「ユマニチュード」という革命: なぜ、このケアで認知症高齢者と心が通うのか

  • 誠文堂新光社
4.15
  • (16)
  • (15)
  • (10)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 251
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784416616819

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 4年前に読んだが研修デザインのインプットとして再読。欲求段階説をここまでこき下ろしていたっけ? すっかり忘れてた。この考え方に至るまで歴史的背景と著者らの実践、人間をどう理解、認識するかなど、わかりやすく述べられている。医療・介護従事者は読んでおいて損はない一冊。

  • これ、社会人3年目に読んだかな。たしか。
    当時のわたしにとっては霹靂的理論の発見に感動した。
    著者ロゼットさんによる認知症ケアの模範的問題行動の対処として、とても根拠に基づいた革命的支援術に思われたが、ユマニチュードとは、ひと言で言えば、その人らしさを尊重して、認知症の方々の世界観を受容して内から沸き起こるエンパワーメントやその人自身の意欲を引き出す効果を体系的にまとめたものだったと記憶している。

    けれど現場の意見からすると、あくまで基本的な対人スキルとして参考にしたい要素はたくさんあるけれど、認知症だからみんなにこの法則が合うとは限らない。相手はひとであり、病気でも症例でもなく唯一無二のバッググランドを持った、病気になるまでの経験があるから、
    ユマニチュードの理論を実践することが先行して一人ひとりの個性を見ることをおざなりにしてしまうのは本末転倒だと経験から実感。
    参考程度に知識に入れておき、その人に合わせて丁寧にヒアリング、生活歴を聴き、個別のカルテ、ケアプランを実践していくこと。
    双方が互いに機能し合ってこそ、ユマニチュードが生きてくるんだろなぁと思いました。
    こんなケア技術もあるのか!という介護現場初任者には早いうちに一度は読んでおきたいバイブルと言えるかもしれない。

  • ユマニチュードを病院で実践して実際に患者を歩かせた次の日にその患者歩けると思い込み転倒しているなんてことがあったから正直懐疑的だった。
    実際本を読んでこれからの施設の課題や性に関してなど視野が広がることも多く学べるところはあったと思う。ただ色々やはり引っかかる部分もあって、施設に入ったときの失うものについてとかまずそのレベルだったら施設の選択とか介護の選択方法が間違えている気がするし例えが極端すぎて過激に感じる。他も書かれていることはとても良いことに聞こえるけど、実際に実行するとなると精神的に良くても身体的に患者の不利益につながるのではと思うことや介護側の負担が多すぎて潰れる人が増えそうだなと感じることも多かった。

著者プロフィール

■イヴ・ジネスト
ジネスト‐マレスコッティ研究所長。トゥールーズ大学卒業。
体育学の教師で、1979年にフランス国民教育・高等教育・研究省から病院職員教育担当者として派遣され、病院職員の腰痛対策に取り組んだことを契機に、看護・介護の分野に関わることとなった。

「2020年 『2021年 タンザック判カレンダー ユマニチュードカレンダー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

イヴ・ジネストの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×