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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784418082186
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
他者への憧れや影響を通じて自己を見つめ直すことがテーマとなっているこの作品は、人生における重要な出会いや、憧れの人々との関係を深く考察しています。読者は、自分が「なりたい」と思う人物との距離感に戸惑い...
感想・レビュー・書評
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執筆時に小さな娘さんを育児中だった著者。いつか娘さんに伝えたい想いをのせて「14歳からの社会学」の中で丁寧にやさしく個人や集団が形成する社会の仕組みや人間関係について語りかける。
朝生の眼光鋭い宮台真司氏のイメージはマイルドに中和された。
巻末、メモに最適なノートまで準備してくれており、備忘録として、また繰り返し読むための指標として下記に標す。
①〈自分〉と〈他人〉
「自由」→「承認」→「尊厳」
↑ ↓
「尊厳」←「承認」←「自由」
→試行錯誤(自由)を他者が認めてくれて(承認)、失敗しても大丈夫感をいだける(尊厳)の循環
②〈社会〉と〈ルール〉
「行為功利主義」:
どんな行為をすれば、人が幸せになる(=功利)か?
「規則功利主義」:
どんな規則が、人々を幸せにするか?
→「規則功利主義」で考えなければいけないが、それをできる「エリート」の育成が必要。
③〈こころ〉と〈からだ〉
「期待水準」:現実に何が期待できるのか?
「願望水準」:自分が心の奥底で何を望んでいるのか?
→期待水準と願望水準をわける、複素数的恋愛のすすめ!
④〈理想〉と〈現実〉
「近代過渡期」:
いい学校・いい会社・いい人生が通用した。
「近代成熟期」:
何が幸せかは人それぞれ。
→「これさえあれば自分は幸せ」をつかんでおく
⑤〈本物〉と〈ニセ物〉
「感染動機」:自分もこういうスゴイ人になってみたいと思うこと
→「競争動機」や「理解動機」でものを学ぶより、知識が血肉化しやすい。
⑥〈生〉と〈死〉
〈世界〉:ありとあらゆるもの全体
〈社会〉:コミュニケーション可能なものの全体(今日では人間界)
→社会に関わって生きてきたこと自体を福音だと感じながらも世界の中に直接たたずんで死んでいくことが幸せな死に方ではないか。世界と自分の在り方が仏教的な死生観にも近い
⑦〈自由〉への挑戦
「純粋理性批判」:
自然界の原理についてのカントの考察(因果論)
「実践理論批判」:
人間界の原理についてのカントの考察(意思論)
⑧Book & Movieガイド
「世の摂理は人智をこえる」
→良かれと思ってやったことがとんでもない結末をもたらす。とんでもない結末が人々を不幸にするかというと、それも一口にはいえない。すべては「時間」がたたないとわからない
終盤に入り〈自由〉への挑戦の章で社会学者の教科書的な内容に展開されていき深みが増す。「時間」歴史の流れをもちいた思考はかなり難しい内容に感じた。
歴史のイフを検証して今を見つめ、自由意思に繋げるなど、ところどころは理解した気になってみる。
理解が浅いから意思がくじかれると認識し、単純さが不快になるくらい徹底的に考える癖をつけたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読みやすく書かれていたけれど、なかなか難しい内容だった。
一番刺さったのはここ。
4章:君が将来就く「仕事」と「生活」について
日本人は仕事に対して期待しすぎ、仕事と生活が切り離せない。
分かる分かる。自分も生きがいを仕事に求めてしまう。ただ、言い訳させてもらうと昔から「将来の夢」で描くものは職業だったと思う。そういう中で生きてきたから仕方ない。でも少しずつ仕事と生活を切り離して考えられるようになりたいと思ったり。
以下メモ
①「みんななかよし」じゃ生きられない
求めているものは承認。
承認があれば尊厳が生まれる。尊厳は人が幸せに生きるために必要。
幸せの条件
・自由:選択肢を知っていて、それを選ぶ能力がある
能力がなければ、とんちんかんに他者のせいにしたり、自分のせいにしかねない。
・尊厳:人生がうまくいかなくても過剰にみじめにならず自分がそこにいてもいいんだ、自分は生きていていいんだ、他者に受け入れられる存在だと思えること。
自由にふるまう(試行錯誤)⇒他者からの承認⇒尊厳⇒自由と循環している。
今は「他者(みんな)」の対象がわからなくなり、この循環もうまく回らなくなる。
※少し長いけれど、印象的だったので転記
昔は「みんな」が一つの大きな船に乗っていた。船が良い方向(豊かな社会)へ向かうことで「みんな」が幸せになれた。すでに船は目的地(豊かな社会)についた。「僕」や「君」は別の小さな船に乗って、それぞれの目的地(幸せ)に向かって航海を始めた。目的地は「僕」と「君」とで違う。目的地を決めることにさえ、いろいろ「試行錯誤」が必要になった。
当然色々失敗がある。「失敗しても大丈夫(尊厳)」と思えないと「試行錯誤」できない。尊厳を支えてくれるのが他者からの承認。昔はそれ以外に、会社の大きさや学歴がアテになった。でもこれからの航海には役に立たない。
君は船を動かせるか?「失敗しても大丈夫」と思えるように、人間関係の中で育ってきたか?
