14歳からの社会学 ―これからの社会を生きる君に

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  • 世界文化社
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784418082186

作品紹介・あらすじ

学校じゃ学べない「社会の本当」。読みやすくて、深い。これからの社会を生きるための教科書。

感想・レビュー・書評

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  • 私はずっと、「感染動機」で生きている。

    「この人みたいになりたい」って、ある意味白旗をあげることだと思った。「なりたい」けど「この人はスゴすぎる」という自分との差に驚愕するということ。この人にはなれないという事実に憤りを感じるということ。自分とその人との距離を何とかして縮めようとするけれど、抜かせない。
    そういう人に出会うことが、人生において大事なのかなと思う。

    本を読めば読むほど、そういう人が出てきて、「好きな人の集合体」が私になれることって、すごいことじゃない?とも思い始めているし、その集合体になりたい。

  • 誰かに対する憧れをずっと大切にしたい。
    「仕事で自己実現の考えを捨てろ」ということも覚えておきたい。

  • 4章の理想と現実読んでほんまその通りやなと思いました。

  • 20代後半ですが、とても為になりました。14歳と書いてありますが、大人の読者にもおすすめ出来る内容です。

  • 宮台さんの「性愛」の章が最も心に残った。

    私自身、気になる人にどうやってアプローチすれば良いのかわからず、変にカッコつけたり気持ち悪い誘い方をしたことがあり、自分の言動の至らなさに後になって悩んむことがあった。

    しかしこの本を読んで、相手は「承認」を求めているので、こちら側が相手を「理解」することが必要と宮台さんは言っていた。

    最初読んだ時はどういうことか飲み込めなかったが、宮台さんの教えを自分なりに解釈して実践してゆく中で徐々に自分の中に落とし込むことができた。

    つまるところ、相手の人も私が魅力的に思った部分以外にも何かしら自分への欠点(と相手が認識している)ところがある。人間なのだから、長所と短所があるのが当然だ。
    そこで大事になるのは相手の「短所」を受け入れることだ。この受容があって始めて相手は安心感を得ることが出来て、一緒にいると心地よいという感覚に至る。
    そのためには、相手とのコミュニケーションによって相手が何に対してどういう感情を持つのか把握するのに努めることが大事である。

    とまあつらつらと高説を垂れたが、自分を振り返っても完璧に出来ているとは言えないので日々ブラッシュアップが必要であろう。

  • <本物>と<ニセ物>、これはよく考える。人と会っても本を読んでも考えるし、自分の中で判断する。その基準を言葉で説明するのは難しいけれど、ムズカシー専門用語を振り回す人は<ニセ物>のにおいがする。「感染同期」ストンと腑に落ちた。「競争動機」「理解動機」より知識が血肉化する…深く同意。14歳に向けて…深い人間関係、恋愛をしないと「孤独死」することになる、それでいいのか…と受け取った部分だけモヤっとした。

  • 子供が近い年頃なのでふと手に取りました。
    30年以上前の教育を受けた大人(40代以上)も読むべき本だと思います。小学校、中学校で「みんな仲良く」と教えられ育ってきたが、当時の「みんな」と現代の「みんな」が変わってきているので、昔のきれいごとが通用しなくなっている背景がよくわかります。

  • 14歳ではないが

    社会に対して水溶性の膜につつまれた個体を川に落とす感覚を持った
    社会の空洞化について,高校までの”クラス”と大学という”クラス”の違いを対応させるとしっくりきた.

    現代,推しを持つ人が増えてるが,オタクに成れれば生存戦略として最適なのか?
    あとやはり大体の問の答えはプラトン,アリストテレスに行きつくような
    取り敢えず自分の思考の贅肉と削いで,必要な筋肉をつけるところから始めたい.社会性を持つことは自分には厳しいが...


  • 宮台真司先生の本を読んだのは初めてでした。
    それまでは斜に構えて社会を切る左派知識人なのかなと勝手なイメージを抱いていました。
    この本を読んで宮台先生の本をもっといろいろ読んでみたいと思いました。

    専門分野について、様々な切り口から語れるだけの視野の広さと知性を持てるよう、自分ももっと勉強したいと思います。

    語り口は易しいですが、内容は深くて面白かったです。
    本の中の言葉で言うなら、私はまんまと宮台先生に「感染」させられてしまったようです。

    今後は、宮台先生を「感染」させたという小室直樹先生などの本も読んでみます。

  • 中学生に書いた本だけど、大人にも響く言葉が書いてあった。社会のルールは卓越主義的リベラリズムの考え方で、エリートが社会にとっていいルールを考えることが、多くの人に理解されないことがあっても大切というのは学びになった。この考え方はもっと勉強してみたい。
    人に対しては願望水準を下げずに、期待水準は低く持っておくというのも参考になった。願望は強く持って人に踏み込んで接することは大切で、でも思ったようにいかないことは普通にあると思っておくことで、人間関係もよくなるのかなと思えた。
    誰かに「感染」して学ぶというのも共感できて、いろいろな人に会って、その人の魅力を学んで知識でない人間力を磨くことも頑張りたいと思った。

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著者プロフィール

宮台真司:1959年宮城県生まれ。社会学者、映画評論家。東京都立大学教授。1993年からブルセラ、援助交際、オウム真理教などを論じる。著書に『まちづくりの哲学』(共著、2016年、ミネルヴァ書房)、『制服少女たちの選択』(1994年、講談社)、『終わりなき日常を生きろ』(1996年、筑摩書房)、『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』(2014年、幻冬舎)など。インターネット放送局ビデオニュース・ドットコムでは、神保哲生とともに「マル激トーク・オン・ディマンド」のホストを務めている。

「2024年 『ルポ 日本異界地図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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