地形のきほん 山や平野はどうできる? 地震や大雨で崩れる土地とは? 地球の活動を読み解く地形の話 (やさしいイラストでしっかりわかる)

目代邦康 笹岡美穂

• 誠文堂新光社 (2025年1月15日発売)

作品紹介・あらすじ

地形を知るにはまずこの１冊から！

地形の知識を身につければ、観光名所や都市の散策がもっともっと楽しくなります。
岩山や火山、峡谷、滝、海岸、湖など、多くの人をひきつける特徴的な地形は、どのようにして、この地球に生まれたのでしょうか？
また、私たちの多くが暮らす平らな土地は、どのようにつくられてきたのでしょうか？

地形は長い時間をかけてつくられてきたものであり、その場所の変化の証拠でもあります。
そのため地形を理解すると、その場所の地球の歴史や土地の条件を知ることができます。
また、地震や洪水といった災害リスクを判断する上でも地形の知識は欠かせません。

本書では、地形をつくり出す働きから、代表的な地形の種類、地形と暮らしの関わり、災害、歴史、調査法まで、地形の基礎知識を豊富なイラストとともにわかりやすく紹介。
地形について知りたい方が、まずはじめに学んでおきたい内容を厳選して紹介しています。

■目次
Chapter１　地形を理解するために
地形ってなんだろう／地形のある星／地球の大きさと地形の大きさ／地形の材料／動く地球の表面／山の高さ／気候変化と地形／地形をつくる水の働き／地形がつくられる時間の長さ／世界各地で地形が異なる理由

Chapter２　山の地形
隆起してできる山／火山をつくるマグマと日本列島／火山の形／凹んでいる火山／尾根と谷／山の形を変える地すべりと崩壊／山の地形の変化のしかた／氷河がつくる山の地形／寒冷な気候がつくる地形／山を流れる川の地形／活断層がつくる地形

Chapter３　平野と海の地形
平野のでき方／川の水の流れ方／川を流れる石ころと砂／砂と泥／平野の川がつくる地形［扇状地］／平野の川がつくる地形［蛇行原］／平野の川がつくる地形［三角州］／低地と台地／平野の時代の調べ方　テフロクロノロジー／山地と平野の中間地帯［丘陵地］／平野の湖［海跡湖］／砂浜海岸／砂丘と砂漠／岩石からなる海岸［磯］／サンゴ礁／日本の平野と世界の平野／海底の地形／カルスト

Chapter４　地質と地形
花崗岩地域の地形／花崗岩とホルンフェルスがつくる対照的な地形／層状の地層が分布する場所でつくられる地形／粘り気のある溶岩がつくる地形／流れやすい溶岩がつくる地形

Chapter５　地形と生活
山の恵みと禍い／地形と稲作／扇状地の稲作／海岸からの飛砂と砂丘の農業／低地の自然災害／台地・丘陵地の自然災害／地形と天気／地形と観光／失われていく地形／地形を守る制度／地形の保全と活用のしくみ

Chapter６　地形を調べる
地形の観察方法／地形図・空中写真の使い方／実験で地形をつくる／地形の研究を発展させた人／地形に関するさまざまな情報
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感想・レビュー・書評

[Go Extremeさんの感想 · 2025年2月16日]

地形の定義と重要性
- 地形とは、地球の表面に存在する様々な形を指します。
- 日本列島の地形は、平野（25%）と山地（75%）に大別される。
- 地形は人間の生活に影響を与え、特に災害のリスクに直結するため、理解が重要であることが強調されています。

地形の形成要因
地球の活動と地形
- 地球内部の活動（プレートテクトニクス、火山活動など）が地形を形成する主要な要因である。
- 地表の変化は、長い時間をかけて徐々に進行し、気候変動も影響を与える。

水の役割
- 水は、山の形を変え、土砂を運び、平野を形成する上で重要な役割を果たす。
- 河川の侵食作用、運搬作用、堆積作用が地形の変化に寄与する。

地形の種類と特徴
山地
- 山は、地殻変動によって隆起し、火山活動によって形成される。
- 日本の山地は、プレートの沈み込みによって形成されている。

平野
- 平野は、河川が運搬した土砂が堆積してできたもので、農業や都市生活に適している。
- 扇状地、蛇行原、三角州などの地形が存在し、それぞれ異なる成り立ちがある。

気候変動と地形の関連性
- 気候が寒冷化すると、氷河が発達し、地形が大きく変化する。
- 氷期と間氷期の繰り返しにより、地形が段丘状に変化することがある。

地形と人間生活
自然災害
- 地形の変化は、地震や洪水などの自然災害と密接に関連している。
- 低地に住むことのリスクや、それに対する防災対策の重要性が述べられている。

資源と生活
- 山地は木材や水源としての重要な資源を提供し、平野は農業に適した土地を提供する。
- 地形による生態系のサービスや、観光資源としての価値も考慮されている。

地形の保全と持続可能性
- 地形の変化を理解することは、持続可能な社会を構築する上で不可欠である。
- 地形の保全に向けた取り組みの重要性が強調されており、過剰な開発や自然環境への配慮が必要である。

[関西大学図書館さんの感想 · 2025年11月18日]

https://www.lib.kansai-u.ac.jp/webopac/BB62111740

[常翔啓光学園中学校・高等学校図書室さんの感想 · 2025年7月7日]

啓光図書室の貸出状況が確認できます
図書館OPACへ⇒https://opac.lib.setsunan.ac.jp/iwjs0021op2/BB50385620
他校地の本の取り寄せも可能です

著者プロフィール

目代 邦康：1971年神奈川県大和市生まれ。2002年京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了。博士（理学）。専門は、地形学、自然地理学。筑波大学陸域環境研究センター、産総研地質標本館、自然保護助成基金を経て、現在、日本ジオサービス株式会社代表。著書に『地形観察ウォーキングガイド』（誠文堂新光社　刊）、『地層ってなんだろう（全3巻）』（汐文社　刊）などがある。

「2018年 『地層のきほん』 で使われていた紹介文から引用しています。」