昔は「豊かな社会」が目的地だったけど、今は「幸せ」が目的地になってる。豊かになった結果、より難しい目的地を目指すことになっているのか。なんだか大海原で前にも後ろにも進めない自分を想像してみたり。
②「きまりごと」ってなんであるんだ
共通前提、共通感覚がなくなったから、ルールが必要になった。
卓越主義的リベラリズム:誰か偉い人がルールを作ったとする。なぜそんなルールなのかみんな納得したわけじゃない。でもそのルールが結果として多くの人を幸せにする。そんなルールが「良いルール」という考え方。
③「恋愛」と「性」について考えよう
期待水準:現実に何が期待できるか
願望水準:自分が心の奥で何を望んでいるのか
性愛が自由になると、現実の性愛をあれこれ経験し期待水準が現実に見合うものへ切り下げられる。すると、願望水準とのギャップがつらいので願望水準もさがる。自分が本当は何を望んでいたのか分からなくなる。
恋愛に興味がなくなる、長続きしなくなる。
ケータイ小説で泣く理由:
濃密な人間関係を経験したことがないから、濃密な人間関係を描いた小説や映画は自分が「はじかれた」と感じる。
そんな彼女たちが望むのは、ディープな関係ではなくディープな事件(レイプ・妊娠・流産)。だが現実には事件は起こらない。リアルな関係を続けることは難しくなる。
④君が将来就く「仕事」と「生活」について
近代過渡期:一生懸命仕事をすることが素晴らしい、大量生産
近代成熟期:多品種少量生産、消費の時代
近代成熟期は低成長。企業は労働の餌として賃上げできない。そこで仕事での自己実現で労働者をあおる。その優秀な人をすくい上げ、残りは消費での自己実現にまわってもらう。
仕事、消費以外の自己実現もある。自分にはこれさえあれば幸せというものを見つける。そのために試行錯誤する。
⑤「本物」と「偽物」を見分ける力をつける
必要な人間は「感染」を与えてくれる存在。自分もこういうスゴイ人になってみたいと思える人。
⑥「死」ってどういうこと?「生きる」って?
