昆虫探偵 シロコパκ氏の華麗なる推理

  • 世界文化社 (2002年3月1日発売)
3.30
  • (3)
  • (3)
  • (12)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 45
感想 : 13
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784418025039

みんなの感想まとめ

昆虫の世界を舞台にしたユニークなミステリーが描かれ、読者は思わず引き込まれます。主人公の葉古が昆虫に変身し、探偵クマバチや刑事クロオオアリと共に事件を解決する様子は、ミステリーと昆虫の生態が融合した新...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 『ホンのお楽しみ』より。ミステリー好き人間・葉古がある朝変身したGがワトソン役。探偵のクマバチとクロオオアリの刑事と三つ巴で昆虫界で起きた事件を解決する。昆虫蘊蓄が面白い。『昼のセミ』『生けるアカハネの死』『ハチの悲劇』が良かった。

  • たまたま手に取ってみたけれど、ミステリー感を味わうどころか、「え?!」という肩透かし感と「へぇ!」という知識欲満たされ感が相まって妙に充実したのは間違いない。
    ただ、様々な昆虫の生態を知ってフムフムとは思うけれど特に得した気持ちはない…というのが本音。好きな人にはこの上ない一冊なのでしょうが。

  • ミステリ短編集。昆虫。
    ミステリとしては、ユーモアミステリのような印象。
    この設定は評価せざるを得ない。
    やはり作者は鬼才。大衆受けする内容ではないが、好きな人には傑作でしょう。
    国内ミステリを意識した章のタイトルも面白い。

  • 昆虫ミステリ……って、本当に何もかも昆虫じゃん! 主人公はいきなり目が覚めたらゴキブリ(!)になってるし、被害者も犯人も探偵も全部昆虫、でもって昆虫世界の掟にしたがって推理がなされる……虫嫌いは鳥肌立ちそう。
    とはいえ。ミステリとしては面白いぞ。「昆虫世界の掟」なんてまあよほど興味がなければ知らないだろうから、真相の推理は到底無理なんだけど。なるほど、勉強になりそうな一作。
    そして最後の最後で明かされる真実……そうか、たしかにアレが前提になってりゃありうる事態だわな。たしかにたいしたことじゃない(笑)。

  • 私の作品みたいかも。

  • 面白かった。設定が斬新。

  • (収録作品)ハチの悲劇/生けるアカハネの死/吸血の池/昼のセミ/哲学虫の密室/蝶々殺蛾事件

  • 昆虫探偵です。昆虫が探偵なのです。
    熊ん蜂の探偵・シロコパ氏、その助手でヤマトゴキブリのペリプラ葉古、そしてオオクロアリのカンポノタス刑事の三匹が虫世界の事件について推理する短編集です。

    この中のペリプラ葉古は元人間で、ある日起きるとゴキブリになっていた、というところから始まります。
    のっけから「おいおい」なのですが、これが読み進めると虫世界にとっぷり浸ってしまうのです。

    事件は全て虫世界のルールと昆虫の生態にのっとって起こります。これが本当に見事なのです。
    そこには怨恨や嫉妬など人間界の動機は全くあてはまりません。虫の世界では生存と種の保存が第一なのですから。
    それなのに起きてしまう事件。これについての三匹の掛け合いもとても楽しかったです。

    それぞれの短編のタイトルは日本の古典推理小説からとられています。

    「蝶々殺蛾事件」(横溝正史「蝶々殺人事件」←これだけ読んだことがあります)
    「哲学虫(てつがくしゃ)の密室」(笠井潔「哲学者の密室」)
    「昼のセミ」(北村薫「夜の蝉」)
    「吸血の池」(二階堂黎人「吸血の家」)
    「生けるアカハネの死」(山口雅也「生ける屍の死」)
    「ハチの悲劇」(法月綸太郎「一の悲劇」)

    これだけでも楽しいのですが、それぞれの虫についての生態も読んでいて感心してしまいました。よくもまあこれだけ推理小説に組み上げられたなぁと。
    非常にユニークで勉強になる作品でした。

  • 地味で目立たない『葉古小吉』(人間♂)は、目が覚めるとゴキブリになっていた。彼は『プリペラ葉古』と名乗り、熊ん蜂探偵事務所で助手として働き始める。もちろん持ち込まれる事件は昆虫の世界のものである。ところが、探偵のクマバチ『シロコパκ(カッパ)』の推理はどこか調子っぱずれ、ライバルのクロオオアリの『カンポノタス』刑事にいつも手柄を取られる始末・・・
    昆虫の生態や習性を使った異色探偵小説。


    まず題名を見て、昆虫をトリックに使った謎を解く昆虫に詳しい探偵ものか、はたまた昆虫解説図鑑的なものかな、などと思ったのですが、そのままずばり探偵が昆虫でした。
    もともと敵が多い昆虫世界なので死ぬのは珍しくないのですが、それでは説明のつかない不可解な出来事を解明しなくてはならないという、なんともムズカシイ事件です。『葉古』もよく「昆虫界に人間の論理は通用しない」と言われる通り、普通殺人となりえる動機は通用せず事件性には乏しいですが、作者の昆虫への愛着は伝わってきました。時折入る人間への皮肉もきいてます。
    後書きもどきを読んで納得です。ああ、やっぱり「ファーブル昆虫記」好きだったんだね。
    彼は偉大だよね、なんてったて『ふんころがし』を有名人にしたてあげたのだもの。
    ちょっと逸れちゃいましたが、理系の作家さんが頑張ってるのをみると嬉しくなってしまいます。

  •  これはすごく面白い。

  • 探偵はクマバチ、助手はミステリマニアのゴキブリ、被害者はムクゲコノハ。なんだそりゃ(笑)。トリックが昆虫トリビアなので、反則といえばこのうえないとも思うが、おもしろかったからいいや。先駆ける本格ミステリにきちんと敬意を表しているのが妙におかしい。

全11件中 1 - 11件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

1960年福岡県生まれ。九州大学理学部卒業。2001年『中空』で第21回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞しデビュー。主な著作に「観察者」シリーズ、「綾鹿市」シリーズなど。碇卯人名義でテレビドラマ「相棒」シリーズのノベライズも執筆。2016年『死と砂時計』で第16回本格ミステリ大賞【小説部門】を受賞。

「2021年 『指切りパズル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

鳥飼否宇の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×