「北欧デザイン」の考え方 プロダクト、建築、テキスタイル 名作をつくった人と時代とアイデンティティ

  • 誠文堂新光社 (2022年10月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784416621295

作品紹介・あらすじ

家具、建築、テキスタイル、工芸、グラフィック……「北欧デザイン」の全体像が理解できる決定版

シンプルで洗練されたデザイン家具や日用品が日本でも長年愛されている北欧デザイン。近年では、環境や社会福祉に配慮した素材選びや生産体制など、北欧のものづくりの思想や価値観そのものが、「北欧デザイン」という現代的なデザイン・ライフスタイルとして広く浸透しつつあります。

一方で、アアルト、ヤコブセン、マリメッコ、アラビアなど、個別のブランドやプロダクトに関する解説本などを目にするものの、デザイナー同士のつながりや、家具、建築、テキスタイル、工芸、グラフィックといった北欧デザインの諸ジャンルを総合的に解説する日本語の書籍はありませんでした。

本書では、そんな北欧デザインの全体像を解説するため、横断的な章立てによりトピックを厳選。わたしたちがよく知る北欧デザインの誕生背景をイラスト付きのポイント解説や豊富な写真とテキストにより読み解いていきます。

■目次
北欧デザインを紐解く前に……
北欧各国のデータ

1章 北欧デザインの目覚め
北欧におけるデザイン意識の萌芽
女性の仕事から始まったテキスタイルデザイン
陶磁器とガラス分野のモダニズム開花

2章 黄金期を迎える北欧
アメリカにおける北欧デザイン
デザイン・イン・スカンジナビア展
職人たちの手による家具
アルネ・ヤコブセンが目指した有機的なフォルム
アルヴァ&アイノ・アアルトが生み出した息の長いプロダクト
フィンランドデザインの良心 カイ・フランクの思想
ローカルとグローバルを繋ぐ北欧のグラフィック
マリメッコがもたらした革新性とデザイン
北欧の人々が愛する照明の数々
ファンシーではない北欧の玩具デザイン
日本の民芸運動と北欧デザインの繋がり

3章 新しい北欧デザインへ
大量生産品にも現れる北欧らしいデザインとは
テクノロジーとともに進化したプラスチックの可能性
北欧のエルゴノミクスデザイン
2000年以降のライフスタイルデザイン
アウトドアアクティビティの宝庫 北欧で発展したデザイン
北欧らしさを追究したデザイン

【コラム】
1930年ストックホルム博
グスタフスベリ・スタジオとリサ・ラーソン
ビルゲル・カイピアイネンとルート・ブリュック
H55について
オーナメントの普及と北欧デザインの幸福度
スウェーデンガラスとエリック・ホグラン
北欧のデザイン教育

【データ編】
年表
索引
フォトクレジット
おわりに
主要参考文献一覧

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感想・レビュー・書評

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  • これ、誰がデザインしたの? (美術出版社)
    https://blog.excite.co.jp/dezagen/

    「北欧デザイン」の考え方 渡部 千春(著/文) - 誠文堂新光社 | 版元ドットコム
    https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784416621295

  • ざっとだが、プロダクトだけでなくデザイン全体を知れる1冊。
    出てくる場所が大体わかるとここら辺の時代か、と覚えることが出来ていい。

    私は最近興味を持ったのだが、ずっと評価されていたわけでなくやっぱりプロバガンダ的要素であったり、戦略であったり、世界的な流行りがここまで関係している事に驚いた。
    あとはアメリカの関係。やっぱり、政治や世界情勢とは何事も切り離せない部分であって、1900年代は特にそういう制限が多い中で作られていたからこそこうやって今に評価されているし、裏を返せば今流行りや後に残るものを作るのはとても難しいと感じる。

    私は2巡目を進めると共に、インテリアプロダクトが数多くけいさいされているものを次読みたい。

  • 北欧のデザインの歴史について、とても詳細に分かりやすく楽しかったです。
    写真やデザイン画のような絵もあるのでおしゃれです。
    わたしは電子書籍で購入してしまったのですが…文章が横なので文庫で購入したほうが良かったかも。
    北欧のデザインが好きなので、さまざまなブランドやその経緯が知れてよかったです。

  • 数々のかわいくもあり美しい北欧デザイン達のおかげで、目の保養になります。

    背景が分かるとより欲しくなります、Yチェア、PHランプ欲しい。。

  • 読む前は、北欧デザインと聞いて、マリメッコしか思いつかなかった。読み終えたら、インテリアショップ行ってみて下さい。こんなにも北欧発のデザインに囲まれていたとは…と、気が付くはずです(笑)。読む前と読んだ後で、見える景色が異なりました(笑)勉強になった!(^-^)

  • 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1446766

    電子ブックはこちら↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1437514

  • タイトル通り、北欧デザインに関するアレコレを歴史の出発点から現在まで満遍なく網羅している。歴史書にありがちな原始の方だけが盛り上がり、後半尻窄まる様な事はない。これがとても素晴らしい。
    反面、各部はカタログ的な内容に留まるのは仕方がない。気になる人は本書はあくまで出発点とし、個別に調べ進める必要はあるだろう。
    だがやはり、導入書として、文書のバランス、図案や章ごとのまとめなど、本当にわかりやすく、親しみやすい構成で、読んでいるのが楽しくなる。
    本書を読めば、浅いかもしれないが、一通りの北欧のデザインについては学べる事は、大変素晴らしい。

  • 下記のリンクでご利用ください。
    学外から利用する場合は「マイライブラリ」をご利用ください。
    https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000137230

  • 北欧デザインというブランドは、才能ある人達が偶々そこに現れたというより、自然環境の厳しい辺境にあって、価値あるものを創出しようとした研鑽の賜物にほかならない。教育機関の充実や、既存のヒット作(我々が北欧をイメージする作品群は半世紀前または戦前のものも多い)に依存しようとしない姿勢も、持続性の源泉と思う。本書では所謂北欧デザインの勃興から現在までの変遷、重要人物や作品などの事典、各分野の代表的作品の画像などを包括し、あらましを知るのに最適な一冊。

  • イッタラ、ヤコブセン、カイフランク、レゴ、ブリオなどお馴染みのブランド、人物がズラリ。
    スカンジナビア航空があって、ボルボがとりあげられないのはなぜなのでしょう?不思議です。

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著者プロフィール

1969年生まれ。デザインジャーナリスト。東京造形大学准教授。著書に『北欧デザイン 1-3』(プチグラパブリッシング、2003-2004年)、『これ、誰がデザインしたの?』(美術出版社、2004年)、『20世紀デザインヒストリー』(プチグラパブリッシング、2005年)、『北欧デザインを知る』(NHK出版、2006年)など。

「2022年 『「北欧デザイン」の考え方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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