世界:ありとあらゆるものの全体
社会:コミュニケーション可能なものの全体
社会の中で、承認された死であれば幸せか?世界に直接たたずむような死に方も必要。名前を持たない存在として死ぬことを受け入れる。
世界を感じる訓練をする。
⑦本当の「自由」は手に入るか
社会学では、人間の感じ方は社会によって変わる。自由は客観的ではなく主観的に感じるもの。と考える。
社会があって、社会の中で育つことで人間が光をうめ込まれて光をうめ込まれた人間が意志の自由を発揮することで秩序だった社会が出来上がり、その社会がそこで育つ人間にまた光をうめ込んで、、時間的に展開する。
社会が変われば善悪の物差しも変わる。その物差しを前提にしながら人は自由意志に基づいてふるまう。
欲望や感情は降ってくるもので、それは意志ではない。意志はそれにあらがうときに生まれる。 -
私はずっと、「感染動機」で生きている。
「この人みたいになりたい」って、ある意味白旗をあげることだと思った。「なりたい」けど「この人はスゴすぎる」という自分との差に驚愕するということ。この人にはなれないという事実に憤りを感じるということ。自分とその人との距離を何とかして縮めようとするけれど、抜かせない。
そういう人に出会うことが、人生において大事なのかなと思う。
本を読めば読むほど、そういう人が出てきて、「好きな人の集合体」が私になれることって、すごいことじゃない?とも思い始めているし、その集合体になりたい。 -
ひさしぶりに宮台真司を読んだ。少し古い本だが現代にも通じる。もっと早く読めばよかった。
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誰かに対する憧れをずっと大切にしたい。
「仕事で自己実現の考えを捨てろ」ということも覚えておきたい。 -
4章の理想と現実読んでほんまその通りやなと思いました。
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20代後半ですが、とても為になりました。14歳と書いてありますが、大人の読者にもおすすめ出来る内容です。
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宮台さんの「性愛」の章が最も心に残った。
私自身、気になる人にどうやってアプローチすれば良いのかわからず、変にカッコつけたり気持ち悪い誘い方をしたことがあり、自分の言動の至らなさに後になって悩んむことがあった。
しかしこの本を読んで、相手は「承認」を求めているので、こちら側が相手を「理解」することが必要と宮台さんは言っていた。
最初読んだ時はどういうことか飲み込めなかったが、宮台さんの教えを自分なりに解釈して実践してゆく中で徐々に自分の中に落とし込むことができた。
つまるところ、相手の人も私が魅力的に思った部分以外にも何かしら自分への欠点(と相手が認識している)ところがある。人間なのだから、長所と短所があるのが当然だ。
そこで大事になるのは相手の「短所」を受け入れることだ。この受容があって始めて相手は安心感を得ることが出来て、一緒にいると心地よいという感覚に至る。
そのためには、相手とのコミュニケーションによって相手が何に対してどういう感情を持つのか把握するのに努めることが大事である。
とまあつらつらと高説を垂れたが、自分を振り返っても完璧に出来ているとは言えないので日々ブラッシュアップが必要であろう。 -
子供が近い年頃なのでふと手に取りました。
30年以上前の教育を受けた大人(40代以上)も読むべき本だと思います。小学校、中学校で「みんな仲良く」と教えられ育ってきたが、当時の「みんな」と現代の「みんな」が変わってきているので、昔のきれいごとが通用しなくなっている背景がよくわかります。
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14歳ではないが
社会に対して水溶性の膜につつまれた個体を川に落とす感覚を持った
社会の空洞化について,高校までの”クラス”と大学という”クラス”の違いを対応させるとしっくりきた.
現代,推しを持つ人が増えてるが,オタクに成れれば生存戦略として最適なのか?
あとやはり大体の問の答えはプラトン,アリストテレスに行きつくような
取り敢えず自分の思考の贅肉と削いで,必要な筋肉をつけるところから始めたい.社会性を持つことは自分には厳しいが... -
宮台真司先生の本を読んだのは初めてでした。
それまでは斜に構えて社会を切る左派知識人なのかなと勝手なイメージを抱いていました。
この本を読んで宮台先生の本をもっといろいろ読んでみたいと思いました。
専門分野について、様々な切り口から語れるだけの視野の広さと知性を持てるよう、自分ももっと勉強したいと思います。
語り口は易しいですが、内容は深くて面白かったです。
本の中の言葉で言うなら、私はまんまと宮台先生に「感染」させられてしまったようです。
今後は、宮台先生を「感染」させたという小室直樹先生などの本も読んでみます。 -
中学生に書いた本だけど、大人にも響く言葉が書いてあった。社会のルールは卓越主義的リベラリズムの考え方で、エリートが社会にとっていいルールを考えることが、多くの人に理解されないことがあっても大切というのは学びになった。この考え方はもっと勉強してみたい。
人に対しては願望水準を下げずに、期待水準は低く持っておくというのも参考になった。願望は強く持って人に踏み込んで接することは大切で、でも思ったようにいかないことは普通にあると思っておくことで、人間関係もよくなるのかなと思えた。
誰かに「感染」して学ぶというのも共感できて、いろいろな人に会って、その人の魅力を学んで知識でない人間力を磨くことも頑張りたいと思った。 -
久々の読み返し。
第7章 自由への挑戦は難しかったな。
感染動機、大事にしたい考え方 -
14歳からの社会学 宮台真司 世界文化社
生きにくい今の社会で育つ子にとって
役立つ本ではあるが
あくまでも本質論ではなく
現象面における問題だと
認識して置くことが大事だと思う
大自然とは程遠く答えなどない
人工的な経済学と同じ部類の社会学
これを学問と呼ぶべきなのだろうか?
