しかけに感動する「京都名庭園」 京都の庭園デザイナーが案内

  • 誠文堂新光社 (2018年3月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784416618318

作品紹介・あらすじ

元来、神社仏閣や日本庭園巡りは年齢層の高い人たちの趣味とされてきましたが、
昨今ではSNSが身近になり幅広い世代が楽しんでいます。
そのなかでも1200年の歴史がある京都はこの町でしか見ることのできない景色がたくさん残っており、
そのひとつである日本庭園には様々な見どころがあります。 

本書は、京都在住の庭園デザイナー・烏賀陽百合氏による、見どころのひとつとして
「しかけ」に注目して庭園を楽しむ指南書です。

庭園を構成する石組や植栽などを観察し、作庭家や歴史の背景に想いを馳せると、
美しさだけではない、そこから伝わる仏教思想と、壮大な宇宙観を感じることができます。

庭園には歴史、文化、芸術、造園など、すべてが詰まっているのです。
まるで庭園は生きたアートのよう。
季節によっても表情が変わりますし、昨日と今日でも感じ方が全然違うのです。

忙しい日常から離れて庭園を眺めていると、癒しやインスピレーションが得られるだけでなく、
庭園について知ることは、各時代の歴史や文化、価値観を知ることに繋がります。

とりわけ、京都の庭園や寺院には、歴史的なストーリーとロマンがあります。
世界各国から多くの観光客が訪れる京都ですが、その中でも京都の庭園に触れると、
皆さんは、ホッという深いため息をつき、大きな感動を抱かれるようです。

多くの人に、すばらしい京都庭園を堪能してほしい。そんな魅力が詰まった1冊です。

■はじめにより
日本庭園には、さまざまな「しかけ」が隠されている。
それを読み解き、理解していくと、今まで気が付かなかった美しい景色が見えてくる。
それはまるで、庭に散りばめられた暗号のようだ。
しかけを知ると、日本庭園は美の宝庫であることに気付く。
そして日本人の美意識、知識、文化、技術が詰まった、芸術作品であることが分かる。
たとえば「蓬莱思想」を理解すれば、庭に隠されたしかけが分かる。
単なる石が不老不死の仙人が住む秘境の山になり、白砂が大海の景色に変わる。
鶴島や亀島も生き生きと見えてくる。
日本人にとって「長寿」というものがいかに尊い、おめでたいことであるかが、庭から理解できるのだ。
また庭を作った作り手の意図を知ると、庭はますます面白くなる。
権力者が己の力を誇示するためにわざわざ名石を庭に運ばせたり、
自分の庭に川を流すために琵琶湖疏水を引き込んだり……。
そういったエピソードを知ると、庭がとても身近に感じられる。
庭から何とも人間くさい、作り手の想いが伝わる。
それらを知ると、今まで見ていた景色が一変する。
日本庭園の面白さはそこにある。

みんなの感想まとめ

日本庭園の魅力を深く掘り下げる本書は、京都の名庭をテーマに、庭園に隠された「しかけ」を読み解く楽しさを教えてくれます。著者が専門家としての視点から、庭の構成や歴史的背景を詳しく解説しており、初心者でも...

感想・レビュー・書評

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  • 庭園愛は熱いし、関係者によく取材されていて、庭のディテールに注がれる視線はさすが専門家で類書にはない蘊蓄が聞けます。また、紫式部から海外の作家まで引用される幅が広く、山崎豊子さんの庭園描写は美しいと感心しました。啓発されることが多く、すぐにでも京都に行きたくなります。う〜ん、コロナ憎し。

  • 京都生まれで庭園デザイナーである著者が、京都の名庭について、見どころやエピソードなどをわかりやすく紹介した一冊だ。

    庭の知識に乏しい初心者でもわかりやすい内容で、行ってみたい場所が増えた。

  • ガイドの仕事で、よくインバウンド旅行者を京都の寺院に案内するのですが、その庭園を構築している池や岩、苔などの植物ですら全て意味があるとはわかっていても、なかなか上手く説明できず悩んでいました。
    やはり知識があるかないかで、見えてくるものがかなり変わってくることが実感できました。まだまだ筆者の言う「庭園と対話ができる」レベルではありませんが、まずはインプットを増やして色々なお庭を味わっていこうと思います。

  • 圓光寺の秋、紅葉 「楓葉は霜を経て紅なり」
    真如院 川に変化する様子を青い平板石で表した「うろこ石」 十月終わりから十一月に公開
    並河靖之七宝記念館の貴船石
    南禅寺 金地院

  • 専門的なことはもちろん、歴史的背景や、御住職の話など、盛りだくさんの内容でとても面白かった。
    私の大好きな雲龍院さんも解説されていて、特別な庭師が入っていないお庭だったと知り、驚いた。
    雲龍院さんは、著者も書いているが、豪華ではないけれど、ホッとするお庭。
    時々、無性に雲龍院さんに行きたくなる。

    過去に一度予約をしていたけれど、館長のお身内にご不幸があり、予約が流れてしまった重森三玲庭園美術館も掲載されており、「やはり拝見したい!!」熱が復活している今(笑)
    行っちゃおうかなー。。。。

    そのほかのお庭も、自分が好きなお庭が多く掲載されていたので、とても楽しく読めた本。

    若い頃は、日本庭園に興味がなかったな。。
    なんで砂と岩なの?と思っていた。
    著者じゃないけれど、色とりどりのお花が咲き誇る西洋庭園の方が好きだった。
    でも、歳を重ねて、今では日本庭園の方が落ち着く。
    日本庭園は、想像力がものをいう。
    想像力に壁はないから、ずーっと色々なことを妄想できる。
    自分の好きなように。
    それが良いのかもしれないなー。

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著者プロフィール

■烏賀陽 百合(ウガヤ ユリ)
京都市生まれ。庭園デザイナー、庭園コーディネーター。
同志社大学文学部日本文化史卒業。兵庫県立淡路景観園芸学校、園芸本課程卒業。
カナダ・ナイアガラ園芸学校で園芸、デザインを3 年間勉強。またイギリスの王立キューガーデンでインターンを経験。
これまで27 ケ国を旅し、世界の庭園を見て回る。
2017年3月にニューヨークのグランドセントラル駅の構内に石庭を造り、日本庭園のある空間をプロデュースした。
東京、大阪、広島など全国で庭園講座を行う。
またNHK文化センターや毎日新聞旅行などさまざまな庭園ツアーを開催。テレビの京都紀行番組などで庭園を紹介。
著書に『しかけに感動する「京都名庭園」』『しかけにときめく「京都名庭園」』(誠文堂新光社)、『一度は行ってみたい 京都絶景庭園』(光文社)、『ここが見どころ 京都の名園』(淡交社)がある。

「2019年 『しかけに感動する「東京名庭園」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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