大和言葉つかいかた図鑑: 日本人なら知っておきたい 心が伝わるきれいな日本語
- 誠文堂新光社 (2016年1月14日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
- / ISBN・EAN: 9784416715918
作品紹介・あらすじ
奇跡のベストセラータッグが、大和言葉を絵と文で解説!
身近な例文&なごむイラストで、楽しみながら使い方が身につく!
★★海野凪子(『日本人の知らない日本語』) ★★
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★★ニシワキタダシ(『かんさい絵ことば辞典』) ★★
いま、日本人の感性にしっくりくる優しい響きの和の言葉、大和言葉が見直されています。
たとえば、「若干」ではなく「いささか」と言えば、奥ゆかしさが伝わります。
「詳細に」ではなく「つぶさに」と言えば、相手にやわらかな印象を与えます。
品のある言葉を使ってみると、日々がちょっとウキウキします。
「ここぞ」の場面で気の利いたとっさのひと言が言えると、一瞬で空気がなごみます。
本書は、ユーモアのあるイラストと、身近な例文、易しくわかりやすい解説。
楽しみながら大和言葉の使い方が身に付きます。
■内容を一部ご紹介■
【あいさつ】
・長居をしてしまいました。そろそろ〔おいとま〕致します。
・これからもどうぞ〔よしなに〕とお伝えください。 ほか
【人づきあい】
・お酒ですか? そうですね、〔たしなむ〕程度です。
・そんな言い方では〔角が立つ〕よ。 ほか
【しごと】
・彼女の頼みなら〔いちもにもなく〕引き受けるよ。
・引き受ける人が誰もいなかったらしく、私のところに〔お鉢が回って〕きた。 ほか
【すがたかたち】
・彼のお姉さんは〔すこぶるつきの〕美人だよ。
・彼の〔したり顔〕を見ると悔しくてしかたがない。 ほか
【ようす】
・人が〔ひたむき〕に何かをしている様子には心打たれる。
・彼女はその場であったことを〔つぶさに〕話してくれた。 ほか
【たち】
・彼は自分のことを特別だと思っている〔節がある〕。
・彼はああ見えて〔気働き〕のある人だよ。 ほか
【評価】
・働き者だと思っていたけれど〔眼鏡違い〕だったようだ。
・彼女の料理の腕は〔くろうとはだし〕だよ。 ほか
【程度】
・〔いささか〕風変わりな衣装ですね。
・決してあそこには行ってはいけない。〔ゆめゆめ〕忘れるな。 ほか
・お金はあるに〔こしたことはない〕。
【きもち】
・長年の友人である彼の結婚式だ。出席するのに〔やぶさかではない〕。
・彼の話はあまり〔ぞっとしない〕ものだった。 ほか
【まちあるき】
・やんだと思ったのに〔またぞろ〕雨が降り出した。
・釣りをするには〔おあつらえ向き〕の天気だ。 ほか
☆海野凪子氏による日本語コラム、便利なさくいん付き!
感想・レビュー・書評
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日本語教師の海野凪子さんが、解説、ニシワキタダシさんが、絵、の、心が伝わるきれいな日本語の本。
ニシワキタダシさんのイラストが面白くてかわいく、読んでいて、楽しかった。図書館で借りた本だけど、手元に欲しいと思いました。
よく知っている言葉でも、話し言葉には、していない事が、多い。
知らなかった言葉で、
このおせんべい、かぜひいてる。 があった。
※ かぜをひく= お茶、食べ物などが長く放っておかれて風味がなくなったり、マッチなどが古くなり湿って火がつきにくい状態になることをいいます。
知らなかった言葉を知るのは楽しいです。でもこれ、普通に使えば、? となりそうですね。
でも、とにかくイラストがいい味だしてます。読んでると、なごむ。私は、この本好きです。
※ 使ってみたい言葉
したためる、 いたみいる、 よしなに、
生薬(きぐすり)、 よんどころない、
埒が明かない(らちがあかない)、
おっとり刀=「何か事が起こった時、とりあえず急いで行く」という意味
やにわに、 つぶさに、 おくびにも出さない、
そらんじて、 居丈高(いたけだか)、
みそをつける= 「失敗する、失敗して面目を失う」
昼を欺く(あざむく)= 「夜なのに昼間かと思わせるほど明るい」
うがった見方をする= 「物事の本質をとらえた見方をする」
すべからく= 後に「べきだ」などを伴って「当然そうするべきだ、ぜひ」という意味になる。
なかんずく= 「特に」
終日(ひねもす)
昼はひねもす夜はよもすがら= 「四六時中、いつでも」
やぶさかではない= 「(それを)する努力を惜しまない、喜んでする」
勤しむ(いそしむ)= 「あることを一生懸命頑張って行う」
またぞろ 例 やんだと思ったのにまたぞろ雨が降り出した。
かたがた 例 散歩かたがた郵便局に行ってこよう。
ためつすがめつ= 「いろいろな方面からじっくり見る様子」 例 さっきからためつすがめつ見ているだけで、全然買おうとしない。
言葉って、面白い。 りまの
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近年「大和言葉」がブームなのか、書店でも大和言葉関連コーナーをよく見かけるようになった。そのブームに乗っかってというわけではないけど…雅で品のある大和言葉を日常にも意識的に取り入れてみたいと思い始め、でもどの本から手を付けようと迷っていた時に出会った、格好の入門書!