もっともらしいことが書いてあるが
確かに有効だし一理はある
しかし所詮真理とは別物で
その場をより上手にしのぐ為の
手練手管であり
砂上の楼閣のようでもある
別の言葉で言えば
相手を言いくるめるだけの
その場の屁理屈でしかない
この本を読んだ結果思うのは
こんなもんなんだと
社会のせいにして
諦めるためなのか?
納得するためなのか?
社会学から何を学び
どう生きろと言うのか?
だとしても
62ページぐらいから反論が始まる
そして79ページから面白くなるので
読み続けてみよう -
昨今の他人を道連れにする犯罪に対する新聞記事からこの本にたどり着いた。著者は存じ上げていたがどのような方でどのような青春時代を送って来られたのか社会学を含めてご自身の経験かた中学生世代にも分かり易い言葉で表現されている。途中哲学の所は自身の知識不足で難解な部分あったが何度も読み返したら解る事、考えが変わる事も有るのかも知れないん
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中学生向けの本ということもあり読みやすかったが、内容は非常に興味深かった。
行為功利主義と規則功利主義について。今まで自分は規則を守ることが一番重要だと思ってしまいがちだったが、この考え方を知ってから今まで自分がしてきたことを少し反省した。 -
●環境ラディカリズム。地球人口は6億で丁度。アメリカの1人が死ぬとアフリカ50人の資源が節約できる。
●自由だけじゃみんなの尊厳を支えられない。そこで、自由と多様性の両方が必要だと考える。
●自由であるには尊厳が必要。(失敗しても大丈夫感)これがあれば、安心して試行錯誤できる(自由)
●「承認」はそんなに簡単に得られない。少しずつ積み重ねていくしかない。競争を勝ち抜いて一流大学や一流企業に入っても、大金持ちになっても、自分の人生が「承認」から見放されているのであれば、いずれ君は自分が寂しく死んでいく人間であることに気づかされるだろう。それが果たして幸せな人生だろうか?
●行為功利主義、規則功利主義
●卓越主義的リベラリズム。誰か偉い人が作ったルールが結果としてみんなを幸せにする。そんなルールがいいルールじゃないか?
●幸せな人生のコスト配分。1日4時間だけ精一杯勉強して入れるくらいところに入る。くらいのコスト配分が一番いい。
●ケータイ小説が読まれる理由。濃密な人間関係を経験したことが無いから、ディープな関係ではなく、ディープな事件を並べた作品だ。
●男の子は「承認」を求めてアタフタするのをやめて、女の子を「理解」するための「試行錯誤」に乗り出そう。そうして「理解」してあげれるようになったら、初めて女の子に「承認」される。それ以外の道はない。
●一年で8760時間、睡眠7時間として、起きている時間が6205時間。労働時間が2000時間だとしても、大半が消費の時間に変わった。だからいい人生は、「自分に合った消費をして生きていくこと」に変わった。
●労働者に生きがいを与えるための会社なんかない。会社は儲けるためにある。
●そもそも君に向いた仕事なんてあるの?君程度の人にわざわざ向いた仕事の座席を用意してくれる会社なんてあるの? -
メンヘラ男子は、承認を先に求めるから理解してあげれないから関係が続かない。でも、メンヘラ女子で考えると選択肢があるので他のに移り変えていけばよい。その点で考えると恋愛において男子は不合理やなあー。
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社会学を優しく学ぶ本でもあり、社会における人をどう理解するかの考え方を助けてくれる本。
子供向けというよりどの年代が読んでも良い本だと思う。
・「自由」とは選択肢を知っていてそれを選べること
・行為功利主義と規則功利主義
→個人最適か全体最適か
・期待水準と願望水準
→傷つくことへの恐怖から期待水準が低下し、それに引きずられ願望水準が下がる
・自発性と内発性
→自発性は目的に対して自ら行動すること、内発性は目的に対しての行動ではなく「何か」を行なっていること自体が喜びと感じ行動していること
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