるのがモヤっとした。
    この不明点をロマンと言うべきかもしれないが…。

    ただ、先日古代メキシコ展を観て興味をもち最初の1冊にするには、手軽さ・わかりやすさがとても良かった。イラストも多くて助かった。

  • OPACへのリンク:https://op.lib.kobe-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2002364099【推薦コメント:ゆるくて可愛らしいイラストとともに、マヤ文明の多様な側面が紹介されています。高校世界史で学んだ内容はごく一部でしかなかったことをを実感できます。特に「マヤのごちそう」についてのページには、興味を引かれました。】

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著者プロフィール

(著)譽田 亜紀子:文筆家。岐阜県生まれ。京都女子大学卒業。奈良県橿原市の観音寺本馬遺跡の土偶との出会いをきっかけに、考古学に強く興味を持つ。各地の博物館、遺跡を訪ね歩いて研究を重ねている。東京新聞・中日新聞に「譽田亜紀子の古代のぞき見」、雑誌『ひととき』に「こんだあきこのドキドキ遺跡旅」を連載中。『知られざる縄文ライフ』『知られざる弥生ライフ』『知られざる古墳ライフ』(すべて誠文堂新光社)のほか、『はじめての土偶』(世界文化社)、『ときめく縄文図鑑』(山と渓谷社)、『土偶界へようこそ』(山川出版社)、『「縄文」のヒミツ』(小学館)、『かわいい古代』(光村推古書院)など著書多数。

「2023年 『知られざるマヤ文明ライフ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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