あの人気日本エッセイコミック「日本人の知らない日本語」の著者・海野凪子、「かんさい絵ことば辞典」のニシワキタダシという最強タッグだから読み易いこと間違いなし。日常で普通に使ってきた言葉の語源、実はちょっと意味を取り違えて覚えていた言葉、恥ずかしながら意味をよく知らずぼんやり聞き流していた言葉…たくさんの大和言葉の意味を改めて噛みしめることが出来た。誤用がいつの間にか多数派となり、本来の意味が失われてしまいそうなものもあり、時代の流れといえばそうかもしれないけど、若干複雑な思いに駆られる。言葉は、使ってナンボ。書いて、話して、「生かして」いかないとねとつくづく思った。
ユルかわいい、時には脱線気味な(笑)ニシワキさんのイラストもいい味出してました。大和言葉というと敷居が高く感じられるかもしれないけど、この和むイラスト付きなら、小学生からでも十分読めるかと思う。ボキャブラリーを増やしたいと思う方、お薦めです! -
大和ことばってなんだろう
やわらかくて 懐かしくて 今はあまり使わない言葉?
読む方の年代によって違うかもしれませんが
50代以上の方なら 普通に使っている言葉ではないでしょうか
ただ 普通に話しているつもりでも若者に「?」といった顔をされると
「あっ意味通じてない もしや死語?」ということがたまにあるので
説明するときに使えるかもしれません
また 外国人にもあまりなじみのない理解しにくいことばとして
参考書に使うのもいいかもしれませんね
イラストはほっこりなごみはしますが その意味をまた説明しないと
というところも いくつか見受けられました -
「大和言葉つかいかた図鑑」読了。自分もよく使ってるなぁという言葉もあれば恥ずかしながら初めて知った言葉も。本来の意味ではない(誤用と言ってもいい)使い方が広まっていて、違って受け取られてしまう言葉もあるのかと思うと残念。古来からある大和言葉をこれからも大事にしたいな。
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ちょうど「大和言葉」が知りたかった。
入門にちょうどよい。
日本語教師が書いたというのがおもしろい。 -
帯に短し襷に長し。
大和言葉の図鑑にしては日常的なものばかりだし、使い方の図鑑にしては活用例が乏しい。イラストと、付随するコメントのセンスも、今一つ理解できない。そもそも誰を対象に書かれたのだろうか。
唯一分からなかった言葉は『このおせんべい、かぜひいてる』です。
【風邪を引く】を辞書で調べると、「薬などが、空気や湿気に触れて変質する」(大辞泉)とある。なるほど。
ただ実際問題としてこの表現で心が伝わるのだろうか。きれいな言葉を残すことも大切であるが、伝わらなかったり誤解を招きそうな言葉なら使いたくない、というのが本音である。 -
奥深きかな、大和言葉。
まだまだ、使いこなせてない。
もっともっと、使いこなしたい。
そんな気になるこの図鑑。
大和言葉って、日本人が大切にしている
自然への敬畏や、気遣いや洒落の精神が
宿っている言葉なんだろうな。
言葉って、移ろうものだからこそ
若い世代に読んでほしい・・・
と思わせる一冊でした。
ニシワキタダシさんのイラストに笑えます。 -
間違えて覚えてる言葉、いっぱいあるかも。と思った一冊でした。たまには、辞書引いてみよう。
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イラストも面白くてわかりやすい。
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漢字で表すと意味がわかりやすい
素っ放かす(すっぽかす)
梨の礫(なしのつぶて)梨と無しをかけている
拠ん所無い(よんどころない)
端折る(はしょる)
頗る付きの(すこぶるつきの)